fieldwork
「fieldwork」の意味・「fieldwork」とは
「fieldwork」は、英語の単語であり、実際の現場での調査や研究を指す。具体的には、自然科学や社会科学において、実際の現場でデータを収集したり、観察を行ったりする活動を指す。例えば、生物学者が自然の中で植物や動物を観察することや、社会学者が特定のコミュニティに入り込んで人々の生活を直接観察することなどがこれに該当する。「fieldwork」の発音・読み方
「fieldwork」の発音は、IPA表記では /ˈfiːldwɜːrk/ となる。IPAのカタカナ読みでは「フィールドワーク」となる。日本人が発音するカタカナ英語では「フィールドワーク」と読む。この単語は発音によって意味や品詞が変わる単語ではない。「fieldwork」の定義を英語で解説
「Fieldwork」 is defined as the collection of information outside of a laboratory, library or workplace setting. The approaches and methods used in fieldwork vary across disciplines. For example, biologists conduct fieldwork by observing animals in their natural habitats, while sociologists conduct fieldwork by observing human interactions in specific locations.「fieldwork」の類語
「fieldwork」の類語としては、「field study」、「field research」、「on-site research」などがある。これらの単語も同様に、実際の現場での調査や研究を指す。「fieldwork」に関連する用語・表現
「fieldwork」に関連する用語としては、「field notes」、「field report」、「field observation」などがある。これらは現場調査の際に取られるメモや報告、観察結果を指す表現である。「fieldwork」の例文
以下に「fieldwork」を用いた例文を10個提示する。 1. English: The anthropologist spent several months doing fieldwork in the remote village. (日本語訳:その人類学者は、遠隔地の村で数ヶ月間フィールドワークを行った。) 2. English: Fieldwork is an essential part of studying ecology. (日本語訳:フィールドワークは生態学を学ぶ上で欠かせない部分である。) 3. English: The students are conducting fieldwork to gather data for their research. (日本語訳:学生たちは研究のためのデータを収集するためにフィールドワークを行っている。) 4. English: The archaeologist's fieldwork led to the discovery of an ancient civilization. (日本語訳:考古学者のフィールドワークにより、古代文明が発見された。) 5. English: The sociologist carried out extensive fieldwork in urban communities. (日本語訳:その社会学者は都市コミュニティにおいて広範なフィールドワークを行った。) 6. English: The geologist is planning a fieldwork expedition to study volcanic activity. (日本語訳:その地質学者は火山活動を研究するためのフィールドワークの遠征を計画している。) 7. English: The biologist documented her fieldwork in a series of detailed reports. (日本語訳:その生物学者は一連の詳細な報告書に彼女のフィールドワークを記録した。) 8. English: Fieldwork provides valuable firsthand experience for researchers. (日本語訳:フィールドワークは研究者にとって貴重な直接の経験を提供する。) 9. English: The anthropologist's fieldwork focused on the cultural practices of the indigenous people. (日本語訳:その人類学者のフィールドワークは先住民の文化的な慣習に焦点を当てていた。) 10. English: The researcher's fieldwork involved observing the behavior of primates in the wild. (日本語訳:その研究者のフィールドワークは、野生の霊長類の行動を観察することを含んでいた。)フィールドワーク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/18 14:56 UTC 版)
