梵天
「梵天」とは、仏教の天上界に住む最高位の守護神のことを意味する表現。
「梵天」の基本的な意味
梵天とは、仏教における天部の神々の中でも最上位の神様のことをさす。また梵天は、インドを称す言葉としても使われることがある。「梵天」の発音・読み方
梵天は、「ぼんてん」と読む。「梵天耳かき」とは
梵天耳かきとは、耳かきの一種のことで、耳かきの匙の反対側に綿毛のような白い羽毛がついた耳かきのことをいう。匙で耳掃除をした後に、細かい耳垢をとるために羽毛の梵天部分を使う。「梵天(漫画に出て来る組織名)」とは
梵天とは、東京リベンジャーズ(略して、東リベ)に登場する現代世界の犯罪組織のことをさす。梵天の上層部メンバーは、東京卍會初代総長だったマイキーこと佐野万次郎をはじめ、ナンバー2に三途春千夜、ナンバー3に鶴蝶、幹部に望月莞爾・灰谷蘭・灰谷竜胆・九井一、相談役に明司武臣がいる。梵天のメンバーには同じマークのタトゥーが体のどこかにあり、これは、天竺の総長だった黒川イザナが身に着けていたピアスの模様と酷似している。東京リベンジャーズは、フリーターで人生のどん底にいたタケミチが、タイムリープをして現在を変えていく物語である。タケミチはある日、人生で唯一の恋人だったヒナタの死をテレビのニュースで知る。そしてその死は、東京卍會の抗争に巻き込まれたものだった。その後、変わりない日々を送っていたタケミチだったが、ある日駅のホームで何者かに線路に突き落とされる。死を覚悟したタケミチだったが、目を開けるとそこは12年前だった。そこからタケミチのタイムリープの日々が始まり、タイムリープ前には会うことのなかったマイキーや東京卍會と関わり物語が進んでいく。
2022年に東京リベンジャーズの原画展が開かれた。名古屋・新潟・仙台・福岡・金沢・札幌・横浜の7会場で行われ、多くのイラストが展示された。
「梵天(仏教)」とは
梵天がどんな神様かというと、梵天は、仏教の世界を守護する十二天の一尊であり、上方の守護神とされている。古代インドの宗教であるバラモン教やヒンドゥー教で信仰されたブラフマー神が前身だといわれている。ブラフマー神は創造の神とされ、維持の神ヴィシュヌ、破壊の神シヴァと並んでインドの三大神といわれている。このブラフマー神が仏教に取り入れられ「梵天」となった。梵天には常に一対で安置される神様がいて、「帝釈天」という。帝釈天は、バラモン教とヒンドゥー教の神様のインドラが前身といわれている。インドラは古代インドの英雄神であり、仏教に取り入れられたことで帝釈天と呼ばれるようになった。帝釈天は梵天とともに、仏教の二大護法善神と呼ばれている。
「梵天丸(飲食店)」とは
宮城県仙台市にある梵天丸は、しゃぶしゃぶ・すき焼き・鉄板焼きを提供する飲食店である。食材は厳選したものを仕入れ、食材のおいしさを最大限に引き出す技術で調理している。席は、カウンター席・テーブル式個室・ボックス席・掘りごたつがあり、一人や家族での食事、十人以上の食事会の時にも利用することができる。「梵天」を含むその他の用語の解説
梵天(和菓子)とは
梵天◯は、宮城県仙台市にある和菓子店である。一番町店、宮町店、杜の市場店の3店舗があり、創作した新しいスタイルの和菓子が人気である。
梵天(飲食店)とは
梵天は、三重県鳥羽市にある海鮮メニューが主体の飲食店である。昼夜ともに営業していて、どちらもコース料理がある。
梵天飾りとは
梵天飾りとは、神様が地上に降りる時に使う依代や幣束のことで、一般的に神棚や仏壇に置かれる。
梵天の湯とは
梵天の湯とは、栃木県宇都宮市にある温泉施設のことである。温泉の他にも、レストランやリラクゼーションを受けられる場所がある。
梵天食堂とは
梵天食堂は、株式会社安部自動車が運営する梵天グループの一業態で、宮城県内に4店舗展開している。肉や魚を使ったメニューが豊富で、子どもからお年寄りまで幅広い世代が一緒に食事を楽しむことができる。
ぼん‐てん【梵天】
読み方:ぼんてん
古代インドで世界の創造主、宇宙の根源とされたブラフマンを神格化したもの。仏教に取り入れられて仏法護持の神となった。色界の初禅天の王。十二天・八方天の一。ふつう本尊の左に侍立する形で表され、右の帝釈天(たいしゃくてん)と相対する。梵天王(ぼんてんのう)。大梵天王。
1 仏語。色界の初禅天。大梵天・梵輔天・梵衆天の三天からなり、特に大梵天をさす。淫欲を離れた清浄な天。
