探窟家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 05:36 UTC 版)
アビスに潜る冒険家達の総称。オースの探窟家組合に所属する探窟家は、首から下げる笛の色でランクと通称が付加され、それぞれランクごとに潜れる深度の制限「限界深度」がある。まだ潜ることの出来ない"探窟家のタマゴ"である鈴付きから始まり、深界一層の深度450mまで探査可能な"見習い"の赤笛、深界二層まで可能な"一人前"の蒼笛、深界四層まで可能な"師範代"の月笛、深界五層まで可能な"達人"の黒笛、深度制限のない"伝説級英雄"の白笛に分けられている。ただし、これはアビスを所有する国が探窟家が降りたその層から帰還できるように定めた法であり(白笛のラストダイブも正式には許可が必要)、許可・不許可にかかわらず、自分の笛のランクより深い層に降りている探窟家がおり、この法に拘束されない他国の探窟家や探窟家組合に属していない盗掘者もアビスに侵入している。 最高位の探窟家である白笛は「奈落の星(ネザースター)」とも呼ばれ、また各人ごとに「○○卿」という二つ名が付く。物語開始時点では、「不動卿」動かざるオーゼン 、「黎明卿」新しきボンドルド 、「神秘卿」神秘のスラージョ 、「先導卿」選ばれしワクナ及びラストダイブ中(5話以降は笛がアビスから帰ったため公的には死亡扱い)の「殲滅卿」殲滅のライザの五人が現職の白笛として判明している。 白笛の持つ笛はそれまでの笛と異なり、二級遺物ユアワース(命を響く石)を加工して作られており、深界六層以降への立ち入りや特定の遺物を起動状態にする一種のキーとしての役割を持つ。ユアワースは所有者各個人に合わせて、特殊な原料・製法で生成されており、所有者以外がこの笛を所持していても機能しないようになっている。このため、アビスから回収された白笛ライザの笛は娘のリコに遺品として、そのまま渡されている。また、リコ自身も本人にとって不本意な形で自分用のユアワースを手に入れることとなった。ほか、白笛ボンドルドはユアワースの生成研究過程で、同じ原料を用いたアビスの呪いを肩代わりするアイテムカートリッジを開発している。 探窟家がアビス内で得た情報は直接持ち帰るほかに、「電報船(伝報船)」と呼ばれる小型の風船を用いて地上に輸送される。電報船はアビス内に生える特殊な植物の種子を利用したガス式のものと、熱気球のような仕組みを持つ熱式のものの2種に分けられるが、現在は一般的にガス式のものが使われている。しかし、アビス内は複雑で、オースまで無事にたどり着ける電報船は稀であり、深層からであればあるほど地上に到達できる可能性は低くなる。また、深層から送られた電報船は発信者が精神に異常を起こしている可能性があるため相手にされないが、白笛の発信した情報はいかなるものも真実であると扱われる。
※この「探窟家」の解説は、「メイドインアビス」の解説の一部です。
「探窟家」を含む「メイドインアビス」の記事については、「メイドインアビス」の概要を参照ください。
- 探窟家のページへのリンク