あおる
「あおる」とは、人をそそのかす・風でものを動かす・挑発する・飲み干すということを意味する表現である。
「あおる」とは・「あおる」の意味
「あおる」とは、他人を、自分の思い通りになるよう、おだてたりそそのかしたりすることを意味する表現である。また、うちわなどで風を起こすこと、その風で火の勢いを強くしたり、ものを動かしたりするといった意味もある。現代では、自動車の運転に関する用語として、「あおる」が使用されることが多い。前を走っている車に対して、車間距離を詰めて早く走行する用促すことを、「あおる」や「あおり運転」と呼ぶ。悪質な運転であり、違法行為とされている。また、車間距離を詰める以外に、急ブレーキをかける、蛇行運転をする、ハイビームを連続で点灯させるパッシングをするといった行為も、あおる行為だと見なされる。あおるは、ネット用語として使用される。相手に喧嘩をするよう促す、挑発行為をすることを、「あおる」や「あおり」と表現する。具体的には、SNSやインターネット掲示板上で、相手に暴言を吐く、投稿に難癖をつける、支離滅裂なメッセージを送るなどが、あおりに該当する。あおりは主に、若者世代に多く見られる行為だ。ただ、中年層以上でも、あおり行為をする人は少なくない。インターネット上では、知人同士の悪ふざけなど、一部の例外を除いて、あおることは原則として悪質な行為と見なされる。
あおるは、ゲーム用語としても使用される。複数人のプレイヤーで対戦をする際、相手のプレイヤーを挑発する行為だ。ネット用語と同じように、相手に喧嘩を売る目的であおり行為をする人もいるが、戦略として相手を不快にさせ、プレイに隙を生ませるためにあおるプレイヤーもいる。また、勝利した後、優越感を得るために相手を挑発する行為も、あおりと呼ばれる。
あおるは、飲み干すという意味で使用されることがある。用意された酒や毒などを、1滴も残さないよう、勢いよく飲むという意味合いで使われる。
「あおる」の語源・由来
「あおる」の語源となったのは、馬具の一種である障泥(あおり)である。馬の胴体に被せる泥除けであり、武将など馬に乗る者は、足を入れた鐙で障泥を蹴り、馬に歩いたり走ったりするよう促した。そのことから、自分の思い通りになるようそそのかすという意味で、「あおり」や、その動詞形である「あおる」が使用されるようになった。思い通りになるようおだてる、風でものを動かすといった意味は、そこから派生したものだ。「あおる」の熟語・言い回し
人を煽るとは
「人を煽る」は、他者を挑発する行為のことである。ネットやゲームで喧嘩を売る行為は、全て人を煽ると表現できる。また、対面した状態で人を煽り、喧嘩をするよう促す人も売る。
怒りを煽るとは
「怒りを煽る」は、人の怒りを増幅させることを意味する表現だ。相手を怒らせて喧嘩に発展させることが目的であれば、「人を煽る」と同義となる。
不満を煽るとは
「不満を煽る」は、人が抱えている不満を増幅させることを指す。具体的には、不満があることを自覚させたり、不満に繋がる言葉をいくつも投げかけたりすることが、不満を煽る行為に当たる。
不安を煽るとは
「不安を煽る」は、他者の不安を増幅させることを指す表現だ。ネガティブな用語を投げかけたり、相手の前向きな発言を否定したりすることが、不安を煽ることになる。
あおられとは
「あおられ」は、あおりを受けることを意味する言葉だ。ネット上で挑発される、あおり運転の被害に遭うといったことを、あおられと表現できる。
風があおるとは
「風があおる」は、風が吹き付けたり、風がものを動かしたりすることを意味する表現だ。大抵の場合は、強風の影響を表すために使用する。
煽ってくるとは
「煽ってくる」は、あおり行為をしてくる人の様子を表す言葉だ。リアルタイムであおり行為をしてきていること、あるいは、特定の条件下であおり行為をしてくることを指す。
あおる酒とは
「あおる酒」とは、勢いよく飲む酒のことである。器の中に入っている分を、飲み干すほどの勢いで飲むという意味合いで使われる表現だ。また、味わうのではなく、酔うことを目的として飲む酒という意味合いで使われる場合もある。
「あおる」の使い方・例文
人をそそのかすという意味の「あおる」は、「試合会場で、レスラーに攻撃を続けるよう、ファンがあおっている」「道を歩いていると、デモのリーダーが参加者をあおる言葉が聞こえてきた」という風に使用する。風でものを動かす、火の勢いを出すという意味だと、「子供がうちわをあおって、風鈴の音を出している」「七輪の火が弱くなったため、炭を追加してあおることにする」のような使い方となる。自動車運転に関する行為を指す場合の使い方は、「車間距離を詰めると、あおることになってしまう」「高速道路であおられたため、警察に連絡をした」といった形だ。ネットやゲームで挑発することを表すのであれば、「SNS上であおりを受けた場合は、無視をすることが重要である」「今回の対戦者は、積極的にあおることで有名なプレイヤーだ」のように使う。飲み干すという意味だと、「賭けに負けたからといって、酒をあおるのは良くない」「この皇帝は戦争に負けたため、毒をあおって命を絶ったそうだ」といった形の使い方となる。
あお・る〔あふる〕【×煽る】
読み方:あおる
[動ラ五(四)]
1 うちわなどで風を起こす。また、風が火の勢いを強める。「うちわで—・って火をおこす」
2 風が物を揺り動かす。また、風を受けて物が動く。「強風にテントが—・られる」
3 おだてたりして、相手がある行動をするように仕向ける。たきつける。扇動する。「競争心を—・る」
6 写真で、煽り4を上向きにして写す。また、低い位置から上向きに写す。
あふ・る【×煽る】
煽る(アホル)
「煽る」の例文・使い方・用例・文例
品詞の分類
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