ぎょう‐にん〔ギヤウ‐〕【行人】
読み方:ぎょうにん
3 高野山で、山中で修行する者。また、高野三方(さんかた)の一で、学僧が法事や修行などをするとき、雑事を務める僧。
4 近世の乞食僧(こじきそう)。一つ歯の高木履(たかぼくり)または鳥足を履き、頭に水を入れた木桶などを載せ、喜捨を仰いだ。
こう‐じん〔カウ‐〕【行人】
こうじん〔カウジン〕【行人】
行人
作者夏目漱石
収載図書夏目漱石全集 7
出版社筑摩書房
刊行年月1988.4
シリーズ名ちくま文庫
収載図書ザ・漱石―全小説全一冊 増補新版
出版社第三書館
刊行年月1999.6
行人
行人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/02 23:47 UTC 版)
『行人』(こうじん)は、夏目漱石の長編小説。1912年12月6日から1913年11月5日まで、『朝日新聞』に連載された。ただし、4月から9月まで作者病気(胃潰瘍)のため、5ヶ月の中断がある。1914年1月刊。
『行人』は、「友達」「兄」「帰ってから」「塵労」の4つの編から成り立っている。男女について、近代知識人の苦悩を描く。『彼岸過迄』に続き『こゝろ』に繋がる、後期3部作の2作目。
あらすじ
- 友達
- 二郎は友人・三沢と会う約束をして大阪を訪れた。だが三沢は胃腸を悪くして病院に入院していた。二郎が三沢を見舞うために何度も病院に行くうちに、病院にいたある女に心を惹かれる。二郎が三沢に彼女のことを話すと、三沢はその女と入院する前に会って一緒に酒を飲んだという。三沢はその女の病室を見舞った。三沢が退院する段になって、彼は急に、精神を病んで同じ家に住んでいた「娘さん」の話を二郎に始めた。そして二人は別れた。
- 兄
- 三沢を送った翌日、二郎の母と兄・一郎、兄の嫁・直が大阪にやってきた。四人は観光のためにしばらく滞在する。その折、妻を信じきれない一郎は二郎に対して、直と二人きりで一晩泊まり、彼女の節操を試してほしいと依頼する。二郎は拒否するがとうとう直と二人で旅行することとなる。嵐の中で二人は一晩過ごし、一郎たちのもとへ帰った。詳しい話を東京で話すことを約して、四人は東京へ帰った。
- 帰ってから
- 東京へ戻ってからしばらくすると、一郎は再び二郎に嵐の晩のことを話すよう迫る。二郎は特に話すべきことはないとして一郎の追及を避けたが、一郎は激怒した。以後、家の居心地が悪くなった二郎は、下宿に暮らすことを決めて家を出た。そのころから、兄の様子が家族の目から見てもおかしくなったと、二郎は周囲から聞かされる。
- 塵労
- 二郎は両親と相談し、一郎をその親友のHに頼んで、旅行に連れ出してもらう。二郎はHに、旅行中の一郎の様子を手紙に書いて送ってくれと頼んだ。一郎とHが旅行に出かけて11日目にHから長い手紙が届いた。その中には旅行中の兄の苦悩が、Hの目を通して詳しく書かれていた。
登場人物
- 長野一郎
- 学者であり物事を深く掘り下げて考える性質がある。妻の直を理解できないと思い、弟の二郎に彼女の貞操を試すよう頼む。
- 長野二郎
- 一郎の弟。本作の語り部でもある。直の結婚前から彼女を知っているが、兄の手前複雑な気持ちになり苦しくもある。
- 直
- 一郎の妻。
- 重
- 一郞の妹。
- 貞
- 一郎の家の下女。近々結婚する。
- H
- 兄の友人で、一郎を旅行に連れ出す。
- 三沢
- 二郎の友人。二郎と旅行の待ち合わせで大阪に来たが、体調を崩し入院してしまう。
- 岡田
- 一郎の母方の縁戚。大阪在住。会社員。
- 兼
- 岡田の妻。
- 佐野
- 貞の結婚相手。額が広い。
書誌情報
- 文庫本
- 夏目漱石『行人』新潮文庫 1952年3月、改版2011年1月 ISBN 978-4-10-101012-0
- 夏目漱石『行人』集英社文庫 2014年4月 ISBN 978-4-08-752058-3
- 夏目漱石『行人』岩波文庫 改版1990年4月 ISBN 978-4-00-310110-0
外部リンク
- 『行人』:新字新仮名 - 青空文庫
- 『行人』 - 国立国会図書館
行人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/13 04:00 UTC 版)
縦横斜めに何路でも進める。駒を飛び越えることはできない。他の駒を取ることは出来ず、他の駒に取られることもない。障害物として使う。 \ ┃ / ━ ▲ ━ / ┃ \
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「行人」の例文・使い方・用例・文例
- お宝写真は通行人が携帯のカメラで捕らえた
- その警官は通行人のボディチェックに忙しかった。
- この旅行の最少催行人員は10名です。
- それは通行人や運転手の妨げになる。
- 彼らは通行人にパンフレットを配った。
- 爆発で通行人が何人か死んだ。
- 追い剥ぎが通行人から金を奪った。
- 自動車や通行人は止まって小さいおうちがゆっくりと動いていくのを見送りました。
- 口は体の死刑執行人であり医者である。
- 通行人の影が垣根をかすめて行った.
- すりはその財布を通行人のポケットに入れた.
- その男は通行人に向かって無差別発砲をした.
- 行人の跡が絶えぬ
- 十時には行人の跡が絶える
- 道に行人の跡が絶えた
- 発行人
- 言行人の意表に出る
- 行人織るが如し
行人と同じ種類の言葉
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