夢十夜とは? わかりやすく解説

夢十夜

作者夏目漱石

収載図書日本掌編小説秀作下 花・暦篇
出版社光文社
刊行年月1987.12
シリーズ名光文社文庫

収載図書ちくま文学 4 変身ものがたり
出版社筑摩書房
刊行年月1988.2

収載図書夏目漱石全集 10
出版社筑摩書房
刊行年月1988.7
シリーズ名ちくま文庫

収載図書日本短篇
出版社文芸春秋
刊行年月1989.3

収載図書幻想文学館 2 なぞめいた不思議な
出版社くもん出版
刊行年月1989.8

収載図書漱石文学作品集 4 夢十夜 他二篇
出版社岩波書店
刊行年月1990.11

収載図書短編愉楽 2 近代小説のなかの異空間
出版社有精堂出版
刊行年月1991.3

収載図書ちくま日本文学全集 023 夏目漱石
出版社筑摩書房
刊行年月1992.1

収載図書夢十夜・草枕
出版社集英社
刊行年月1992.12
シリーズ名集英社文庫

収載図書闇×幻想13=黎明幻想怪奇名作
出版社ペンギンカンパニー
刊行年月1993.7

収載図書日本幻想文学集成 25 夏目漱石 琴のそら音
出版社国書刊行会
刊行年月1994.5

収載図書漱石全集 第12巻 小品
出版社岩波書店
刊行年月1994.12

収載図書不気味な話 2 夏目漱石
出版社河出書房新社
刊行年月1995.4
シリーズ名河出文庫

収載図書近代名作第4巻 小説 2
出版社文英堂
刊行年月1995.5

収載図書現代ホラー傑作集 第5集 森の声
出版社角川書店
刊行年月1995.8
シリーズ名角川ホラー文庫

収載図書奇譚カーニバル
出版社立風書房
刊行年月1995.10

収載図書近代短編 10
出版社笠間書院
刊行年月1997.4

収載図書高校生におくる近代名作館 4 小説2を読んでませんか 新装版
出版社文英堂
刊行年月1998.9

収載図書ザ・漱石全小全一増補新版
出版社第三書館
刊行年月1999.6

収載図書奇譚カーニバル
出版社集英社
刊行年月2000.9
シリーズ名集英社文庫

収載図書文鳥 夢十夜 57改版
出版社新潮社
刊行年月2002.9
シリーズ名新潮文庫

収載図書夢十夜 他二篇
出版社岩波書店
刊行年月2003.4
シリーズ名岩波文庫

収載図書
出版社文藝春秋
刊行年月2003.6
シリーズ名推理作家になりたくて マイベストミステリー

収載図書現代表記版 ザ・漱石全小全一
出版社第三書館
刊行年月2004.11

収載図書三四郎
出版社フロンティアニセン
刊行年月2005.3
シリーズ名第2刷 (フロンティア文庫)

収載図書大活字版 ザ・漱石全小説全二冊 上巻
出版社第三書館
刊行年月2006.4

収載図書夢十夜 他二篇
出版社岩波書店
刊行年月2007.1
シリーズ名ワイド版岩波文庫

収載図書肥田美代子が選ぶラブストーリー
出版社学習研究社
刊行年月2007.2
シリーズ名中学生のためのショート・ストーリーズ

収載図書マイ・ベスト・ミステリー 1
出版社文藝春秋
刊行年月2007.8
シリーズ名文春文庫

収載図書思議いっぱいあふれだす!
出版社くもん出版
刊行年月2007.12
シリーズ名読書たのしくなるニッポン文学

収載図書夏目漱石
出版社筑摩書房
刊行年月2008.12
シリーズ名ちくま日本文学

収載図書百年小説
出版社ポプラ社
刊行年月2008.12


夢十夜

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/02 15:30 UTC 版)

夢十夜』(ゆめじゅうや)は、夏目漱石著の短編集1908年明治41年)7月25日から8月5日まで『東京朝日新聞』で連載された[1]

現在(明治)を始め、神代鎌倉・100年後と、10の不思議なの世界を綴る。第一夜、第二夜、第三夜、第五夜の書き出しである「こんな夢を見た」[2]が有名。漱石としては珍しい幻想文学のテイストが濃い作品である。

