室生犀星とは? わかりやすく解説

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むろう‐さいせい〔むろふ‐〕【室生犀星】

読み方:むろうさいせい

[1889~1962詩人・小説家石川生まれ本名、照道。別号魚眠洞。「愛の詩集」「抒情小曲集」を発表叙情詩人として出発。のちに小説発表。「性に眼覚める頃」「幼年時代」「あにいもうと」「杏っ子」など。


室生犀星

室生犀星の俳句

あんずあまさうなひとはねむさうな
うすぐもり都のすみれ咲きにけり
きりぎりす隣の臼のやみにけり
くろこげの餅見失ふどんどかな
こほろぎや路銀にかへる小短冊
そのなかに芽を吹く榾のまじりけり
ほほえめばえくぼこぼるる暖炉かな
ゆきふるといひしばかりの人しづか
わらんべの洟も若葉を映しけり
乳吐いてたんぽぽの茎折れにけり
元日や山明けかかる雪の中
冬深き井戸のけむりよ朝まだき
君が名か一人静といひにけり
寒餅やむらさきふくむ豆のつや
小春日のをんなのすはる堤かな
少女らのむらがる芝生萌えにけり
新年の山のあなたはみやこなる
日の中の水引草は透りけり
春の夜の乳ぶさもあかねさしにけり
春の山らくだのごとくならびけり
春雨や明けがた近き子守唄
昼蛙なれもうつつを鳴くものか
炎天や瓦をすべる兜蟲
若水や人の声する垣の闇
蝶の羽のこまかくふるえ交じりけり
蟬一つ幹にすがりて鳴かずけり
行く年や葱青々とうら畠
跛ひいていなごは縁にのがれけり
近江らしく水光ゐて明け易き
道のべは人の家に入り豆の花
青梅の臀うつくしくそろひけり
鯛の骨たたみにひらふ夜寒かな
鶏頭のくろずみて立つ時雨かな
 

室生犀星

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/27 02:52 UTC 版)

室生 犀星(むろう さいせい、1889年明治22年〉8月1日 - 1962年昭和37年〉3月26日)は、日本詩人小説家石川県金沢市出身。本名は室生 照道(むろう てるみち)。別号に「魚眠洞」、「魚生」、「殘花」、「照文」。別筆名は「秋本 健之」。


