みょう‐おう〔ミヤウワウ〕【明王】
めい‐おう〔‐ワウ〕【明王】
明王
明王
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 03:47 UTC 版)
明王は、密教信仰特有の仏像である。 未だ教えに従わない救い難い衆生を力尽くでも帰依させるために、明王が大日如来の命を受けたとも、如来が自ら明王に変化したとも伝えられている。 恐ろしい外貌と激しい憤怒の相が特徴であるが、孔雀明王、六字明王は慈悲を表した菩薩の顔をしている。 不動明王 不動明王は、インドや中国ではほとんど信仰の対象となっていなかったが、日本では密教を持ち帰った空海が胎蔵界曼荼羅の象徴として重視したことから、民衆の間に信仰が広まった。左に索髪(さくはつ)を垂らし、右手に剣、左手に羂索を持つ。常に火の中にいることから、光背に迦楼羅炎がある。 向かって右に矜羯羅童子(こんがらどうじ)、左に制多迦童子(せいたかどうじ)を従えた三尊(不動三尊)の形式で祀られることが多い。 真言宗(東密)では、不動明王、降三世明王、軍荼利明王、大威徳明王、金剛夜叉明王の五つを五大明王という。東寺、大覚寺、醍醐寺、不退寺など多くの寺で、五大明王がそろって祀られている。
※この「明王」の解説は、「仏像」の解説の一部です。
「明王」を含む「仏像」の記事については、「仏像」の概要を参照ください。
明王
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 08:43 UTC 版)
仏真言サンスクリット語訳不動明王 大呪(火界呪):ノウマク・サラバタタギャテイビャク・サラバボッケイビャク・サラバタタラタ・センダマカロシャダ・ケンギャキギャキ・サラバビギナン・ウンタラタ・カンマン namaḥ sarvatathāgatebhyaḥ sarvamukhebhyaḥ, sarvathā traṭ caṇḍa-mahāroṣaṇa khaṃ khāhi khāhi sarvavighanaṃ hūṃ traṭ hāṃ māṃナマハ サルヴァタターガテーッビャハ サルヴァムケーッビャハ サルヴァター トラット チャンダマハーローシャナ カン カーヒ カーヒ サルヴァヴィガナン フーン トラット ハーン マーン 帰命したてまつる。全方位の一切如来よ。一切時一切処に。トラット。暴悪なる大忿怒尊よ。カン。一切障碍を滅尽したまえ滅尽したまえ。フーン。トラット。ハーン。マーン。 中呪(慈救呪):ノウマク・サマンダ・バザラダン・センダマカロシャダ・ソワタヤ・ウン・タラタ・カン・マン namaḥ samanta-vajrāṇāṃ caṇḍa-mahāroṣaṇa sphoṭaya hūṃ traṭ hāṃ māṃナマハ サマンタヴァジュラーナーン チャンダマハーローシャナ スポータヤ フーン トラット ハーン マーン 帰命したてまつる。あまねき諸金剛尊よ。暴悪なる大忿怒尊よ。粉砕したまえ。フーン。トラット。ハーン。マーン。 小呪(一字呪):ノウマク・サマンダ・バザラダン・カン namaḥ samanta-vajrāṇāṃ hāṃナマハ サマンタヴァジュラーナーン ハーン 帰命したてまつる。あまねき諸金剛尊よ。ハーン 孔雀明王 オン・マヤラギランデイ・ソワカ oṃ māyūrā-krānte svāhāオーン マーユーラークラーンテー スヴァーハー オーン。無敵の孔雀よ。スヴァーハー。 降三世明王 オン・ソンバ・ニソンバ・ウン・バザラ・ウン・パッタ oṃ sumbha nisumbha hūṃ vajra hūṃ phaṭオーン スンバ ニスンバ フーン ヴァジュラ フーン パット オーン。スンバ神よ。ニスンバ神よ。フーン。金剛よ。フーン。パット。 大威徳明王 オン・シュチリ・キャラ・ロハ・ウン・ケン・ソワカ oṃ ṣṭrīḥ kāla rūpa hūṃ khām svāhāオーン シュトリーヒ カーラ ルーパ フーン カーン スヴァーハー オーン。シュトリーヒ。カーラ神の姿をとるものよ。フーン。カーン。スヴァーハー。 オン・チリカラ・ロハ・ウン・ケン・ソワカ oṃ ṭrikara-ropa hūṃ khām svāhāオーン トリカラローパ フーン カーン スヴァーハー オーン。三界殺害熱悩尊よ。フーン。カーン。スヴァーハー。 金剛夜叉明王 オン・バザラ・ヤキシャ・ウン oṃ vajra-yakṣa hūṃオーン ヴァジュラヤクシャ フーン オーン。金剛夜叉よ。フーン。 オン・マカヤシャ・バザラサトバ・ジャク・ウン・バン・コク・ハラベイサヤ・ウン oṃ mahā-yakṣa vajra-sattva jaḥ hūṃ vaṃ hoḥ praveṣaya hūṃオーン マハーヤクシャ ヴァジュラサットヴァ ジャハ フーン ヴァン ホーホ プラヴェーシャヤ フーン オーン。