仏教1.0(日本大乗仏教)の問題点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/25 04:04 UTC 版)
「山下良道」の記事における「仏教1.0(日本大乗仏教)の問題点」の解説
山下は、日本の伝統的大乗仏教(仏教1.0)の問題点を、 「あなたは既に悟っている/救われている」といった大乗仏教の教義内容を、実感を伴って理解できていない。 それゆえに、自分達がやっていることに自信が持てないので、本来宗教が担うべき心の問題には踏み込めずに、儀式や作法のみの形式的な振る舞いに終始する。(山下はこの状態を「医療設備がありながら医療が行われていない病院」と表現している。) その結果、葬式仏教と揶揄されるようになる。 といった一連の悪循環構造として指摘する。 山下はこの原因を、仏教が始まってから大乗仏教(仏教1.0)に至るまでの過程情報が日本にいきいきと伝わらなかったためであると指摘し、その事情を「二話連続のテレビドラマ(仏教)をいきなり第二話(大乗仏教、仏教1.0)から見始めた状態」と喩えている。第一話(仏教2.0)を知らないまま第二話(仏教1.0)を見ているので、第二話としての大乗仏教(仏教1.0)の前提がピンとこず、大乗仏教の教義の出発点に実感を持てないままでその教義を受容せざるを得なくなる状況があるという。このような事情を山下は「大乗仏教の悩み」・「日本仏教の悲劇のもと」であると述べ、第一話に相当するテーラワーダ仏教(仏教2.0)の内容を踏まえる必要性を説く。
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