十大弟子とは? わかりやすく解説

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じゅう‐だいでし〔ジフ‐〕【十大弟子】

読み方:じゅうだいでし

釈迦(しゃか)の10人の高弟智慧第一舎利弗(しゃりほつ)、神通(じんつう)第一の目犍連(もくけんれん)、頭陀(ずだ)第一摩訶迦葉(まかかしょう)、天眼第一阿那律(あなりつ)、解空(げくう)第一須菩提(しゅぼだい)、説法第一富楼那(ふるな)、論義第一迦旃延(かせんねん)、持律第一の優婆離(うばり)、密行第一の羅睺羅(らごら)、多聞(たもん)第一阿難陀(あなんだ)。


十大弟子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/01 23:07 UTC 版)

十大弟子 (じゅうだいでし)とは、釈迦(釈尊)の弟子達の中で主要な10人の弟子のこと。最初は具体的な弟子を特定していなかったが、大乗経典により特定の弟子の呼称が定着した。特定の弟子への信仰は中国で始まったとされる[1]

十大弟子

釈尊と十大弟子を描いた江戸期の挿絵。『法華自我偈絵抄』1814年

経典によって誰が十大弟子に入るかは異なるが、『維摩経弟子品』では出家順に[要出典]以下の通りである[2]

  1. 舎利弗(しゃりほつ)
    パーリ語でサーリプッタ (Sāriputta、सारिपुत्त)。サンスクリット語でシャーリプトラ(Śāriputra)。舎利子とも書く。智慧第一
    般若心経』では仏の力を承けた観音菩薩の説法の相手として登場。また、『阿弥陀経』では仏の説法相手として登場するなど、多くの経典に登場する。
  2. 摩訶目犍連(まかもっけんれん)
    パーリ語でマハーモッガラーナ (Mahāmoggallāna、महामोग्गळान)。サンスクリット語でマハーマウドガリヤーヤナ (Mahāmaudgalyāyana)。 一般に目連(もくれん)と略称される。神通第一(じんずう・だいいち)。
    舎利弗とともに懐疑論者サンジャヤ・ベーラッティプッタの弟子であったが、ともに仏弟子となった。中国仏教では目連が餓鬼道に落ちた母を救うために行った供養が『盂蘭盆会』(うらぼんえ)の起源だとしている。
  3. 摩訶迦葉(まかかしょう)
    パーリ語でマハーカッサパ(Mahākassapa、महाकस्सप)、サンスクリット語でマハーカーシャパ(Mahākāśyapa)。大迦葉とも呼ばれる、頭陀(ずだ) 第一
    釈迦の死後、その教団を統率し、第1結集では500 人の仲間とともに釈迦の教法を編集する座長を務めた。禅宗は付法蔵 (教えの奥義を直伝すること) の第2祖とする。
  4. 須菩提(しゅぼだい)
    パーリ語でもサンスクリット語でもスブーティ(Subhūti、सुभूति)。解空第一(げくう・だいいち)。
    金剛般若経』等、を説く大乗経典にしばしば登場する[注釈 1]
  5. 富楼那弥多羅尼子(ふるなみたらにし)
    パーリ語でプンナ・マンターニープッタ(Puṇṇa Mantānīputta)、サンスクリット語でプールナ・マイトラーヤニープトラ(Pūrṇa Maitrāyanīputra、पूर्णमैत्रायनीपुत्र)。
    略称として「富楼那」。他の弟子より説法が優れていた。説法第一
  6. 摩訶迦旃延(まかかせんねん)
    パーリ語でマハーカッチャーナ(Mahākaccāna、महाकच्चान)、サンスクリット語でマハーカートゥヤーヤナ(Mahākātyāyana)。論議第一
    辺地では5人の師しかいなくても授戒する許可を仏から得た。
  7. 阿那律(あなりつ)
    パーリ語でアヌルッダ(Anuruddha)、サンスクリット語でアニルッダ(Aniruddha、अनिरुद्ध)。天眼第一(てんげん・だいいち)。
    釈迦の従弟。阿難とともに出家した。仏の前で居眠りして叱責をうけ、眠らぬ誓いをたて、視力を失ったがそのためかえって真理を見る眼をえた。
  8. 優波離(うぱり)
    パーリ語でも、サンスクリット語でもウパーリ(Upāli、उपालि)。持律第一
    もと理髪師で、階級制度を否定する釈迦により、出家した順序にしたがって、貴族出身の比丘の兄弟子とされた。
  9. 羅睺羅(らごら)
    パーリ語でも、サンスクリット語でもラーフラ(Rāhula、राहुल)。羅雲とも書かれる。密行第一(みつぎょう・だいいち)。
    釈迦の長男。釈迦の帰郷に際し出家して最初の沙弥(少年僧) となる。そこから、日本では寺院の子弟のことを仏教用語で羅子(らご)と言う。十六羅漢の一人。
  10. 阿難陀(あなんだ)
    パーリ語でも、サンスクリット語でもアーナンダ(Ānanda、आनन्द)。阿難とも書く。多聞第一(たもん・だいいち)。
    釈迦の従弟。nandaは歓喜(かんぎ)という意味がある。出家して以来、釈迦が死ぬまで25年間、釈迦の付き人をした。第一結集のときアーナンダの記憶に基づいて経が編纂された。120歳まで生きたという。『無量寿経』等に仏の説法相手として登場する。