3 大形の御幣の一。長い竹や棒の先に、厚い和紙や白布を取り付けたもの。神の依代(よりしろ)を示す。《季 新年》
4 棒の先に幣束を何本もさしたもの。魔除けとして軒などにさした。
5 延縄(はえなわ)・刺し網などの所在を示す目印とする浮標のこと。
6 「梵天瓜」の略。
梵天
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/01 00:50 UTC 版)
梵天 | |
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名 | 梵天 |
蔵名 | 「ブラフマー」 (ब्रह्मा Brahmā) |
別名 | 大梵天王(だいぼんてんおう、だいぼんでんおう[1]、だいぼんてんのう ) 大梵 梵王 |
種字 | ब्र(bra) |
真言・陀羅尼 | オン・モウノウバザラ・ソワカ ノウマク・サマンダ・ボダナン・ボラカンマネイ・ソワカ[2] |
経典 | 『大梵天王問仏決疑経』 『法華経』 『聖求経』 『阿含経』 |
関連項目 | 梵天勧請 帝釈天 |
梵天(ぼんてん, 巴: Brahmā )は、仏教の天部の一尊[3]。梵天は仏教の世界観において最高位の一つである梵天界(Brahmaloka)の主である[3][4] 。十二天の一尊として天(上)を守護する。梵はブラフマン(brahman)の漢訳。帝釈天と対になって祀られることが多く、両者を併せて「梵釈」と称することもある。
仏教の伝説では、悟りを開いた直後の釈迦は、その教えを広めることをためらったが、教えを広めるよう勧めたのが梵天サハンパティ(Brahma Sahampati)とされ、この出来事は梵天勧請(ぼんてんかんじょう)と称される[5][6]。仏教の教義では天界の神々(バラモン教の神々)も衆生にすぎず、不死ではなく(天人が死ぬ前には天人五衰という兆しが現れる)死ねば他の衆生同様に生前の行いから六道のいずれかに輪廻転生するとされるが、天界の神々も仏法に教化されて解脱することを望んでいるのだと解釈する。
教義
バラモン教の神が仏教に取り入れられ、仏法の守護神とされ、梵天と称されるようになった。ブラフマーは、古代インドにおいて万物実存の根源とされた「ブラフマン」を神格化したものである。ヒンドゥー教では創造神ブラフマーはヴィシュヌ(維持神)、シヴァ(破壊神)と共に三大神の1人に数えられた。
仏教では創造神という概念を否定する。この世界や輪廻転生の摂理は因果によって生じたのでありヤハウェのような創造神はいない。『大悲経』によれば梵天(ブラフマー)は我こそが世界の創造神であると称していたが、釈迦に「ではあなたは誰によって創造されたのか?」「輪廻転生の摂理もあなたが創造したのか?」と問われ答えることができず、自らが創造神だという考えを改めたという。
天部(六道や十界の1つである天上界)は、さらに細かく分別されるが、色界十八天のうち、初禅三天の最高位(第三天)である大梵天を指して「梵天」と言う場合もある。梵天界の主としての梵天はこの大梵天に住み、その下の第二天である梵輔天には、梵輔天が住み、さらにその下の第三天である梵衆天には、梵衆天が住むとされる。梵輔天は大臣のようなものであり、梵衆天というのは一般大衆の梵天である。梵天という神は一人ではなく、それぞれの梵天がよく釈迦の説法を聴聞する。『法華経』には梵天王、尸棄大梵、光明大梵が、『華厳経』には、尸棄大梵、智光大梵、善光大梵、普音大梵、隨世音大梵、寂靜方便妙光大梵、淨眼光大梵、柔軟音大梵などが説法を聞きに集まる[7]。
仏像・美術

梵天は大乗仏教・上座部仏教のいずれにおいても信仰の対象であり、造像例がある。
日本における梵天・帝釈天一対像としては、東大寺法華堂(三月堂)乾漆像、法隆寺旧食堂塑像、唐招提寺金堂木像などが奈良時代に遡る遺例として知られ、奈良・興福寺には鎌倉時代作の像がある。これらの像はいずれも二臂の、普通の人間と同じ姿で表され、頭には宝髻を結って、手には払子や鏡、柄香炉を持つなど、唐時代の貴人の服装をしている。これらの梵天像と帝釈天像はほとんど同じ姿に表現され、見分けの付かない場合もあるが、帝釈天像のみが、衣の下に皮製の甲(よろい)を着けている場合もある。
