恐怖とは? わかりやすく解説

きょう‐ふ【恐怖】

読み方:きょうふ

[名](スル)おそれること。こわいと思うこと。また、その気持ち。「—にかられる」「人心を—せしめる事件」「—心」


恐怖

作者佐多稲子

収載図書日本プロレタリア文学22 婦人作家集 2
出版社新日本出版社
刊行年月1987.10


恐怖

作者ギー・ド・モーパッサン

収載図書モーパッサン短編集 3 30改版
出版社新潮社
刊行年月2006.12
シリーズ名新潮文庫


恐怖(里子)

作者アンドレーエフ

収載図書上田敏
出版社大空社
刊行年月2003.7
シリーズ名明治翻訳文学全集


恐怖(沈黙)

作者アンドレーエフ

収載図書上田敏
出版社大空社
刊行年月2003.7
シリーズ名明治翻訳文学全集


恐怖

作者ギイ・ド・モーパッサン

収載図書モーパッサン怪奇傑作集
出版社福武書店
刊行年月1989.7
シリーズ名福武文庫


恐怖

作者谷崎潤一郎

収載図書人間み病気
出版社福武書店
刊行年月1991.11
シリーズ名福武文庫

収載図書潤一ラビリンス 1 初期短編集
出版社中央公論社
刊行年月1998.5
シリーズ名中公文庫

収載図書人間み病気
出版社ランダムハウス講談社
刊行年月2007.11
シリーズ名ランダムハウス講談社文庫


恐怖

作者竹本健治

収載図書閉じ
出版社角川書店
刊行年月1993.10

収載図書閉じ
出版社角川書店
刊行年月1996.1
シリーズ名カドカワノベルズ

収載図書閉じ
出版社角川書店
刊行年月1997.12
シリーズ名角川ホラー文庫

収載図書綾辻行人有栖川有栖のミステリ・ジョッキー 1
出版社講談社
刊行年月2008.7


恐怖

作者アーサー・マッケン

収載図書アーサー・マッケン作品集成 3 恐怖
出版社沖積舎
刊行年月1994.12


恐怖

作者佐合冬彦

収載図書エホバ人々
出版社近代文芸社
刊行年月1995.5


恐怖

作者ウラジーミル・ナボコフ

収載図書ナボコフ短篇全集 1
出版社作品社
刊行年月2000.12


恐怖

作者上林暁

収載図書上林暁全集 9 小説 増補決定版
出版社筑摩書房
刊行年月2001.2


恐怖

作者リディア・デイヴィス

収載図書ほとんど記憶のない女
出版社白水社
刊行年月2005.11


恐怖

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/05 05:17 UTC 版)

恐怖(きょうふ)、または恐れ(おそれ)(: fear)は、動物人間のもつ感情の一つで、こわいと思うことやその気持ち[1]

概説

ブリタニカ国際百科事典によると、恐れとは典型的な情動のひとつで、有害な事態や危険な事態に対して有効に対処することが難しいような場合に生じる、とのことである[2]

ブリタニカ国際百科事典によると、恐れの中でも具体的な事態になっておらず明確な対象があるものが「心配」だという。また、具体的な事態になっておらず、かつ明確な対象もないものが「不安」だという[2]

事態から逃避しようとする行動の傾向、心拍数の増加、顔面から血の気が引く、震え発汗などといった身体的反応が伴う[2]。恐れが強い場合は、行動に麻痺が起きる[2]

河合隼雄は、恐怖について「人間は自分の人生観世界観システムを持ちながら生きているが、それをどこかで揺り動かすもの」と定義したうえで、(主に戦後や平成期の平和な日本で心理学者として活動した河合隼雄は)次のようにのべた。

「恐怖はない方がいいように見え、ずっとそういう状態が続くと安心ではあるが、死んでいるのと同じである。生きる体験の中には必ず恐怖が入ってくる。存在を揺るがされるということは、うまくすれば、新しいことが開かれるが、下手をすれば破局を迎える。つまり、恐怖はその両者のちょうど境目になる。さらに、例えば恐怖の対象に「」があるが、気分的に死への傾倒が強い人には、それは恐怖たりえず、それにどんどん寄り添っていくと生と死の境界自体がなくなり、恐怖は消える。そうなれば、も死も何の役にも立たなくなる」「現代人は本来的な恐怖というものが非常に少なくなっており、現代人の状態は非常にアンビバレントである」[3]