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フィールドワーク(英: field work)は、ある調査対象について学術研究をする際に、そのテーマに即した場所(現地)を実際に訪れ、その対象を直接観察し、関係者には聞き取り調査やアンケート調査を行い、そして現地での史料・資料の採取を行うなど、学術的に客観的な成果を挙げるための調査技法である。地学や地理学では巡検ともいう。
概要
フィールドワークは、日本語で現地調査(実地調査)ということがあるが、上記のような定義にしたがった調査技法を用いる場合は「フィールドワーク」との表記が一般的である。また、フィールドワークを行う調査者のことを「フィールドワーカー」、聞き取りやアンケートの対象者(情報提供者)のことを「インフォーマント」あるいは「話者」という。
フィールドワークは、学問的に客観的な成果を求める活動であるため、自身の見聞を広めるだけのいわゆる旅行や、学問的な手法に拠らずに未開・未踏の土地の実態を明らかにするだけの冒険とは一線を画する。
このように研究者が専門的に行うフィールドワークのほか、「自然の家」などと称される青少年育成機関が児童向けに行っている自然観察行事、海外での異文化体験なども広くフィールドワークと呼ばれることがある。
生物学系では実際の生態を観察できるため、生息する環境での生態や他の生物との関係など実験室の動物実験では再現が難しいデータを取得することができる。一方で実験室のように環境を画一化することが難しいため、データにばらつきが生じたり環境の変化や絶滅により調査自体が不可能となることも多い[1]。現代の生物学では実験室で研究する者とフィールドワークを主体とする者に二分される[1]。特に動物行動学はフィールドワークが重要となる分野である。
地学系では、「巡検」という名で市民対象の行事の一つとして行うことがある。多くは、鉱物採取や化石採取、地層観察などであるが、社会教育の一環として、化石友の会といった同好会や博物館などが主催している。参加者から見れば、趣味やレクリエーションの延長上の野外活動として位置づけている。
近年、フィールドワークという研究手法が広く発達・普及し、より包括的にその特性を捉えるのが困難になっているという兆候がみられる。また、「フィールドワーク」という用語が専門的な研究以外にも(やや安易に)用いられるようにもなった。そこで、「フィールドスタディ」(field study、複数形でstudiesとも)という表現も現れるようになった。
対象と方法
対象
フィールドワークの実施対象は多岐にわたる。人文諸科学における直接の対象は人(個人、集団、社会、民族、あるいは国家)であり、自然科学における対象はモノ(自然物など)である。ある特定の対象を研究する場合も、テーマや目的など、調査者の関心は多様でありうる。
人文諸科学において、フィールドワークを実施する対象地は、こうした調査者の関心の多様さを反映している。文化人類学の典型的なイメージともいえる「未踏の地で生活する先住民」といった、調査者にとってはまったくの異文化である海外の少数民族社会であることもあれば、調査者にとっての生活圏内であることもある。その例として、前者であればトロブリアンド諸島を対象としたマリノフスキーの研究『西太平洋の遠洋航海者』[2]があり、後者には暴走族を調査対象とした佐藤郁哉の研究『暴走族のエスノグラフィー』[3]やヤコブ・ラズの『ヤクザの文化人類学』などがある。
自然科学の分野では、対象となる動植物の生息地や地層が露出している場所に赴くことになるが、現地の住民も訪れない僻地や砂漠や極地など人間の生存に適さない場所も多く、調査には多額の資金が必要となる[1]。かつてはチャールズ・ダーウィンやプロスペル・ガルノーなどの生物学や博物学に興味を持つ医師が、世界各地に向かう調査団や捕鯨船に船医兼科学者として同行し、寄港地で動植物の調査・収集を行うのが主体だった。現代では研究者が研究のために向かうのが一般的である。記録を取るために屋外での使用に適した野帳と呼ばれるノートを使用することが多い。
方法
- 調査者(フィールドワーカー)
- 当該対象の調査を実施するフィールドワーカーは、個人で調査地に赴く場合もあれば、一大調査団を結成して現地に調査本部を立ち上げるような大規模なものもある。マリノフスキーやエヴァンス・プリチャード[4]、レイモンド・ファース[5]らの文化人類学の古典的研究は、前者の代表的な例である。一方、後者の例としては、1950年に8つ(翌年には9つ)の学会が連合して行った対馬学術調査団[6]などがある。
