クリスタラーの中心地理論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/20 03:37 UTC 版)
「中心地理論」の記事における「クリスタラーの中心地理論」の解説
クリスタラーは商業やサービス業、公共サービスなどの都市的機能が国土に満遍なく財やサービスを供給するためにはどのような都市配置が効率的であるのか考え、南西ドイツにおいて実証研究を行った。 財やサービスは、多く生産・供給する機能は少数の地点に集中したのちに消費者に到達する。その財を 中心的財 といい、中心的財を供給する機能が集積した地点が中心地である。その到達範囲の大きいものを「高次な財」、小さいものを「低次な財」と呼ぶ。 財の到達範囲は、財の中心性によって異なる。低次な財である最寄品は消費者が近くで済ませたいので、狭い商圏で経営が成り立つ。一方で、高次な財である買回品は消費者が遠くまで出向くことをいとわないうえにめったに購入しないため、広い商圏が必要になる。このことから、高次な財ほど財の到達範囲が広くなるため、中心地機能には階層性が認められる。 中心地理論について、クリスタラーはK=3システム、K=4システム、K=7システムという3つのモデルを構築した。そのうち、K=3システムについては詳細な分析がされているが、K=4システム、K=7システムについては詳細な説明がなされていないと林上が指摘している。 中心地の階層性の説明として、商業施設の中心性とその立地を例として挙げる。中心性の高いものから並べるTemplate:松原。 百貨店 広域から集客する (=財の到達範囲が大きい)、大規模な商業施設であり、百貨店同士の距離も離れている。取り扱う財は高級品を中心とした買回品である。 大型総合スーパー 百貨店ほどではないが、比較的広い範囲から集客する。 コンビニ 財の到達範囲が小さい。
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