警鐘とは? わかりやすく解説

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けい‐しょう【警鐘】

読み方:けいしょう

火災洪水などの、警戒促すために鳴らす鐘。「—を打ち鳴らす

危険を予告し警戒促すもの。警告。「現代社会への—」


半鐘

(警鐘 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/02 02:13 UTC 版)

火の見櫓の上に設けられた半鐘

半鐘(はんしょう)とは、小型の釣鐘のことである。

江戸時代には、火の見櫓の上部などに取り付け火災洪水発生時などに鳴らし、地域の消防団を招集するとともに近隣住民に危険を知らせた。そのため、警鐘とも呼ばれる[1]

概要

もとは寺院で時間を境内の僧侶に知らせるために使用されているもので、現在も法要開始などの合図用として使用している。合戦時には陣営での合図にも使われた。明治時代以降、近年まで用いられていた。

大きさにより、寺院に吊るされている比較的大きな鐘を梵鐘、それより小さなものを半鐘、さらに小さなものを喚鐘と分ける場合がある。また、役割により、合戦で用いられるときには陣鐘、禅寺の玄関などで参詣人を呼び迎えるために用いられるものを喚鐘と呼ぶこともある[2]

江戸時代には災害発生時に地域毎に鐘の打ち方が定められ、火災の大まかな場所や災害の種類が分かるようになっていた。また他にも時報や慶弔など様々な情報を伝えるために使う地域もあった。

現在、それらの多くはサイレン市町村防災行政無線などに役目を譲っており、現存するものは消防団が活躍する一部地域を除いて地域のシンボル代わりに残されている場合がほとんどである。もっとも、東海地震警戒宣言が発された際大津波警報が発令された時には従来どおり使用される(鳴らし方が定められている)[3]

2019年令和元年東日本台風(台風19号)の豪雨の際には、堤防決壊寸前の危機を知らせるため、団員がさらされる危険も考慮しながら限定的に使用されたケースもある[4]

なお、火災現場すぐ近くの半鐘は、火元であることを知らせるため、乱打で続けざまに鳴らす。この鳴らし方を擦半鐘(すりばんしょう)、略してスリバンと呼ぶ。また、鎮火の際は2点連打がされるが、この2点連打を「おじゃん」といい、転じて今までやって来た事が全て無駄になることを指し「おじゃんになる」と言うようになったという説もある[5]

打ち鳴らし方は各府県令によって定められたが、たとえば東京市東京府における警鐘による信号は次のとおりであった。

東京市内(明治36年10月訓令第41号)
近火信号 ○-○-○-○-○ 連点打 鎮火まで
報知信号 ○ ○ ○ 一点打 3回
総出信号 ○-○-○ 三点打 5分間
市内応援信号 ○-○ 二点打
郡部信号 ○ ○ ○ 一点打
御近火信号 ○-○-○-○ 四点打
鎮火信号 ○ ○-○ 一点と二点の交打 1回
非常信号 ○-○-○-○-○ 五点打 10分間
東京府下(大正12年2月警視庁令第9号)
火急信号 ○-○-○-○-○ 連点打 適当時
報知信号 ○ ○ ○ 一点打 3回
応援信号 ○-○-○ 三点打 適当時
水災信号 ○-○ 二点打 5分間
演習信号 ○-○ ○ ○-○ ○ 二点と一点の交打
御近火信号 ○-○-○-○ 四点打
鎮火信号 ○ ○-○ 一点と二点の交打 1回
非常信号 ○-○-○-○-○ 五点打 10分間

「交打」は「斑打」とも呼ばれる。

競輪では残り1周半を通過した時点から最後の1周の地点まで半鐘(ベル型や銅鑼の場合もある)が打ち鳴らされ、最後の1周が近いことを選手や観客に伝達する。これを打鐘(だしょう)と呼んでいる。競輪用語では「ジャンが鳴る」といい、同名の漫画も存在する。

盗難

2006 - 2007年およびその前後には、国際的な金属価格が高騰。日本の各地でさまざまな金属製品の盗難が相次いだ。半鐘も例外ではなく、しばしば被害に遭っている。一部はスクラップとして中華人民共和国輸出されるケースも見られた[6]

ギャラリー

出典

  1. ^ 警鐘』 - コトバンク
  2. ^ 緇川涀城 (1972). 鐘の話 : 日本の鐘・世界の鐘. 百華苑. p. 2-3 
  3. ^ サイレンの吹鳴・警鐘の打鐘方法” (pdf). 秋田県にかほ市. 2023年4月7日閲覧。
  4. ^ 長野放送 (2019年10月20日). “堤防決壊の夜に半鐘鳴らす 危険知らせ避難呼びかけ”. FNN.jpプライムオンライン. 2019年10月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月19日閲覧。
  5. ^ おじゃんになる イミダス
  6. ^ 盗難被害の半鐘を不正輸出、関税法違反で書類送検 茨城 asahi.com 2007年11月1日

関連項目

外部リンク


警鐘

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/10 08:48 UTC 版)

k-匿名性」の記事における「警鐘」の解説

k-匿名化ランダム性含まないため、攻撃者個人に対して害意のある推測が可能である。たとえば19歳愛知県在住鈴木上のリスト含まれていることを知っている場合彼の疾患ガン心血管疾患ウイルス感染症いずれかであるといえるk-匿名化高次元データ匿名化には良い方法ではない。例として、4つ時空間点があれば携帯電話単一性( E 4 {\displaystyle {\mathcal {E}}_{4}} , k-匿名性 k = 1 {\displaystyle k=1} のとき)は95%の割合満たされるということ示されている。 k-匿名性は不釣合な抑制やそのデータ代表するものではないものによる一般化により、データ結果歪めることもある。k-匿名化における抑制や一般化アルゴリズム改めることで、こういった歪曲避けられるまた、k-匿名性には以下のような識別可能にする欠陥知られている。

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警鐘

出典:『Wiktionary』 (2021/08/22 12:22 UTC 版)

この単語漢字
けい
第六学年
しょう
常用漢字
音読み 音読み

発音

け↗ーしょー

名詞

(けいしょう)

  1. 火災洪水の際に危険知らせるために鳴らす鐘。
  2. 警告

「警鐘」の例文・使い方・用例・文例

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