探索とは? わかりやすく解説

探索

読み方:たんさく

「探索」とは、未知の領域情報明らかにするために探り調べることを意味する表現である。主にサイエンス研究開発コンピューティング人工知能などの分野における用語として用いられる。たとえば、新し物質生物発見するための調査や、データベース内の特定の情報見つけ出すための検索などを「探索」と表現することが多い。

「探索」の漢字

「探索」の「探」も「索」も、どちらも「探る、探し求める」という意味の漢字である。つまり「探索」は、「巨大」や「飛翔」などの言葉と同様、類義あるいは同義の字が併置された2字熟語である。

「探索」は、これといった語源がある言葉があるわけではなく一般的な漢語語彙考えられる

「探索」と「捜索」と「散索」の違い

「探索」はもっぱら未知何物かを探すこと」を意味し、「捜索」はもっぱら所在がわからなくなっている物や人を探すこと」を意味する言葉である。

ちなみに「捜」という字は「すみずみまで探す」という意味を中心とする字である。

「散索」は、「散策」の誤字である。あるいは、「散策がてら探索する」という意味を込めて用いられる造語的な表現である。

散策」は、「これといった目的持たずぶらぶら歩くこと」である。「策」はここでは「」を意味し、「あちこち突きながら歩き回る」様子示唆する

「探索」の類語

「探索」の類語としては「捜索」「模索」「検索」「詮索」「探求」「探検」などが挙げられる

「探索」を含む熟語・言い回し

「探索する」

探索する」とは、「未知のものを探し調べる」という意味の動詞である。「探索」は名詞としてもサ変動詞としても使える。たとえば「月の探索」は「月を探索する(こと)」とも言い換えられる。

「探索的」とは

探索的」とは、「未知情報問題を見つけるために行う」「未知情報追加されることを想定して行う」という意味で用いられる表現である。「探索的テスト」「探索的研究のような表現用いられることが多い。

探索的テスト」は、ソフトウェアテスト手法のうち、テスター調査者)が自らの経験知見に基づき柔軟臨機応変場当たり的テストを行う手法のことである。固定的な手順テストケース)を用意するテスト比べて想定外バグなどが見つかりやすく、総じてテスト精度が高い。

探索的テストは特に高度な専門知識専門スキル持ったが行場当たり的テストを指す用語として用いられるそこまで高度な専門性持たない者が行場当たり的テストは「アドホックテスト」といい、専門知識をほぼ持たない者が行場当たり的テストは「モンキーテストといって呼び分けられる。

「探索」を含む様々な用語の解説

「探索アルゴリズム」とは

探索アルゴリズム」とは、データ構造問題空間内で目的情報や解を見つけるための手続き方法のことである。探索アルゴリズムには、線形探索二分探索深さ優先探索幅優先探索などがあり、それぞれ異な特性効率性持っている

「探索反射」とは

「探索反射」とは、生後間もない乳児備わっている反射行動原始反射)のひとつであり、唇の周りにものが触れるた際にそちらに顔を向けて口を開け咥えようとする咥える準備をする)行動のことである。

探索反射乳児母乳を飲むために備わっているとされる生後半年も経ると探索反射見られなくなる。

「ブルーの探索」とは

ブルーの探索」とは、ポケモンカード強化拡張パック「フルメタルウォール」に収録されているカードの名称である。「ブルー」はポケモントレーナーの名前である。

ブルーの探索」は、自分山札の中から好きなトレーナー2人連れてくることができる。ただし自分の場に特性を持つポケモンがいる場合発動できない

ブルーの探索」のカード効果は、かなり強力な部類位置づけられる。通常仕様の他にSRスーパーレア仕様カードがある。カード描かれブルーの姿はかわいい。この「SRブルーの探索」は市場高額取引されている。

「探索者の記録」とは

探索者記録」とは、MYTONAが開発したスマホ向けゲームアプリ「Seekers Notes」の邦題である。イラスト中に紛れ込んでいるアイテム発見する絵探しゲーム」をクリアし、「呪いかけられた街を救う」物語進めていく。

