童子とは? わかりやすく解説

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どう‐じ【童子/童児】

読み方:どうじ

幼い少年子供。わらわ。「三歳の—でもわかる話だ」

貴人の身のまわり世話をする召し使い少年

《(梵)Kumāraの訳》

㋐仏の王子、すなわち菩薩(ぼさつ)のこと。

仏・菩薩明王などの眷属(けんぞく)につける名。八大童子など。

寺院入ってまだ得度剃髪(ていはつ)せずに、仏典の読み方などを習いながら雑役従事する少年女子童女という。


童子 Douji

童子 Douji 少年役女面のように美しく儚く表現されている。 高い位置にある眉と額に垂れ下がる前髪神秘的
使用曲目:『天鼓』『菊慈童』『田村』『小鍛冶

童子

作者津本陽

収載図書おおとりは空に
出版社講談社
刊行年月2004.5
シリーズ名講談社文庫


童子

作者室生犀星

収載図書室生犀星集 童子―文豪怪談傑作選
出版社筑摩書房
刊行年月2008.9
シリーズ名ちくま文庫


童子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/10 14:46 UTC 版)

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童子(どうじ、童児)とは、子供のこと[1][2][注釈 1]貴人の身の回りの世話などをする童形の者も童子といわれる[1][4]

仏教用語としても用いられ、主に次の3つの意味がある。(1)仏の王子すなわち菩薩、(2)菩薩明王などの眷属につける名、(3)寺院に入った得度前の少年で、仏典を学ぶ傍ら雑役に従事する者(女子の場合は童女[2][1][5][4]

仏教用語として

仏教用語としての童子はサンスクリットのkumāra[注釈 2]の訳であり[2]、次の3つの意味がある[2][1][5][4]

  1. 仏の王子すなわち菩薩
  2. 菩薩明王などの眷属につける名。
  3. 寺院に入った得度前の少年で、仏典を学ぶ傍ら雑役に従事する8歳以上20歳未満の者(女子の場合は童女)。法会等にも補助として参列する。

ただし、年齢に関わりなく童髪のまま寺で雑役に従事する者もある[5]。年齢や経験に応じて中童子、大童子などと呼ばれ、特に高位の側近であって奥向きの用事をする者を上童子という[5]

年齢について、『大智度論』は数え年で4歳以上20歳に満たないものとする[6]

童子の例

仏典に現れるものとしては、金剛杖金剛杵を手にした金剛童子(金剛手)[要出典]や、華厳経入法界品善財童子[7]がある。密教では不動明王脇士として図象化された矜羯羅童子制多迦童子のほか、春日赤童子などがある[要出典]高野山の影響を受けて興った両部神道では、天照大神を雨宝童子と呼んだ例もみられる[8]

仏教の天部に位置づけられる護法善神は護法童子(天童)を意味することがある[9]

戒名の位号として

童子の語は戒名の位号としても用いられる[10][11]。この場合の「童子」(女子は「童女」)は、宗派によって違いはあるものの概ね数え年で15歳ぐらいまでを言う[10]

日常語として

子供という意味のほか、貴人の身の回りの世話をする召し使いの少年という意味がある[2][4]

脚注

注釈

  1. ^ 児童福祉法では、満1歳に満たない者を乳児、満1歳から小学校就学の始期に達するまでの者を幼児、小学校就学の始期から満18歳に達するまでの者を少年としている[3]
  2. ^ サンスクリットのkumāraは、少年・青年の訳語として用いられることが多い[5]。また、古代インドの軍神スカンダ鳩摩羅天)の別名としても知られる。

出典

  1. ^ a b c d 新村出(編)『広辞苑』岩波書店、1986年10月、第三版、1696頁。
  2. ^ a b c d e 童子/童児(ドウジ)とは - コトバンク”. 朝日新聞社. 2017年7月22日閲覧。
  3. ^ 児童福祉法 第二節 定義 第四条”. e-Gov. 2020年1月24日閲覧。
  4. ^ a b c d どう-じ【童子/童児】 goo辞書(デジタル大辞泉)。
  5. ^ a b c d e 中村元ほか(編)『岩波仏教辞典』岩波書店、2002年10月、第二版、753-754頁。
  6. ^ 大正蔵25巻275頁中
  7. ^ 大正蔵9巻688頁上
  8. ^ 「日本の伝統 神仏習合(2)」 - 朝日新聞デジタル(2011年3月28日)
  9. ^ 護法善神とは - weblio辞書(世界宗教用語大事典)
  10. ^ a b 宗派ごとの戒名のつけ方 - お寺ネット戒名研究室。
  11. ^ 位牌の戒名,俗名,享年,仏弟子,大姉について - お仏壇の飾り方・祀り方・選び方の基本知識。

関連項目



童子(わらしこ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/08 07:57 UTC 版)

妖怪始末人トラウマ!!」の記事における「童子(わらしこ)」の解説

妖怪始末人トラ・貧!!』にのみ登場するギルド東北支部所属する始末人の少女正体座敷童子

※この「童子(わらしこ)」の解説は、「妖怪始末人トラウマ!!」の解説の一部です。
「童子(わらしこ)」を含む「妖怪始末人トラウマ!!」の記事については、「妖怪始末人トラウマ!!」の概要を参照ください。

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童子

出典:『Wiktionary』 (2021/08/21 02:19 UTC 版)

別表記

名詞

どうじ

  1. 子供
  2. 貴人身の回り世話などをする少年
  3. 仏教菩薩
  4. 仏教菩薩明王などの眷属に付ける名。
  5. 仏教寺院入ってまだ得度剃髪せず、仏典学びながら雑役従事する少年

発音(?)

ど↘ーじ

「童子」の例文・使い方・用例・文例

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