稀有

実用日本語表現辞典

稀有

読み方：けう
別表記：希有

たいへん珍しいこと、めったにない・めったに生じないこと、という意味で用いられる語。たいてい「稀有な事例」のような言い回しにおいて用いられる。

「稀有」には「きゆう」という読み方もある。ただし現代の日常会話において稀有を「きゆう」と読む言い方はきわめて稀な部類と言い得る。

「希有にして」（けうにして）という言い回しは「かろうじて」「やっとのことで」という意味で用いられる場合があり得る。

（2018年8月27日更新）

デジタル大辞泉

き‐ゆう〔‐イウ〕【希有／^×稀有】

読み方：きゆう

［名・形動］⇒けう（希有）

け‐う【^▽希有／^×稀有】

読み方：けう

［名・形動］

１ めったにないこと。とても珍しいこと。また、そのさま。まれ。「—な（の）出来事」

２ 不思議なこと。また、そのさま。

「ここに—なは『いるまん』の『しめおん』じゃ」〈芥川・奉教人の死〉

３ とんでもないこと。けしからぬこと。

「—のわざする男かなと、ののしるときに」〈宇治拾遺・二〉

４ （「希有の命」の形で）危うく死を免れること。

「平氏の大将維盛、通盛、—の命生きて加賀国へ引き退く」〈平家・七〉

難読語辞典

稀有

読み方：ケウ（ｋｅｕ），　キユウ（ｋｉｙｕｕ）

めったにないこと

Wiktionary日本語版（日本語カテゴリ）

稀有

出典:『Wiktionary』 (2018/07/06 10:12 UTC 版)

形容動詞

稀有（けう）

1. 滅多にないようす。珍しい。まれ。希有とも書く。
   • 千年の間に二十回とか三十回といえばやはり稀有という形容詞を使っても不穏当とは云えないし、目前にのみ気を使っている政治家や実業家達が忘れていても不思議はないかもしれない。（寺田寅彦 『颱風雑俎』）

活用

ダ型活用

稀有-だ

訳語

• イタリア語: raro
• 英語: rare
• フランス語: rare

Weblio日本語例文用例辞書

「稀有」の例文・使い方・用例・文例

• 稀有の出来事だ
• 稀有の天才だ
• 稀有の大火であった
• 稀有の地震であった
• 近時出版界稀有の名著である
• 結果として稀有で最上級の質に特徴的な非凡さ