内容

第一夜
『こんな夢を見た。腕組をして枕元に坐っていると、仰向に寝た女が…』
死ぬ間際の女に「百年待っていて下さい」と自分は頼まれる。女の墓の横で待ち始めた自分は、赤い日が東から昇り、西へ沈むのを何度も見る。そのうちに女に騙されたのではないかと自分は疑い始める。その自分の前に、一輪の真白な百合が伸びてくる。いつの間にか百年が過ぎていた。
第二夜
『こんな夢を見た。和尚の室を退がって、廊下伝いに自分の部屋へ帰ると…』
「侍なのに無を悟れていない」と和尚に馬鹿にされた自分は、悟りを開いて和尚を斬るか、悟りを開けず切腹するかの二択を自らに課し、悟りを開くため無についてひたすら考える。
第三夜
『こんな夢を見た。六つになる子供を負ってる。たしかに自分の子である。…』
田圃道を子供をおぶって歩いている。子供は盲目である。あぜ道を行くうち、子供は周囲の状況を次々と当て始め、恐ろしくなった自分は子供を放り出して逃げることを考える。道はいつしか山道へと入り、やがて一本の杉の木の前に辿りついた。すると子供が「御前がおれを殺したのは今からちょうど百年前だね」と言う。殺人を自覚したとたん、背中の子供が急に石地蔵のように重くなった。
第四夜
『広い土間の真中に涼み台のようなものを据えて、その周囲に小さい床几が並べてある。…』
禅問答のような会話をしながら酒を飲んでいる爺さんが一人。河原の柳の下へ行き、取り出した手ぬぐいを蛇に変えると言う。やがて、爺さんは「今になる、蛇になる、きっとなる、笛が鳴る」と言いながら川の中に入っていく。
第五夜
『こんな夢を見た。何でもよほど古い事で、神代に近い昔と思われるが…』
戦に敗れた自分は、敵軍の大将の前に引き出される。大将は鶏が鳴くまで処刑を待ってくれる。それを知ってか知らずか、自分の恋人は馬を駆って陣を目指す。
第六夜
『運慶が護国寺の山門で仁王を刻んでいると云う評判だから…』
運慶仁王像を彫っている。その姿を見物していた自分は、隣の男が「運慶は、木の中に埋まっている仁王を掘り出しているだけだ」と言っているのを聞く。自分でも仁王像を彫ってみたくなり、家にある木を彫り始めるが、何度やっても仁王は出てこなかった。
第七夜
『何でも大きな船に乗っている。この船が毎日毎夜すこしの絶間なく黒い煙を吐いて…』
とにかく舟に乗っているのだが、乗っている理由がまったく分からない。不安になり水夫に話を聞くが、要領を得ない。ホールでピアノを弾く女性を見ているうち、むなしくなった自分は甲板から海へと飛び込む。
第八夜
『床屋の敷居を跨いだら、白い着物を着てかたまっていた三四人が、一度にいらっしゃいと云った。…』
床屋に入り、鏡の前に座っていると、鏡の中を様々な人物が通り過ぎてゆく。
第九夜
『世の中が何となくざわつき始めた。今にも戦争が起りそうに見える。…』
母は幼い子を連れ、夫の無事を祈って百度参りに出かける。子供を拝殿に残し、お参りを続ける母。
第十夜
『庄太郎が女に攫われてから七日目の晩にふらりと帰って来て…』
庄太郎は水菓子屋で会った女に崖に連れて行かれ「ここから飛び降りろ」と言われる。拒否した庄太郎に、何万という豚が襲いかかる。

出典

  1. ^ "朝日新聞掲載作品一覧". 朝日新聞ひろば. 2020年2月14日閲覧
  2. ^ 『夢十夜』:新字新仮名 - 青空文庫

関連項目

外部リンク


夢十夜

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/08 11:35 UTC 版)

六部殺し」の記事における「夢十夜」の解説

「こんな夢を見た」で始まる夏目漱石散文『夢十夜』の「第三夜」にも、六部殺し民話影響うかがえる上田和男多数編 『民俗研究ハンドブック吉川弘文館 1978年 p.218)。夢の中で自分の子おぶって暗い田圃道歩いており、子供盲目なのに周囲の状況をよく分かっていて、大人びた口調話している。歩を進めるごとに思い出してならない何かを思い出すような気がし、「ちょうどこんな晩だったな」という子供独り言不気味に思う。やがて山の一本杉前に着き、「ここで御前がおれを殺したのは今からちょう百年前だね」と背中の子供が言った過去殺人自覚したとたん、背中の子供が急に石地蔵のように重くなった。

※この「夢十夜」の解説は、「六部殺し」の解説の一部です。
「夢十夜」を含む「六部殺し」の記事については、「六部殺し」の概要を参照ください。

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