- 地域によっては英語や公用語も通じないことがあり、現地語の習得かガイドの雇用が必須となる場合が多い[1]。異文化社会の調査では現地語での会話力や読解力が乏しい場合、下記の文献調査や聞き取り調査で重大な支障を招くことがある。
- 調査期間も、日帰りから数年に及ぶ長期滞在型まで幅広い。社会人類学者の中根千枝は、異文化社会のフィールドワークの場合、その社会における発達段階を把握するため、そして、その社会で起こるイベント(出来事、祭礼、儀式など)を調査者が見逃す場合があるため、最低2年の現地滞在が必要であると指摘している[7]。
- 文献調査
- アンケート調査
- 参与観察
- 聞き取り調査
- 調査報告書
- フィールドワークの主要な成果は、それにもとづいて完成された報告書(一例として民族誌など)によって問われることになる。
- 実験・捕獲
- スケッチ・映像記録
関連する学問分野
- 人文科学
- 自然科学
- 医学
- 南極大陸には各国が南極観測隊を送り込んでおり、自然科学の各分野についてフィールドワークが行われている。
- 経済学や文学などでフィールドワークが重視され、広範な分野の学問にこの技法が導入されるようになった[10]。
脚注
- ^ a b c d e f g 前野浩太郎 (著) バッタを倒しにアフリカへ 光文社新書 2017年
- ^ Malonowski,B., Argonauts of the Western Pacific, London : Routledge and Kegan Paul, 1922.(寺田和夫ほか訳 「西太平洋の遠洋航海者」、泉靖一・増田義郎編訳 『マリノフスキー・レヴィ=ストロース』、中央公論社<世界の名著59>、1967年)。
- ^ 佐藤郁哉 『暴走族のエスノグラフィー』、新曜社、1984年。
- ^ Evans-Pritchard, The Nuer, Oxford : Clarendon Press, 1940.(向井元子訳 『ヌアー族』、岩波書店、1978年)
- ^ Raymond Firth, We, the Tikopia, London : George Allen and Unwin, 1936.
- ^ 九学会連合編 『漁民と対馬 - 共同研究』、関書院、1952年。
- ^ 中根、1987年、22頁以下。
- ^ 佐藤、1992年、123-128頁。
- ^ 佐藤、1992年、140-145頁。
- ^ その一例として、経済学者・中西徹によるフィリピンのスラム経済に関する研究(1991年)、を参照。
参考文献
- 中根千枝『社会人類学 アジア諸社会の考察』東京大学出版会、1987年 ISBN 4-13-052010-5
- 中西徹『スラムの経済学 フィリピンにおける都市インフォーマル部門』東京大学出版会、1991年 ISBN 4-13-046042-0
- 佐藤郁哉『フィールドワーク 書を持って街へ出よう』新曜社<ワードマップ>、1992年 ISBN 4-7885-0428-6
- ピーコック,J.L.(今福龍太訳)『人類学とは何か』岩波書店<同時代ライブラリー144>、1993年 ISBN 4-00-260144-7 (原著は James L. Peacock, The Anthropological Lens - Harsh Lights, Soft Focus, Cambridge University Press, 1986)
- 前野浩太郎 (著) 『バッタを倒しにアフリカへ』 光文社新書 2017年 ISBN 978-4334039899
関連項目
外部リンク
- フィールドワーク(fieldwork) - 大阪大学コミュニケーションデザイン・センター教授・池田光穂による解説
フィールドワーク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 16:49 UTC 版)
「シナ・チベット語族」の記事における「フィールドワーク」の解説
シェーファーとベネディクトが使用した無文字言語の記述は、多くが宣教師や植民地政府の統治者によって記録されたものであり、言語学的にみた正確さに問題がある。小さなシナ・チベット語族の言語の大部分は近づきがたい山間地で話されており、その多くは政治的・軍事的に敏感な地域であって、調査が禁じられている。1980年代まで、もっともよく調査されていた地域はネパールと北部タイであった。1980年代から1990年代にかけて、ヒマラヤと中国南西部の新しい調査が公刊された。中でも特に興味ぶかいのは、新しい語派である四川省およびその隣接地域で話されるチアン語群の発見である。
※この「フィールドワーク」の解説は、「シナ・チベット語族」の解説の一部です。
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