行基とは? わかりやすく解説

ぎょうき〔ギヤウキ〕【行基】

読み方:ぎょうき

[668〜749]奈良時代の僧。百済(くだら)系の渡来人高志(こし)氏の出身和泉(いずみ)の人。法相(ほっそう)宗を学び諸国巡って布教民衆とともに道路堤防寺院建設あたったが、僧尼令違反として禁止された。のち、聖武天皇帰依を受け、東大寺国分寺建立協力日本最初大僧正の位を授けられた。行基菩薩ぎょうぎ


行基(ぎょうき 668-749)

 最古日本全図の作成者?
 高僧行基は、地図作成分野では「行基図」と呼ばれる中世通じてみられた唯一の日本全図の作成者?として名高い
 行基図呼ばれる地図は、作成から江戸初期まで数々書写が行われており、現存する最古のものは、仁和寺所蔵日本全図(嘉元3年 1305)だといわれている。その後も、この種の地図江戸時代まで数多く作成され、行基の作であることが記されていることから「行基図」と呼ばれている。
 一説には、行基の進言によって始まったといわれる、鬼を国土から追い払い悪疫取り除く追儺(ついな:大晦日)の儀式使用されていたという言い伝えから生じたともいわれるが、いずれにしても行基作である明確な証拠はない。
 地図特徴は、国名とその位置関係交通路記され最古全国ということになる。彼が民間伝導社会事業積極的で各地訪れ布施屋設け難民援助しけ、堤を築き道路や堀などを修築したことから、各地の地理詳しく地図関心があったことは予想できる
 行基図その後国内での使用はもちろん、朝鮮半島中国ヨーロッパまでも伝わって世界図の中の日本として存在した
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行基

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/13 09:49 UTC 版)

行基(ぎょうき/ぎょうぎ、天智天皇7年〈668年〉 - 天平21年2月2日749年2月23日[1])は、飛鳥時代から奈良時代にかけて活動した日本の仏教


  1. ^ a b c d 『大僧正舎利瓶記』
  2. ^ 東大寺の創建 東大寺公式サイト
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  6. ^ 陳水逢日本文明開化史略台湾商務印書館中国語版、1993年、69頁。ISBN 9570507101https://www.google.co.jp/books/edition/日本文明開化史略/XkEV63ouB4gC?hl=ja&gbpv=1&pg=PA69&printsec=frontcover 
  7. ^ 太田亮『姓氏家系大辞典』国民社〈第3巻〉、1942年、2292頁。 
  8. ^ 奈良県 2016, p. 12.
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  24. ^ “〈行基さん〉近鉄奈良駅前に半世紀 実は初代の“生き写し”が2体、会いに行った”. 毎日新聞. (2020年11月29日) 
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  29. ^ 湯川敏男「大阪七墓「昔と今」巡り」大阪商工会議所(2020年7月9日閲覧)



行基(ぎょうき)

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美貌の果実」の記事における「行基(ぎょうき)」の解説

歴史上の実在人物本作には霊魂として登場する

※この「行基(ぎょうき)」の解説は、「美貌の果実」の解説の一部です。
「行基(ぎょうき)」を含む「美貌の果実」の記事については、「美貌の果実」の概要を参照ください。

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