密教における梵天像は四面四臂で表され、水瓶や水瓶、鉾を持つ[8]。これはヒンドゥー教のブラフマー像の姿が取り入れられたものである。6世紀半ばから8世紀ごろのインドの様式が源流ではないかという指摘があり、エレファンタ石窟群にあるブラフマー像が例の1つとして挙げられている[9]。彫像では京都・東寺講堂の木像が著名である(国宝)。東寺像は四面四臂の坐像で、4羽の鵞鳥(ハンサ)の上の蓮華座に乗っている。
聖観音を本尊とした梵天と帝釈天の三尊形式も見られ、これは平安時代に二間観音供のために祀られたものである。この遺例としては、鎌倉時代後期の東寺の白檀像、愛知県の瀧山寺に見ることができる。瀧山寺像は、運慶の作とされている。
「万物の根源」という漠然としたものを造形化した神で、親しみが湧きにくいためか、インドや日本では梵天に対する民衆の信仰はあまり高まらなかった。一方上座部仏教の国々では、梵天は広く民衆の信仰を集めている。上座部では仏陀は釈迦如来ただ一人であり他の仏を認めないが、梵天は釈迦入滅後の如来不在の現世において神通力を使って仏法と信者を守護する存在であるとされる。
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帝釈天立像(8世紀、奈良)。梵天と対になっている。
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梵天立像(8世紀、奈良)。帝釈天と対になっている。アジア美術館所蔵。
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絹本著色十二天像(鎌倉時代、奈良)。重要文化財。鉾と水瓶と蓮華を持つ。
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梵天立像(奈良時代末期、東大寺所蔵)(国宝)
脚注
- ^ https://kotobank.jp/word/%E6%A2%B5%E5%A4%A9%E7%8E%8B-632404#goog_rewarded
- ^ https://yasurakaan.com/shingonshyu/bonten/
- ^ a b Yuvraj Krishan (1996). The Buddha Image: Its Origin and Development. Bharatiya Vidya Bhavan. pp. 120. ISBN 978-81-215-0565-9
- ^ Robert E. Buswell Jr.; Donald S. Lopez Jr. (2013). The Princeton Dictionary of Buddhism. Princeton University Press. p. 142, Article on brahmaloka. ISBN 978-1-4008-4805-8
- ^ * パーリ仏典, 経蔵中部 聖求経, 26 Ariyapariyesana Sutta, Sri Lanka Tripitaka Project
- ^ Robert E. Buswell Jr.; Donald S. Lopez Jr. (2013). The Princeton Dictionary of Buddhism. Princeton University Press. pp. 141–142. ISBN 978-1-4008-4805-8
- ^ * 仏教ウェブ入門講座
- ^ “梵天の特徴”. 2024年12月28日閲覧。
- ^ 山岸公基『日本美術館』講談社、1997年、210頁。
関連項目
梵天
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 03:47 UTC 版)
梵天は十二天の一柱。究極的にはアーリア人の哲学的概念に起源がある。その概念は古代インドのウパニシャッド哲学によって体系化され、ヒンドゥー教において神格化されて創造神ブラフマーとなった。仏教においては帝釈天と一対で語られることも多く、そのことを考えれば、ヒンドゥー教の最高神になる以前に取り入れられている。帝釈天と梵天は修行中の釈迦を助け、悟りを開いた釈迦から逸早く教えを授かった二柱であり、仏教の二大護法善神となっている。
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