中心地理論とは? わかりやすく解説

中心地理論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/17 00:08 UTC 版)

中心地理論(ちゅうしんちりろん)は、都市機能の規模とその幾何学的な分布を示す都市地理学上の理論であり、立地論のうちのひとつである。代表的な研究者としてはドイツの地理学者都市学者であるヴァルター・クリスタラー(Walter Christaller 1893-1969)、アウグスト・レッシュ(August Lösch 1906-1945)が挙げられる。


注釈

  1. ^ 村落などどこでも入手可能な財は「中心的な財」とは考えられない[4]
  2. ^ 供給者が利益を最低限確保できる範囲[8]
  3. ^ 多くの研究で「人口の均等を前提とする」との誤りがある[7]
  4. ^ 中世の1日の旅程とほぼ同じであり、クリスタラーの経験則から「地区の主要地点」の分布に相当する
  5. ^ 消費者がある財を購入する最も広い範囲
  6. ^ 例えばペンを販売するにあたって利益確保のためには10kmの商圏が必要だが、消費者は500m先までしか買いに来ないことは想定されていない。
  7. ^ マーシャルのレッシュ理論研究では、シティ・リッチ・セクタ、シティ・プア・セクタはいずれも現れないとしている
  8. ^ オランダは経済的中心はアムステルダム、物流の中心がロッテルダム、司法の中心はハーグなど中心地機能が分散している[20]

出典

  1. ^ Christaller, Walter (1933). Die Zentralen Orte in Sűddeutschland. Jena :翻訳 - クリスタラー, ヴァルター 著、江沢譲爾 訳『立地論研究』大明堂、1969年、396頁。 
  2. ^ Lösch, August. Die räumliche Ordnung der Wirtschaft. Eine Untersuchung über Standort, Wirtschaftsgebiete und internationalem Handel. Jena: Fischer :翻訳 - レッシュ, アウグスト 著、篠原泰三 訳『レッシュ経済立地論』農政調査委員会、1968年、622頁。 、(新訳)レッシュ, アウグスト 著、篠原泰三 訳『レッシュ経済立地論』大明堂、1991年、622頁。 
  3. ^ a b c 伊藤 2020, p. 26.
  4. ^ a b 中澤 2021, pp. 131–135.
  5. ^ 林 1986, p. 102.
  6. ^ 林 1986, pp. 104–105.
  7. ^ a b c d 森川 1980, pp. 37–38.
  8. ^ a b c d e f g 松原 2013, pp. 39–44.
  9. ^ 林 1986, p. 109.
  10. ^ a b c d 中澤 2021, pp. 127–142.
  11. ^ 林 1986, pp. 142–143.
  12. ^ a b c 中澤 2021, pp. 142–145.
  13. ^ 森川(1980),p.56
  14. ^ 伊藤訳(1997),p.34
  15. ^ a b 森川 1980, pp. 30–34.
  16. ^ 林 1986, pp. 101–104.
  17. ^ 林 1986, p. 30.
  18. ^ 松原 2013, p. 49.
  19. ^ a b c 松原 2013, p. 45.
  20. ^ a b c d e 松原 2013, p. 47.
  21. ^ a b 林 1986, p. 177.
  22. ^ 林 1986, p. 171.
  23. ^ 林 1986, p. 222.
  24. ^ 松原 2013, p. 48.


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中心地理論

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都市システム」の記事における「中心地理論」の解説

詳細は「中心地理論」を参照 中心地理論(central place theory)はヴァルター・クリスタラーにより提唱された、都市の数や規模分布関係性についての理論である。この理論都市の一要素としての中心地考察のほか、中心地階層性についても検討しており、都市システム研究のうえで重視されている。 中心地立地する施設周辺住民利用することで、中心地人々集まり当該地域中心地としての機能を持つようになる中心地には複数規模があり、中心地機能が及ぶ周辺地域が広い場合高次の中心地とよび、狭い場合低次中心地よばれる

※この「中心地理論」の解説は、「都市システム」の解説の一部です。
「中心地理論」を含む「都市システム」の記事については、「都市システム」の概要を参照ください。

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