注釈

  1. ^ 「室生」の歴史的仮名遣いによる表記は「むろふ」である。1986年内閣告示の「現代仮名遣い」では、「歴史的仮名遣いでオ列の仮名に「ほ」または「を」が続くものはオ列の仮名に「お」を添えて書く」としており、「むろふ」はこれに該当しないので、「現代仮名遣い」の原則にしたがえば表記は「むろう」となる。
  2. ^ 吉種は、加賀藩で百五十石扶持の足軽組頭をつとめ、廃藩後は剣術道場を開いた。
  3. ^ 学業成績不良が原因。奥野健男「青き魚―室生犀星の詩的故郷―」『日本文学研究資料叢書 近代詩』有精堂出版、1984年 p.95
  4. ^ 勤め始めは月給一円五十銭。福永武彦「室生犀星伝」『現代日本文学館21 佐藤春夫・室生犀星』文藝春秋、1968年 pp.237-252
  5. ^ 検事局の監督書紀。奥野健男「青き魚―室生犀星の詩的故郷―」『日本文学研究資料叢書 近代詩』有精堂出版、1984年 p.101
  6. ^ 能筆の俳人の監督書紀。奥野健男「青き魚―室生犀星の詩的故郷―」『日本文学研究資料叢書 近代詩』有精堂出版、1984年 p.101
  7. ^ 北聲會という俳句の月例会に参加した。奥野健男「青き魚―室生犀星の詩的故郷―」『日本文学研究資料叢書 近代詩』有精堂出版、1984年 p.103
  8. ^ ホトトギス派の句人でもあった。奥野健男「青き魚―室生犀星の詩的故郷―」『日本文学研究資料叢書 近代詩』有精堂出版、1984年 p.103
  9. ^ 相場新聞であったものを室生は文芸新聞にしてしまい、社長に譴責された。福永武彦「室生犀星伝」『現代日本文学館21 佐藤春夫・室生犀星』文藝春秋、1968年 pp.237-252
  10. ^ 「ふるさとは遠きにありて思ふもの」で知られる「小景異情」は第5号掲載作品。
  11. ^ 卑猥語をローマ字表記した詩語を用いたのを当局に知られた。
  12. ^ 1919年(大正8年)11月までに計32号刊行した。
  13. ^ 高村光太郎、山村暮鳥、加藤介春、三木露風、福士幸次郎、日夏耿之介、白鳥省吾富田砕花、室生の9名。
  14. ^ 刊行後の2月21日、内務省から、納本された『月に吠える』の発行者を呼び出す通知があり、室生が出頭。収録詩のうち「愛隣」を削除すること、そのまま書店配布すれば発売禁止にするという「厳しい命令でもあり、比較的同情ある注意(前田夕暮)」がある。製本の遅れで流通前であったため、「愛隣」とそれに続く「恋に恋する人」を削除し、断り書きをつけて店頭に出した。
  15. ^ 金沢で小学校教師をしていた。歌や俳句をつくり、かねてから文通があった。福永武彦「室生犀星伝」『現代日本文学館21 佐藤春夫・室生犀星』文藝春秋、1968年 pp.237-252
  16. ^ 亡父への献呈。
  17. ^ 三田文學』誌上で野口米次郎による丁寧な批評と紹介を受ける。室生犀星『庭を造る人』改造社、1927年 pp.209-210
  18. ^ 北原白秋、萩原朔太郎、田邊孝次による序文あり。
  19. ^ 同年「幼年時代」の原稿を『中央公論』編集長滝田樗陰あて送付したところ、滝田の来訪あり。『中央公論』8月号に「幼年時代」、10月号に「性に眼覚める頃」、11月号に「或る少女の死まで」が掲載され、小説家として有名になった。
  20. ^ 恩地孝四郎による装幀。
  21. ^ 瀧田哲太郎への献呈。
  22. ^ 恩地孝四郎による装幀。
  23. ^ 恩地孝四郎による装画。
  24. ^ 北原白秋への献呈。
  25. ^ 岸田劉生による装幀。
  26. ^ 藤井紫影による序文。下島勳による表紙題簽。室生自身による装幀考案。
  27. ^ 福士幸次郎による序文。恩地孝四郎による装幀。
  28. ^ 下島空谷による題簽。室生自身による装幀。
  29. ^ 下島勳による題簽。室生自身による装幀。
  30. ^ 立原は、昭和10年代の或る日、室生の詩集について、『抒情小曲集』を採るか、『愛の詩集』を採るか、そのどちらを採るかで、その人間の文学は決定されるのだ、と中村真一郎に語り、自分は断乎として『愛の詩集』を採ると述べた。中村真一郎「詩人の肖像」『日本の詩歌15 室生犀星』中公文庫、1975年 p.405
  31. ^ 恩地孝四郎による題簽・挿繪、室生自身による中扉。
  32. ^ 室生自身による装幀。
  33. ^ これはのち9月に『兄いもうと』と改題し普及版刊行。
  34. ^ 1942年(昭和17年)まで続けた。
  35. ^ 下島勳による題簽。室生自身による装幀。
  36. ^ 恩地孝四郎による装幀、挿畫。
  37. ^ 10歳の子供による題簽。室生自身による装幀。
  38. ^ 11歳の子供による題簽。室生自身による装幀。
  39. ^ 全14巻。1937年10月完結。
  40. ^ 山﨑斌による装幀。畦地梅太郎による文刻。
  41. ^ 室生自身による装幀。
  42. ^ 折口信夫による序文「王朝語」。下島勳による題簽。室生自身による装幀。
  43. ^ 下嶋勲による題簽。
  44. ^ 恩地孝四郎による装幀。大石哲路による挿畫。
  45. ^ 室生自身による装幀。
  46. ^ 室生自身による装幀。
  47. ^ 室生自身による装幀。
  48. ^ 室生自身による装幀。
  49. ^ 室生自身による装幀。
  50. ^ 立野道正、大石哲路による挿絵。
  51. ^ 室生自身による装幀。
  52. ^ 巻末「著者紹介」に日本文學報國會會員と表示。
  53. ^ 室生自身による装幀。
  54. ^ 恩地孝四郎による題字。
  55. ^ 室生自身による装幀。
  56. ^ 室生自身による装幀。
  57. ^ 恩地孝四郎装幀・扉・カット。靑木淸による挿絵。
  58. ^ 翌1957年(昭和32年)8月18日まで。
  59. ^ 1960年(昭和35年)5月に完結。
  60. ^ 1960年(昭和35年)6月に軽井沢二手橋畔に用地選定、1961年(昭和36年)7月に「切なき思ひぞ知る」の詩を刻した詩碑が完成。なお、妻の一周忌にちなみ「昭和三十五年十月十八日」の日附が刻まれた。
  61. ^ 1960年(昭和35年)3月『とみ子發句集』が刊行され知人に贈られた。
  62. ^ 佐多稲子、西沢隆二、宮木喜久雄、窪川鶴次郎、伊藤新吉、中野重治、原泉、室生犀星、室生朝子ら。中村真一郎「詩人の肖像」添付写真解説『日本の詩歌15 室生犀星』中公文庫、1975年 p.407
  63. ^ 見舞客のうち、福永武彦は面談して、辞去する際次にどこにいくつもりなのか、室生が気にしている有様だったが、中村真一郎は、「男なんかに会ってもしようがない。」と室生が娘に言ったため、ついに入室できなかった。福永武彦「室生犀星伝」『現代日本文学館21 佐藤春夫・室生犀星』文藝春秋、1968年 pp.237-252、中村真一郎「詩人の肖像」『日本の詩歌15 室生犀星』中公文庫、1975年 pp.396-411