特定の事態やものに対して強い恐怖を感じる状態を(それを本人が不都合と感じている場合などに)疾患として位置づける場合、恐怖症と言う。恐怖症は認知行動療法などによって治療できる場合がある。

恐怖の対象、恐怖される状態

14世紀から18世紀ごろの西ヨーロッパではペスト(黒死病)にかかることが非常に恐れられた。

19世紀英国において最も恐れられた事態は、人々に忘れ去られ、死んだのに誰にも嘆かれず、貧困状態で死に、最後には解剖台に乗せられることであった。20世紀では、多くの人が小児麻痺、身体の一部を不具にし、残りの人生で動かなくなるという病気を患うことを恐れた。

2001年9月11日以降のアメリカ(やヨーロッパ)では、テロリズムに対する恐怖が大きく広がった。

人は、トラウマが残るような事故類を経験すると、その事故を想起させるいくつかの対象に恐怖を感じるようになることもある。また他国に侵略されて住む地域が長期に渡り爆撃砲撃を受けたり、前線で塹壕戦で迫撃砲の攻撃、どの瞬間でも死ぬ可能性があまりに高いような状況を長期に経験したりすると、その後に戦場から離れても、音量の大きな音を聞くだけで、つまり爆撃音や迫撃砲音に限らず、たとえば工事現場の音やドアをバタンと閉める音などでも、大きな恐怖を感じるようになる。

恐怖心を感じさせることを意図した行為、それを用いる手法

恐れさせること[4]、相手に恐れの気持をいだかせるために行うことを脅し(おどし)という(日常用語)。脅しというのは、乱暴な行為や乱暴な発言だけでなく、相手が身の危険を感じるような状況になる可能性があるなどとおだやかに言うような発言、つまり言い方はおだやかでも聞いた人が文の意味内容を理解すると恐怖を感じるようなことを、計算づくで意図的に言うことも含む。

法律用語では、特にある行為を人にさせるためおどしつけること、相手に恐れの気持をいだかせるようにしてある行為を強制すること[5]脅迫という。(刑法)危害を加えるようなことを言ったり態度で示したりして人をおどかすこと[5]、他人を恐怖させる目的で害を加える旨を告知すること[6]を脅迫という。(民法)相手方に違法な害悪を加える旨を通告して畏怖心を生じさせる行為(民法の場合は漢字表記は「強迫」としている)[7]

18世紀末のフランスではロベスピエールらに「反対者」と見なした人たちを一方的に処刑し、人々に恐怖を感じさせることで人々を統制しようとした。こうした手法を恐怖政治というが、その後も同様の手法で自国民を支配する独裁者は後を絶たない。

テロリズムというのは恐怖を感じさせることで政治的な目的を果たそうとする手法である。個人や小集団が行うことが多い。そうしたテロ組織を支援する国家、もしくは国家そのものがテロに加担している場合はテロ支援国家と呼ばれ、アメリカによってイランや北朝鮮といった国が指定されている。

徴候と症状

恐怖状態において、人は以下のような様々な反応を示す[8]

  • 瞳孔の拡大(恐怖に対する視覚の対応)
  • の細気管支の拡張(酸素吸収を高める)
  • 血圧心拍の急上昇(脳と筋肉にエネルギーを供給する)
  • 肝臓グリコーゲン分解(瞬発力を高める)
  • アドレナリンを含む血流の大放出(生理的防御力の向上)
  • 脾臓の収縮(白血球を供給する準備)
  • 膀胱結腸を空にする準備(エネルギー消費の準備)
  • 消化器官の毛細血管の収縮(血流を筋肉側に集中させる)
  • 立毛(鳥肌が立つなど、毛が逆立つ現象。敵に対して体を大きく見せていた名残りと考えられる)
  • 消化活動の低下(消化に使うエネルギーを別の場所に使うため)[9]

恐怖に対する反応は大脳辺縁系扁桃体と、脳の機能の中では比較的古い部分である小脳扁桃の活動にリンクしており、扁桃体より発せられた警告が中枢神経自律神経にさまざまな生理的応答を促す[8]。 扁桃体に異常をきたしたウルバッハ・ビーテ病の患者は恐怖を感じることがないという[10]