たん‐さく【探索】

読み方:たんさく

[名](スル)古くは「たんざく」》

未知事柄などをさぐり調べること。「古代史の謎を—する」「海底を—する」

罪人行方罪状などをさぐり調べること。「事件背後関係を—する」


探索

作者諒夏

収載図書Tsubasa
出版社文芸社
刊行年月2008.6


探索

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/15 02:36 UTC 版)

探索(たんさく、: search)とは、特定の制約条件を満たす物を見つけ出す行動のこと。

何か問題を解くに当たって、有効な解析的な解法を用いることのできない場合は、試行錯誤によって解を得る場合もある。

一部のアルゴリズムは、元々、機械学習と並んで人工知能の分野のアルゴリズムであるが、現在はその他の分野にも応用されている。類義語として検索: search)も参照。

概要

探索アルゴリズムとは、大まかに言えば、問題を入力として、考えられるいくつもの解を評価した後、解を返すアルゴリズムである。

まず解くべき問題を状態: state)と状態変化(行動、: action)に分ける。 最初に与えられる状態を初期状態: initial state)といい、目的とする状態は最終状態(ゴール、: final state, goal)と呼ばれる。 初期状態から最終状態に至る、状態及び状態変化の並びが解である。 将棋ならば、盤面の駒の配置と指し手の持ち駒が状態であり、交互に駒を動かすことが状態変化に当たる。

問題を解く類として研究されているアルゴリズムの多くは探索アルゴリズムである。ある問題の考えられるあらゆる解の集合を探索空間と呼ぶ。力まかせ探索や素朴な(知識を用いない)探索アルゴリズムは、探索空間を探索する手法としては最も単純で直観的である。一方、知識を用いた探索アルゴリズムはヒューリスティクスを使って探索空間の構造に関する知識を利用し、探索にかかる時間を削減しようとする。

知識を用いない探索

知識を用いない探索(: uninformed search)アルゴリズムは、その問題の性質を考慮しない手法である。そのため汎用的に実装可能であり、抽象化のおかげで幅広い問題に同じ実装を適用可能である。問題は、探索空間が一般に非常に大きいため、問題が小さいものでもそれなりの時間がかかる点である。処理を高速化するため、知識を用いた探索だけを行う場合がある。

リスト探索

リスト探索(: list search)アルゴリズムは、おそらく最も基本的な探索アルゴリズムである。その目的は、リストから何らかのキーを持つ要素を探すことである。計算機科学では最もよく研究されている分野であり、それらのアルゴリズムの計算量もよく研究されている。

その中でも最も単純なアルゴリズムが線型探索であり、単純にリスト上の各要素を調べていく。その実行時間は O(n) であり、n はリスト上のアイテムの数だが、どんなリストでも適用可能である。

より洗練されたリスト探索アルゴリズムとして二分探索があり、実行時間は O(log n) である。データが多ければ多いほど線型探索よりも性能がよくなるが、探索の前にソートしておく必要があり、またランダムアクセスが可能でなければならない。

特別なデータ構造を使った別の探索法として、平衡2分探索木を使った探索があり、実行時間は二分探索と同様にO(log n) である。これは、二分探索の考え方を拡張して、挿入と削除を高速化できるようにしたものである。

内挿探索は分布が偏っていないソートされた大きなリストでは二分探索よりも性能が良いが、最悪ケースでは O(n) となる。

グローバーのアルゴリズム量子コンピュータ用アルゴリズムで、ソートされていないリストでの線型探索に対して二乗の性能向上をもたらす。しかし、量子コンピュータはまだ実用化されていない。

ハッシュテーブルもリスト探索に使われ、実行時間は平均ケースでO(1)であるが、必要とする領域は他のデータ構造よりも多く、最悪ケースでは O(n) もかかる。リスト探索のデータ構造については、ハッシュテーブルも参照されたい。

