元暁とは? わかりやすく解説

がんぎょう 【元暁】

新羅朝鮮)の学僧ゲンギョウとも。唐に行って唯識華厳学び帰国後、多く著述のこしたとされるが、入唐は果たさなかったとの説もある。在家のような生活をして奇行にとみ、和諍国師諡号がある。浄土教説き法性宗の祖。著『遊心安楽道』他。(六一七~六八六)→ 法性宗

げんぎょう 【元暁】

→ 元暁

元暁

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/29 06:49 UTC 版)

元暁
元暁の画像
各種表記
ハングル 원효
漢字 元暁
発音: ウォニョ
日本語読み: がんぎょう、げんぎょう
ローマ字 Won hyo
English: Won hyo
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薛思
各種表記
ハングル 설사
漢字 薛思
発音: ソルサ
日本語読み: せっし
ローマ字 Sul sa
English: Seol Sa
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元暁がんぎょう[1]、或いはげんぎょう[2]ハングル表記 원효、本名:薛思、 諡号:和諍国師617年 - 686年[1])は新羅華厳宗僧侶である。新羅浄土教の先駆者。俗姓は、名前は誓幢、新幢である。

人物

新羅の押梁郡(現在の慶尚北道)に生まれ、29歳のときに皇龍寺で出家[3]。興輪寺の法蔵に華厳を学ぶ。教学と論争に優れた人物であった[3]。650年, 義湘と共にに渡ろうとしようとしたが、高句麗軍に阻まれ失敗した[1]。661年また義湘と唐に渡ろうとしようとしたが、党項城の古塚にとどまっているときに喉の渇きを覚え、偶然に枕元にあった水を飲んだ。よく見ればその水は骸骨に溜まったものだった。そこで元曉は「真理は遠くにあるものではない。枕元で甘く飲めた水が、起きた後に骸骨に溜まっていたことを知った時、気に障り吐きたくなった。だが、世の中への認識は心にこそある」と悟って帰って来た[1]。その後は華厳学の研究に専念し、240巻もの著作を成した。

ある日、元曉が街で「誰許沒柯斧 我斫支天柱」という歌を歌った。誰も意味が分からなかったが, 武烈王だけは意味を理解し未亡人だった瑤石宮の公主を嫁がせ、彼女は薛聡を生んだ。その後、元曉は「小姓居士」と名を変えて、芸人が与えた瓠に「無碍」[注 1]という名を付けて、歌を作って仏教を庶民に普及させた[4]

弟子の審祥日本に華厳宗を伝えたため、東大寺を始めとする南都の諸寺院でもてはやされるようになり、高山寺にある『華厳縁起』には、元暁にまつわる様々な伝説が語られている。

著作リスト

  • 『大慧度経宗要』
  • 『法華宗要』
  • 『華厳経疏』
  • 『大涅槃経宗要』
  • 『解深密経疏』
  • 『大乗起信論疏』
  • 『大乗起信論別記』
  • 『大無量寿経宗要』
  • 『阿弥陀経疏』
  • 『弥勒上生経宗要』
  • 『菩薩瓔珞本業経疏』
  • 『梵綱経菩薩』
  • 『戒本私記』
  • 『菩薩戒本持犯要記』- 本書については、関連資料を網羅的に紹介している研究がなされている[5]
  • 『中辺分別論疏』
  • 『大乗六情懺悔』
  • 『発心修行章』
  • 『十門和諍論』
  • 『二障義』
  • 『判比量論』
  • 『金剛三昧経論』
    • 『元暁大師全集』(寶蓮閣、1979年)
  • 『遊心安楽道』- 本書は、近年の研究で元暁仮託の偽撰書である可能性が指摘されている[6]

脚註

注釈

  1. ^ 華厳経の「一切無碍人」から取った名。

出典

  1. ^ a b c d 「元暁」 - ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典、2014、Britannica Japan
  2. ^ 「元暁」 - 世界大百科事典 第2版、平凡社。
  3. ^ a b 木村清孝「元暁」 - 日本大百科全書(ニッポニカ)、小学館。
  4. ^ 三国遺事』巻第四義解第五元曉不覊
  5. ^ 金炳坤「『菩薩戒本持犯要記』の基礎的硏究」『身延山大学仏教学部紀要』第19巻、身延山大学仏教学部、2018年、15-61頁、doi:10.15054/00001712NAID 1200066425912021年2月21日閲覧 
  6. ^ 恵谷隆戒「新羅元暁の遊心安楽道は偽作か」『印度學佛教學研究』第23巻第1号、日本印度学仏教学会、1974年、16-23頁、doi:10.4259/ibk.23.16NAID 1300040234262015年6月19日閲覧 

参考文献

  • 金素天「韓国史のなかの100人」明石書店 2002年

関連項目


元暁(ウォンヒョ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/01 00:29 UTC 版)

新暗行御史」の記事における「元暁(ウォンヒョ)」の解説

かつて聚慎の魔法戦隊の戦隊長だった聚慎最強魔法使い究極召喚獣桓雄ファヌン)」(桓雄由来)を用い自身も悪群れ一掃できる程の強力な魔力を持つ。性別計り知れない美しさを持つ人間見えるが、その正体同属蛮行に耐え兼ね人間へと帰化した妖怪)であり、力を大きく消耗すると本来の悪の姿に戻ってしまう。本来の醜い姿と、心の根底宿るとしての本性苦悩している。そのように優しい性格持主だったが、聚慎崩壊後元述同じく阿志泰恐怖屈して彼の部下となり休火山のある街の領主となる。自分生命維持するための生贄要求し同族量産。彼が嫌う悪そのもの成り下がっていた。名の由来新羅時代の上人の名から。

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