風土
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/11 13:22 UTC 版)
風土(ふうど、古くは「ふど」)は、主にある土地の気候・気象・地形・地質・景色(景観)などの総称という概念で使われる用語である。英語ではclimateなどが当てられるが、climateも日本語で言う「気候」という意味だけでなく、「風土」、「地方」という意味ももつ。climateの語源は古代ギリシア語で「傾き」という意味で、太陽光の傾きが場所によって異なることから、気候という意味が生まれた。また気候が変わると土地柄なども変化することから、「風土」という概念も生まれた。しかし、『風土』という概念を考える場合、単なる自然現象の他に人間存在や歴史的・文化的な背景も考慮しなければならない事も多い。
- ^ フランスの地理学者ポール・ヴィダル・ド・ラ・ブラーシュに自然環境はただ人間の活動のための「可能性」を与えているに過ぎず、この自然風土に働きかけて文化・社会を構築する人間の能動的役割を主張した(=環境可能論)。
- ^ しかしながら、近代地理学の動向は思弁的な思想家たちにとっては無関心なものであり、風土論構築に対する影響は限られたものであった。特に和辻哲郎はその著『風土』執筆後、あらかじめポール・ヴィダル・ド・ラ・ブラーシュを知っていたならばその論述も違っていたと述べている。
- ^ 後の版にはこれに4.ステップ(ロシア・モンゴル地域)5.アメリカを加えている。
- ^ 野間 2013, p. 115.
- ^ オギュスタン・ベルク【著】 木岡伸夫【訳】.『<>.』関西大学出版部、2019年、55頁。ISBN 978-4-87354-697-1。OCLC 1145606219。
- 1 風土とは
- 2 風土の概要
- 3 和辻哲郎の『風土』
- 4 参考文献
風土
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 08:35 UTC 版)
『風土』は欧州留学中、ハイデッガーの『存在と時間』に示唆を受け、時間ではなく空間的に人間考察をおこなったもの。1935年に初刊。第二次世界大戦後に盛んになった日本文化論の先駆的な作品ともいえる。風土をモンスーン(日本も含む)、砂漠、牧場に分け、それぞれの風土と文化、思想の関連を追究した。『風土』の中に見られる「風土が人間に影響する」という思想は、悪しき環境決定論であるという批判や、天皇制肯定論になっているという批判がある。一方でこの風土という考え方こそが、グローバリゼーションの弊害をとどめる積極的な方法論である、とする評価(オギュスタン・ベルク)もある。
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風土
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「スコットランドの氏族」の記事における「風土」の解説
詳細は「スコットランド#地理」を参照 氏族制度が広汎にゆきわたったハイランド地方は、寒冷な気候と急峻な崖や山岳地帯に阻まれ、ブリテン島の他地域に比べて著しく不便な交通状態にある。島の外に視点を移せば、東はスカンジナビア、西は島嶼部とアイルランドに挟まれた地域になっている。陸続きであるブリテン島南部からの往来はむずかしかったが、海からハイランドに渡ることは難しいことではなかった。 比べてローランド地方は比較的傾らかな地形で、ハドリアヌスの長城で区切られてはいたものの、イングランドに開かれていた。したがってイングランドやスコットランド中央政府の影響を受けやすく、スコットランドの産業化においては先進地域となった。その一方で、ハイランド同様アイルランドにも近かった。
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風土
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/07 15:22 UTC 版)
古来から、地球が温暖になる度に何度も湖底になった地域であることもあり、砂や粘土堆積物が非常によく見られる。
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風土
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人口は2010年の時点で433人であった。文化は最も近い土地であるポンペイに似ているが、独自の特性も保持している。 現地のクレオール言語であるヌガティク・クレオール(英語版)は、1873年のヌガティク虐殺(英語版)の結果生み出された。ヌガティク虐殺ではオーストラリア人の船長C.H. Hartとポンペイ人戦士などが乗る船の船員によって男性住民が全滅させられている。いくらかの欧州人とポンペイ人は島内に再度殖民し、地元の住民を妻とした。この結果、現地にはポンペイ語のサプアフィック方言と英語の混ざった新しい文化と言語が生まれた。ヌガティク・クレオールは男性のみが話す言語であり、全ての住民がポンペイ語に非常に類似したヌガティク語をしゃべる。
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風土
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伊平屋島にはハブが生息しているのに対し、伊是名島にはハブが生息しておらず、仲田港には「ようこそ ハブのいない伊是名島へ」と書かれた看板が設置されている。 なお、歴史的には「伊是那島」と呼ばれた事がある(鹿児島藩による明治3年頃の人口統計より)。
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風土
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 06:20 UTC 版)
ノルウェー北部ノールカップ岬の南西100km、クバレイ島西岸に位置している。行政的にはトロムス・オ・フィンマルク県に属し、西部の商業中心地でもある。暖流のメキシコ湾海流の影響で、北緯70度以北にあるにもかかわらず最寒月(2月)月の平均気温は-3.9℃である。世界最北の不凍港であるとも言われている。緯度が高いため、11月下旬から1月下旬まで極夜、5月下旬から7月下旬まで白夜となるが、その幻想的な風景を求めて多くの観光客が訪れる。
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「風土」の例文・使い方・用例・文例
- 私はもっと穏やかな風土の所で暮らしたい
- 経営者だけでなく、従業員も組織風土に多大な影響を有する。
- 風土病に対する予防接種を受けていたのは100人中1人にも満たないということが見出された。
- 日本人の精神はその独特の風土に根ざしている。
- 植物を新しい風土に馴染ませる。
- ギリシャの陽光に満ちた風土。
- 植物を新しい風土に順化させる.
- 知的風土.
- 健康に適した風土.
- 風土病.
- バラは英国の風土ではよく育つ.
- 温和な風土.
- 世界を風土上の地域に区分する.
- 国民性は風土と歴史によって造り上げられる.
- 風土に慣れる
- 風土順化
- 日本の風土に馴染まない動植物がある
- 風土に慣らす
風土と同じ種類の言葉
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