なお、線型探索、二分探索、平衡2分探索木といったリスト探索アルゴリズムの多くは、若干のコスト追加で、与えられたキー以下(あるいは以上)の全ての値を探すことができる。このような探索を「範囲探索(: range search)」と呼ぶ。例外はハッシュテーブルであり、そのような探索を効率的には行えない。

文字列探索

文字列内のパターンを探索する。接尾辞木などのデータ構造で効率化することもある。

複数のファイルにまたがる物を全文検索という。

木探索・グラフ探索

木探索・グラフ探索共通

グラフ探索固有

木探索: tree search)アルゴリズムは、探索技法の中心である。のノードを探索するもので、最初から木が明示される場合と動的に木を生成する場合がある。基本原則は、データ構造から1つのノードを選び、その後者を調べてデータ構造に追加していく。このデータ構造の操作にあたっては、同じレベルのノードから順に見ていく幅優先探索と葉ノードまで見ていってバックトラックする深さ優先探索がある。

グラフ理論の問題の多くは、グラフ探索アルゴリズムで解くことができる。いくつかの物は木探索アルゴリズムを拡張したものと見ることもできる。

知識を用いた探索

知識を用いた探索(: informed search)では、問題に固有のヒューリスティクス(評価関数)を補助として使う。良いヒューリスティックを使えば、探索は劇的に改善される。 知識を用いた探索アルゴリズムの多くは木探索である。最良優先探索A* などがある。知識を用いない探索と同様、これらはグラフ向けにも拡張可能である。

メタヒューリスティクス

汎用的に使えるヒューリスティクスをメタヒューリスティクスという。

連想配列

問題に関する知識に基づいてハッシュ関数を定義したハッシュテーブルは知識を用いたリスト探索アルゴリズムである。

敵対探索

チェスのようなゲームでは、考えられる全ての「手」で構成されるゲーム木があり、この木を使って最良の手を捜すことができる。この種の問題は、相手も自分にとって最良の手を選択すると想定するという興味深い特徴がある。そのため、ゲームを行う人工知能などでは、ミニマックス法、探索木の刈り込み、アルファ・ベータ法といった特徴的な探索アルゴリズムを使う。

制約充足

制約充足問題を解くアルゴリズムも探索アルゴリズムの一種である。この場合、経路を探し出すのではなく、一連の変数群の値の組合せを探す。変数の処理は任意の順序で可能であるため、木探索アルゴリズムでは効率的ではない。解法には問題の自由度を利用した組合せ最適化バックトラッキングが使われる。バックトラッキングでの一般的な技法として制約伝播(: constraint propagation)がある。他にも競合を最小化する局所探索アルゴリズムもある。

関連分野

関連項目

関連図書

  • 宝崎隆祐, 飯田耕司:「捜索理論における確率モデル」、コロナ社、ISBN 978-4339028331(2019年3月)。※ORの意味での探索理論である。
  • 今野紀雄:「量子探索 ―量子ウォークが拓く最先端アルゴリズム- 」、近代科学社、ISBN 978-4764906303(2021年3月2日)。
  • 阪田義隆:「クリギング入門 - 空間データ推定の確率論的アプローチ -」、コロナ社、ISBN 978-4339052756(2021年4月5日)。※ORの意味での探索理論である。

外部リンク


探索(ストーリー)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 19:24 UTC 版)

白夜極光」の記事における「探索(ストーリー)」の解説

2021年11月現在では10章までストーリーステージプレイすることができる。戦闘をこなし、ストーリー閲覧することで進行する

※この「探索(ストーリー)」の解説は、「白夜極光」の解説の一部です。
「探索(ストーリー)」を含む「白夜極光」の記事については、「白夜極光」の概要を参照ください。

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探索

出典:『Wiktionary』 (2021/08/14 08:33 UTC 版)

名詞

たんさく

  1. 未知事柄や人の居場所などを探り調べること。

発音(?)

た↗んさく

動詞

活用

サ行変格活用
探索-する

「探索」の例文・使い方・用例・文例

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