大夜叉よ。金剛薩埵よ。ジャハ。フーン。ヴァン。ホーホ。入れたまえ。フーン。 軍荼利明王(甘露軍荼利明王) オン・アミリテイ・ウン・ハッタ oṃ amṛte hūṃ phaṭオーン アムリテー フーン パット オーン。不死甘露尊よ。フーン。パット。 金剛軍荼利明王 オン・キリ・キリ・バザラ・ウン・ハッタ oṃ kīli kīli vajra hūṃ phaṭオーン キーリ キーリ ヴァジュラ フーン パット オーン。キーリ、キーリ。 金剛よ。フーン。パット。 烏枢沙摩明王 オン・クロダノウ・ウン・ジャク oṃ krodhana hūṃ jaḥオーン クローダナ フーン ジャハ オーン。忿怒尊よ。フーン。ジャハ。 オン・シュリ・マリ・ママリ・マリ・シュシュリ・ソワカ oṃ śrimali mamali mali śuśri svāhāオーン シュリマリ ママリ マリ シュシュリ スヴァーハー オーン。吉祥を保持し給え。幸福を保持し給え。保持し給え。華麗な吉祥に。スヴァーハー。 大元帥明王 ナウボウ・タリ・タボリ・ハラボリ・シャキンメイ・シャキンメイ・タラサンタン・オエンビ・ソワカ namas tariḥ taburiḥ bharaburiḥ śakyame śakyame trasaddhām oyaṃvi svāhāナマス タリヒ タブリヒ バラブリヒ シャッキャメー シャッキャメー トラサッダーン オヤンヴィ スヴァーハー 解読不能。 愛染明王 オン・マカラギャ・バザロシュニシャ・バザラ・サトバ・ジャク・ウン・バン・コク oṃ mahārāga vajroṣnīṣa vajrasattva jaḥ hūṃ vaṃ hoḥオーン マハーラーガ ヴァジュローシュニーシャ ヴァジュラサットヴァ ジャハ フーン ヴァン ホーホ オーン。大愛染尊よ。金剛仏頂尊よ。金剛薩埵よ。ジャハ。フーン。ヴァン。ホーフ。 ウン・タキ・ウン・ジャク・ウン・シッチ hūṃ ṭaki hūṃ jaḥ hūṃ siddhiフーン タキ フーン ジャハ フーン スィッディ フーン。タキ神よ。フーン。ジャハ。フーン。成就せよ。 無能勝明王 オン・コロコロ・センダリ・マトウギ・ソワカ oṃ huru huru caṇḍāli mātaṅgi svāhāオーン フル フル チャンダーリ マータンギ スヴァーハー オーン。取り去りたまえ。取り去りたまえ。チャンダーリーよ。マータンギーよ。スヴァーハー。 ノウマク・サマンダボダナン・ジリン・ジリン・リン・リン・シリン・シリン・ソワカ namaḥ samanta-buddhānāṃ dhriṃ dhriṃ riṃ riṃ jriṃ jriṃ svāhāナマハ サマンタブッダーナーン ドゥリン ドゥリン リン リン ジュリン ジュリン スヴァーハー 帰命したてまつる。あまねき諸仏に。ドゥリン、ドゥリン、リン、リン、ジュリン、ジュリン。スヴァーハー。 青面金剛 オン・デイバヤキシャ・バンダ・バンダ・カカカカ・ソワカ oṃ deva-yakṣa bandha bandha ha ha ha ha svāhāオーン デーヴァヤクシャ バンダ バンダ ハハハハ スヴァーハー オーン。天の薬叉よ。縛せよ。縛せよ。ハハハハ。スヴァーハー。
※この「明王」の解説は、「真言」の解説の一部です。
「明王」を含む「真言」の記事については、「真言」の概要を参照ください。
明王
「明王」の例文・使い方・用例・文例
- 彼は発明王です。
- 真言密教において,愛染明王という神
- 真言密教において,愛染明王法という修法
- 青不動という不動明王像
- 赤い色の不動明王像
- 赤不動という,高野山明王院蔵の不動明王画像
- 倶梨伽羅という,不動明王の智剣が変じた化身とされる竜王
- やくざなどが背中に彫った,倶梨伽羅という,不動明王の智剣が変じた化身とされる竜王のいれずみ
- 倶利迦羅竜王という,不動明王の智剣が変じた化身とされる竜王
- 倶利迦羅竜王という,不動明王の智剣が変じた化身とされる竜王の画像や彫像
- 背中に彫った,倶梨伽羅竜王という,不動明王の智剣が変じた化身とされる竜王のいれずみ
- 具梨伽羅竜王という,不動明王の智剣が変じた化身とされる竜王で,岩の上で炎につつまれた黒竜が剣に巻きついている形像
- 遣明使という役職(中国明王朝への使節)
- 遣明使という日本代表の中国明王朝への使節
- 遣明使を乗せた中国明王朝を訪問するために用いられた船
- 矜羯羅という,不動明王の脇立ちの童子
- 8体の明王
- 不動明王という仏
- 明王という仏法を守護する神
- 中国の明王朝
明王と同じ種類の言葉
- >> 「明王」を含む用語の索引
- 明王のページへのリンク