出典

  1. ^ アーカイブされたコピー”. 2014年8月26日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2016年11月4日閲覧。富山新聞、2010年8月5日
  2. ^ a b c d e f g h i j 吉田精一「室生犀星年譜」『現代日本文学館21 佐藤春夫・室生犀星』文藝春秋、1968年 pp.455-480
  3. ^ ひっぷ。封建制度下において使われた言葉で、教養がなく、身分の低い女の意味。
  4. ^ 本校母体の沿革
  5. ^ 奥野健男「青き魚―室生犀星の詩的故郷―」『日本文学研究資料叢書 近代詩』有精堂出版、1984年 p.95
  6. ^ 「室生犀星の「本名」と「号」の読み方と、犀星の随筆『夏の夕』の読み方を知りたい。」(白山市立松任図書館) - レファレンス協同データベース(2018年3月1日閲覧)
  7. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae 伊藤信吉「年譜」『日本の詩歌15 室生犀星』中公文庫、1975年 pp.412-415
  8. ^ a b 室生犀星 - 『デジタル版日本人名大辞典Plus』講談社コトバンク
  9. ^ 小川和佑「立原道造年譜」『現代詩読本 立原道造』思潮社、1978年 p.238
  10. ^ 小山正孝「年譜 立原道造」『日本の詩歌24 丸山薫、田中冬二、立原道造、田中克己、蔵原伸二郎』中央公論社、1968年 pp.421-422
  11. ^ 「立原道造年譜」『日本詩人全集28 伊東静雄、立原道造、丸山薰』新潮社、1968年 pp.223-224
  12. ^ 福永武彦「室生犀星伝」『現代日本文学館21 佐藤春夫・室生犀星』文藝春秋、1968年 pp.237-252
  13. ^ 岩井寛『作家の臨終・墓碑事典』(東京堂出版、1997年)p.326
  14. ^ 奥野健男「室生犀星の文学 ―評価の方法―」『日本文学研究資料叢書 近代詩』有精堂出版、1984年 p.76
  15. ^ 番組エピソード 文豪の世界への誘い 〜大作家の作品のドラマ化〜 -NHKアーカイブス
  16. ^ 「婦人公論」同時連載時のエッセイ、濱谷浩による約100点のグラビア写真も収録


「室生犀星」の続きの解説一覧

室生犀星

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/06 06:05 UTC 版)

浄ノ池特有魚類生息地」の記事における「室生犀星」の解説

伊豆伊東温泉(いでゆ)に、じんならと云へる棲みけりけむり立つ湯のなかに 己れ冷たき身を泳がし、あさ日さす水面出で遊びけり人ありて間はばじんならは悲し告げむ、己れ冷たく温泉(ゆ)はあつくされ泳がねばならず、けぶり立つ温泉(いでゆ)のなかに棲みけり 室生犀星 じんなら 詩人・小説家として知られる室生犀星(むろう さいせい)は、1923年大正12年3月5日から17日まで1人伊東訪れ浄の池湯煙の立つ水中懸命に泳ぐコトヒキ方言名奈良(じんなら)を見て心を打たれ、じんなら(じんならうお)という詩を残している。 室生犀星は当時34歳生まれて間もない長男太郎前年亡くし絶望最中にあった犀星は、浄の池訪れた際に「じんなら」を見て湯煙の立つ池の中で必死に泳ぐ「じんなら」を自分の身にたとえて、この詩を詠んだと言われている。 …お寺のようなところで、列をつくって泳いでいるじんならという見たとき、余りにふしぎな感じがあった。(中略)このじんならは、湯気の立つ温かい温泉まじりの水のなかに、快活に泳いでいた。半分地獄半分極楽のような光景は、このさかなが温かいお湯泳いでいるだけでも、何か間違った事をしているように思われた。「じんなら、じんなら、じんならはあわれなりけり」… 室生犀星 杏っ子 じんなら この詩は翌年1924年大正13年)に刊行された詩文集高嶺の花』に収められたが、犀星にとって和名コトヒキ方言名「じんなら」と呼ばれるこのは余程印象的であったようで、後年1957年昭和32年)の長編小説杏っ子の中でも「じんなら」という章を設け右記のように書いている。 また、犀星長女室生朝子随筆『父室生犀星』の中で、父が浄の池の「じんなら」を見て詩を作ったことは、魚類が特に好きだった父らしく、伊東の山や海などの風景でなく「じんなら」の印象深かったことは、面白いことである、と述べている。 室生犀星は1962年昭和37年3月26日72歳死去した。「じんなら」の詩碑伊東市街地を流れ伊東大川通称松川)の畔、伊東市桜木町聖母幼稚園前の同川左岸所在しており(地図)、1971年昭和46年4月16日、室生犀星遺族出席のもと伊東市によって建立除幕された。

※この「室生犀星」の解説は、「浄ノ池特有魚類生息地」の解説の一部です。
「室生犀星」を含む「浄ノ池特有魚類生息地」の記事については、「浄ノ池特有魚類生息地」の概要を参照ください。

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