人間は恐怖によって怯えた状態になり、他者の望むことに一方的に従ってしまうことがある。その一方、人間は同様に暴力的にもなり、命を懸けて戦うこともある。

心理学的説明・研究

ジョン・B・ワトソンやパウル・エクマンなどの心理学者は、恐怖を、ほかの基礎的な感情である喜び怒りとともに、これらをすべての人間に内在する感情だ、と述べた。通常、恐怖は特定の刺激に対する反応である[要出典]

心理学において、恐怖の対象を覚えさせることが、「恐怖条件付け (en:fear conditioning) 」として研究されている。その最初のものはワトソンが1920年に行ったリトルアルバート実験 (en:Little Albert experiment)で、この研究では、生後11か月の幼児が実験室の白鼠に対し恐怖を感じるように条件付けることに成功した。

研究により、特定の対象(例:動物、高さ)が他の対象(例:)に比べより恐怖を引き起こしやすいことが発見されている。また、被験者にこれらの対象に対し恐怖を植付けることもより容易である。

管理

医薬品

扁桃体に起因する、恐怖条件付けおよび恐怖症の薬物治療には、糖質コルチコイドが挙げられる[11]

心理療法

認知行動療法は、人々の恐れを克服することを助けることに成功してきた。 記憶を忘れる、削除することは容易ではないため、人々を繰り返し彼らの恐怖に直面させるアプローチは積極的であり、より成功率が高い。安全な方法により、本人の恐れに立ち向かうことによって、人は恐れを引き起こす記憶や刺激を抑え込むことができる[12]

曝露療法は、特定の恐怖症を持つ人々の90%において、時間の経過とともに彼らの恐怖を著しく減少させることができたと知られている[13][12]

もう一つの心理療法は体系的脱感作であり、これは恐怖を完全に取り除く、あるいはその恐怖に対する嫌悪感のある反応を起こし、それを置き換えることを目的とする行動療法のひとつである。条件付けを通して、反応は弛緩にこれで置き換えられる。この治療を通して筋肉の緊張は弱まり、深呼吸のテクニックは緊張を和らげるのを助けることができる。

その他の治療法

宗教の中で安らぎを見つけることは、自分の恐れに対処するための別の方法である。たとえば死後に起こることや死後の世界など、あなたの恐れに関する質問に答えるための何かを持っていると、それはあなたの死への恐れの助けとなる。答えを持っていることは、不確実性の余地を減らすのである。宗教は自分の恐れを無視するのではなく、理解し感じる方法を提供するのである[14]

動物

ジョゼフ・ルドゥーの研究によると、扁桃体は恐怖や脅威、危険といった記憶を意識下に格納する部位でもあり、戦うか逃げるか反応などの条件性恐怖を司る。ほとんどの脊椎動物には小脳があることから、それらの動物の小脳扁桃は全て同様の働きをしていると考えられる[8]

狐の糞などに含まれるトリメチルチアゾリン英語版(2,5-ジヒドロ-2,4,5-トリメチルチアゾリン(TMT))はげっ歯類に嗅がせるとPTSDを誘発し、オオカミの尿に含まれている3つのピラジン類似体の混合物は、恐怖にかられた行動を起こさせる[15]

