中位投票者定理とは? わかりやすく解説

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中位投票者定理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/17 00:07 UTC 版)

中位投票者定理(英:median voter theorem)とは、多数決投票における均衡に関するモデル及び定理の一つ。中位投票者とは、各投票者の選好に基づいた各人にとっての最適点を一直線に並べたとき中央値となるような最適点を持つ投票者のことである。言い換えれば左から数えても右から数えても同じ順番となる最適点を持つ投票者のことである。最適点とは最も望ましい選択肢を表し、その点で最も効用が大きくなるような点である。ところである一定の条件の下ではこの中位投票者にとっての最適点、すなわち中位投票者に最も好まれる選択肢が多数決投票の結果均衡点となり、社会的に選択される。これが中位投票者定理の意味するところである。


  1. ^ ところで中位投票者定理を一般の場合に拡張して、争点がn個(n≧1)の場合における均衡の条件を求めることも可能である。しかしこの一般の場合で均衡が存在するためには、選好が単峰型であるだけでは十分ではない。選好が単峰型であることに加え、空間上での各投票者の最適点の位置に関する条件を満たさなければならないからだ。こうした条件をプロットの条件(対称性条件)と呼ぶ。プロットの条件に関してはここでは詳しく述べないが、次の点だけには言及しておく。すなわち争点が一つのみである時、選好が単峰型でありさえすればプロットの条件を満たす。一方争点が二つ以上の場合、選好が単峰型であるだけではプロットの条件を満たさない。つまり争点が二つ以上である場合、単峰型選好はプロットの条件が成立する必要条件ではあるが、十分条件ではない。


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