日本の伝統的な形状
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 04:12 UTC 版)
日本の伝統的建築は、その殆どが勾配屋根である。それは雨の多い気候風土によるものである。勾配は屋根材により異なるが一般的に瓦で4.5-5寸程度が普通勾配と呼ばれている。形状には以下のようなものがある。 切妻造 - 伝統的に西日本に多く見られ古代「真屋」と呼ばれ、西日本ではスタンダードな形状とされた。 寄棟造 - 伝統的に東日本に多く見られ古代「東屋」と呼ばれ、東日本ではスタンダードな形状だったようである。古代中国でも、格式のある形状とみなされた。 しころ、入母屋造 - 中世以降はこの形状がわりと格式あるものとみなされたようである。 宝形造 - 宝形造は寺社建築に見られる。 などがある。 屋根の曲面形状は、その凹凸によって「そり(反り)」と「むくり (起り)」に分類される。「そり」は下方に凸となったもの、「むくり」は上方に凸となったものである。そりに比べてむくりは使われることが少ないが、数奇屋建築にはむくり屋根が好んで使われ、桂離宮などはその好例である。 「そり」 「むくり」 琉球瓦の屋根にシーサーを置いた黒島の民家。 市役所の屋根(丹波篠山市)
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