脚注

  1. ^ goo辞書「恐怖」
  2. ^ a b c d ブリタニカ国際百科事典、【恐れ、fear】
  3. ^ 河合隼雄『対話する生と死』(大和書房 2006年2月15日発行)
  4. ^ 『広辞苑』第六版【おどし。威し、脅し】
  5. ^ a b 『精選版 日本国語大辞典』【脅迫】
  6. ^ 『広辞苑』第六版【脅迫】
  7. ^ 『広辞苑』第六版【強迫】
  8. ^ a b c ドナ・ハート、ロバート・W・サスマン『ヒトは食べられて進化した』伊藤伸子訳 化学同人 2007 ISBN 9784759810820 pp.104-108.
  9. ^ 自律神経を整えるには腸の働きが大切|【ココカラクラブ】ドラッグストアのココカラファイン”. 【ココカラクラブ】ドラッグストアのココカラファイン. 2022年8月7日閲覧。
  10. ^ 恐怖をまったく感じない女性、PTSD治療にヒントか - AFP BB News 2010年12月20日
  11. ^ Sandi, C. (2011). “Healing anxiety disorders with glucocorticoids”. Proceedings of the National Academy of Sciences 108 (16): 6343–344. Bibcode2011PNAS..108.6343S. doi:10.1073/pnas.1103410108. PMC 3080972. PMID 21482789. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3080972/. 
  12. ^ a b Kaplan, J.S.; Tolin, D.F. (2011). “Exposure therapy for anxiety disorders: Theoretical mechanisms of exposure and treatment strategies”. Psychiatric Times 28 (9): 33–37. http://search.proquest.com/docview/894207776. 
  13. ^ Travis, John (2004). “Fear not: Scientists are learning how people can unlearn fear”. Science News 165 (3): 42–44. doi:10.2307/4014925. JSTOR 4014925. 
  14. ^ “Cure Your Fear – Phobia Treatment” (英語). FearOf.net. https://www.fearof.net/cure-your-fear-phobia-treatment/ 2018年11月28日閲覧。 
  15. ^ 匂いと脳のストレス応答”. 学校法人東邦大学. 2024年6月15日閲覧。

関連項目


恐怖

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 08:23 UTC 版)