著名な十大弟子像・十大弟子図

十大弟子像

十大弟子図

脚注

注釈

  1. ^ 『西遊記』の主人公である孫悟空仙術の師匠が須菩提という名前である。ただし釈迦十大弟子の須菩提と同一人物であると特定できるような描かれ方はされていない。

出典

  1. ^ 石上善應. “十大弟子(じゅうだいでし)”. コトバンク. 2023年4月9日閲覧。
  2. ^ 中村元 ほか 編『岩波仏教辞典』(第2版)岩波書店、2002年10月30日、484頁。ISBN 978-4-00-080205-5 

関連項目

外部リンク


十大弟子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/12 07:41 UTC 版)

三獣士」の記事における「十大弟子」の解説

シャラマー忠誠誓った魔物達シャラマーから舎利湯貰った者と、まだ貰っていない者がいる。悟空の妻である玄奘殺害した魔物や、羅刹女の子供の紅孩児なども十大弟子に含まれる予定だったが、作中には登場しなかった。 東方朔とうほうさく) シャラマー身の回り世話をする道化師サルのような姿をしており、「天王煽心扇(てんのうせんしんせん)」という巨大な扇を煽ることで大衆の心を操る。シャラマーからすで舎利湯授かっており、不老不死になっている。名前と人物像由来東方朔からきている。 大力スパン天竺最強と言われた剣の使い手で「寝くたれの大力と言われる三獣士とは面識があり、天竺知り合った身長178センチメートル体重71キログラムオールバックに一房の前髪垂らし素肌コート着用している。舎利湯結晶肋骨一体化しているため、舎利塔の力で不老不死になっており、頭を吹き飛ばされても死なずにすぐ再生する邪悪な自我を持つ神珍鉄降魔利剣(ごうまりけん)」を持つ。降魔利剣暴走押さえるために精神力消費しているので、疲労から寝ていることが多い。数十年前降魔利剣魔力負けて、側にいた母親の可仁珠花(カニシュカ)を斬殺し、それを見た妹の倶斜奈(クシャナ)は精神崩壊した。舎利湯で母・可仁珠花を生き返らせ、妹・倶斜奈の心を救うためにシャラマー部下になる。シャラマーからは十大弟子の中で最も気に入られている。 大力着用しているコートデザインは、インディアン・ハイダ族のアート参考にしている。また、大力母親である可仁珠花の名前カニシカ1世、妹の倶斜奈の名前はクシャーナ朝から由来している。 題婆ダイバ天罡星魔物雲に乗って浮遊し棍棒のようなものを持っている。背は低く、肩が露出した衣服着用し、瞳は前頭部に装着したバイザーのようなものの陰に隠れて見えない一人称は「ワシ」。空間穴を開けて移動することができる。シャラマーからまだ舎利湯もらっていない。地煞星である三獣士を、天竺の外で生まれた出来損ないであると見下している。服装デザインはインディアン・ハイダ族のアート参考にしている。 可葉(カッサパ) 天罡星魔物であり、題婆と共に現れ天竺歌姫髪の毛頭頂部で結び、羽飾り差している。シャラマーから舎利湯もらっておらず、同じ十大弟子の大力舎利湯披露した時に題婆と共に嫉妬感情露にした。シャラマー着用している人間舎利湯材料にした服装を「末期的美的センス」と評している。彼女の服装は、大力題婆同じくインディアン・ハイダ族のアート参考にしている。 阿難アナン小さ眼鏡をかけている。シャラマーから舎利湯を貰う予定だったが、三獣士原因で叶わなかったため、そのこと恨んで三獣士襲いかかる自律的に回転して攻撃する神珍鉄バジュラ」を使う。その正体は、巨大なコブラ魔物である。 元々は玄奘生き別れた兄として登場する予定だったが、十大弟子の一員変更された。

※この「十大弟子」の解説は、「三獣士」の解説の一部です。
「十大弟子」を含む「三獣士」の記事については、「三獣士」の概要を参照ください。

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