日本の伝統
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/02 20:59 UTC 版)
日本の食文化の伝統には、自然の中の神の存在が年中行事の中に生きており、食と密接に結ばれている。日本の神道では天照大神(あまてらす)を中心として、天皇家がその子孫だと信仰されている。年に一度の新嘗祭(にいなめさい)は五穀豊穣を祝うものであり、天皇即位に際して生涯一度の大嘗祭(だいじょうさい)でも神様に神饌(みけ)を供し(お供え)、一緒に食べるということには変わりはない。なぜなら、食物というのは『日本書紀』によれば生けるものの食べ物として与えられたものであり、稲はそのひとつであった。伊勢神宮では天照大神を祀る内宮に対して、食物・穀物を司る豊受大神(とようけ)は外宮に祀られ、その2か所が中心的となっている。神饌には、穀物として米といった穀物、魚やその干物、アワビ、海藻、海水を煮詰めた古式塩、野菜、果物、神酒(みき)が備えられる。 宮中の水田は農業奨励のために明治天皇が作らせたもので、自ら田植えし、収穫し、脱穀、精米まで行った。昭和天皇でも東京のど真ん中で田植え稲刈りを行い、収穫された稲は伊勢神宮での新嘗祭にも、日常の食事にも供された。 郷土料理として、その地に根付いた伝統的な料理がある。 日本への仏教伝来とその影響による肉食禁止令は精進料理を発展させた。
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