ツァボの人食いライオン」の記事における「恐怖」の解説

貨車での遭遇以降しばらくの間人食いライオンはツァボを避けていてパターソンたちを襲うような行動はとらなかった。パターソンこの期間中に、ある考え思いついた。それは、2-3人の労働者危険な目には絶対遭わせずに「おとり」に使うような罠を作れば人食いライオン捕えることができるのでは、というものであったパターソンは早速罠の作成とりかかった材料となったのは、枕木トロッコレール電線切れ端や重い鎖などで、彼の考えでは十分に頑丈な出来栄えであった。罠はおとりとなる人間用の部屋と、ライオン閉じ込めるための部屋分けられ2つ部屋の間は枕木レール利用して作った堅牢な鉄格子がはめ込まれていた。ライオン入り口は、ネズミ捕りと同じ要領で餌となるおとりを捕まえなくてもドアが閉まるように工夫されていた。パターソンライオンの目を欺くため、罠の上テント張り、さらに周囲特別に強力なボマ囲んだ最初2-3日パターソン自身がおとり役となって罠に入っていたが、なかなか眠れないうえに襲撃受けただけで特段変事はおこらなかった。 他のキャンプはときどき人食いライオン襲撃受けていて、パターソンもその情報つかんでいた。しかしツァボは完全にライオン攻撃対象外れていたため、労働者たちはすっかり安心した日々過ごしていた。そこに油断生じ、ツァボに恐怖が再び忍び寄ってきた。 ライオン再度襲撃始めたのは、大勢労働者が涼を求めてテント外で就寝していた夜だった。突然起こった叫び声悲鳴で夜の平穏破られパターソン始めとした人々ライオンがツァボに再び狙い定めたことを思い知らされた。そのライオンボマに1頭で闖入し、発見者によって鳴らされ警鐘や、たいまつこん棒石など攻撃も意にも介さず労働者1人捕えた。ライオンボマの外でもう1頭のライオン合流して大胆なことにテントから30メートル離れていない地点労働者食べ始めていた。労働者の頭がライオンたちに向けて発発したものの、ライオンは「食事」を済ませるまでその場離れようとしなかった。 パターソンはこの事件後、1週間以上ライオン待ち伏せてみたが、すべてが徒労終わった毎晩のようにライオンパターソンの裏をかいてキャンプ襲い翌朝には労働者1名が欠けているのが常態になっていた。パターソンもこの事態には意気阻喪し、ライオンたちは本当に悪魔」で「不死身」なのではないか考えるまでになっていた。パターソン周囲気を引き立たせるために、昼間の密林の中でライオン追跡する仕事始めたが、これも成功しなかった。役人や軍の将校たちもツァボを訪れて毎夜見張り手伝ったが、ライオンはこれも避けて犠牲者の数毎晩のように増やしていた。 ライオンが駅から労働者さらった上に、パターソンのいるキャンプのそばまで運んできてそこでむさぼり食うというできごとさえ起ったパターソンの耳にはライオンが骨をかむ音や満足げ喉を鳴らす音までがありありと聞こえ、その音は数日間彼の耳に残って離れなかった。たとえ外へ出たとしても労働者を救うことは不可能とわかりきっていたため、パターソン無力感さいなまれた。パターソン滞在しているボマ近くにいた数名労働者もこの事態怯えきって、パターソンボマ入れてほしいと大声救い求めたパターソン快く彼らを迎え入れたが、彼らと一緒に病人1人いたことを思い出して聞いてみると、置き去りにしてきたことがわかったパターソンすぐさま労働者数名を率いて病人連れてようとしたが、到着したときには病人仲間見捨てられショックのためにすでに絶命していた。 事態悪化一途をたどり、ライオンたちはますます大胆にふるまうようになっていた。これまでは1頭のみが労働者たちを襲い、もう1頭は外の藪の中待っていた。しかし2頭は一緒に行動するようになり、それぞれボマ押し入って労働者1人ずつ襲うまでとなった11月最終週には、スワヒリ人の運搬労働者2名が襲われた。1人ライオンがすぐに連れ去って食べたが、もう1人ボマイバラ引っかかったために連れ去り免れた。その労働者は何とか助け出すことができたが、重傷だったため病院に着く前に絶命した。その2-3日後には、ツァボ駅からほど近い位置にあった地区最大級労働者キャンプ襲撃された。2頭のライオン真夜中にキャンプ押し入り恐れおののく労働者たちを襲って不幸な犠牲者をさらい、キャンプのすぐそばでむさぼり始めた一連の騒ぎは、かなり離れた距離にあるパターソンボマからもはっきりと聞き取れた。監督官のダルゲヤンズがライオンのいる方向50発以上発砲したものの、ライオン追い払うことさえできず、2頭は「食事」が済むまでその場とどまっていた。 翌朝になってから、パターソンたちはライオン追跡試みた砂上には折れた肢のつま先でつけたような痕跡残っていたため、ダルゲヤンスはライオンのうち1頭を負傷させたものと確信していた。痕跡追っていくうちに不気味な唸り声聞こえ一行ライオンのそばに来ていたことに気づかされた。注意深く前進してやぶをかき分けてみると、前夜さらわれた労働者遺体残されていた。一行ライオンつま先付けた痕跡思い込んでいたのは、引きずられて連れ去られ労働者の指が残したものであったライオンはすでに立ち去っていて、一行遺体残骸葬ってから戻るしかなかった。 連続する惨劇によって、労働者たちは恐慌状態に陥った12月1日午後キャンプ戻ったパターソン待ちうけていたのは作業放棄した労働者一団であった。彼らはパターソンに『これ以上どんなことがあってもツァボにはとどまらない』と宣言した。『政府のために働く約束インドから来たのであってライオンなどの餌食になるために来たのではない』、というのが彼らの主張であった労働者たちは最初に通りかかった汽車止めて乗り込み、ツァボから逃げ出したこのため鉄道工事は完全にストップしたその後3週間は、ツァボに踏みとどまった労働者たちのために「ライオン対策」を施した小屋作る以外の作業はできなかった。小屋貯水タンクの上や、屋根、はてはガードの上など、およそ安全であろう思われる場所にはどこにでも作られた。テント内に穴を掘って、重い丸太で上を覆ってからそこで眠る者もいた。多くベッド手ごろ木に結びつけられたが、ときには木の耐えうる限界以上にまでなった。ライオン夜中キャンプ急襲したとき、たくさんの労働者が1本の木に殺到して逃れようしたため、その木が折損した。木に登った労働者たちはまさにライオン目前投げ出される態となったが、そのとき別の犠牲者手中にしていたライオンは彼らに興味示さず全員命拾いした。

※この「恐怖」の解説は、「ツァボの人食いライオン」の解説の一部です。
「恐怖」を含む「ツァボの人食いライオン」の記事については、「ツァボの人食いライオン」の概要を参照ください。

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恐怖

出典:『Wiktionary』 (2021/10/24 03:43 UTC 版)

名詞

きょうふ 呉音仏教語):くふ)

  1. 恐れること。はなはだしく不安感じること。

関連語

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動詞

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