てんにんごすい【天人五衰】
てんにんごすい 【天人五衰】
天人五衰
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/11 00:58 UTC 版)
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天人五衰(てんにんのごすい)とは、仏教用語の一つで、六道最高位の天界にいる天人が長寿の末に迎える死の直前に現れる5つの兆しのこと。
定義
大般涅槃経19においては、以下のものが「天人五衰」とされる、大の五衰と呼ばれるもの。これは仏典によって異なる。
- 衣裳垢膩(えしょうこうじ):衣服(羽衣)が埃と垢で汚れて油染みる
- 頭上華萎(ずじょうかい):頭上の華鬘が萎える
- 身体臭穢(しんたいしゅうわい):身体が汚れて臭い出す
- 腋下汗出(えきげかんしゅつ):腋の下から汗が流れ出る
- 不楽本座(ふらくほんざ):自分の席に戻るのを嫌がり楽しみが味わえなくなる
このうち、異説が多いのは3つ目で、「身体臭穢」の代わりに
- 『法句譬喩経』1や『仏本行集経』5では「身上の光滅す」
- 『摩訶摩耶経』下では「頂中の光滅す」
- 『六波羅蜜経』3では「両眼しばしば瞬眩(またたき、くるめく)見えなくなる」
となっている。
運用
『正法念経』23には、この天人の五衰の時の苦悩に比べると、地獄で受ける苦悩もその16分の1に満たないと説いている。『往生要集』では、『六波羅蜜経』の説に依り、人間より遥かに楽欲を受ける天人でも最後はこの五衰の苦悩を免れないと説いて、速やかに六道輪廻から解脱すべきと力説している。
また、中世の本地物である『熊野本地』に出る「五衰殿」などは、この天人五衰に由来する。
関連作品
- 三島由紀夫 『豊饒の海』第四巻が『天人五衰』である。
- 中上健次 短編集『千年の愉楽』、収められている「天人五衰」は前者のタイトルに由来する。
- 京極夏彦 百鬼夜行シリーズ第2作『魍魎の匣』本編内での小説のタイトルである。
- ZUN ZUNが制作した『東方妖々夢』の5面において魂魄妖夢というキャラクターが『天上剣「天人の五衰」』という攻撃を行う[1]。
- 朝霧カフカ原作、春河35作画 「文豪ストレイドッグス」では、「天人五衰」という犯罪組織が登場する。神威(正体は、猟犬の隊長福地桜痴)、フョードル・ドストエフスキー、ニコライ・ゴーゴリ、ブラム・ストーカー、シグマの五人で成り立っている。
脚注
- ^ “Radical Discovery - 天上剣 「天人の五衰」”. Radical Discovery. 2022年8月17日閲覧。
天人五衰
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 03:16 UTC 版)
戦時の中国大陸を放浪し引き揚げて「路地」に戻ってきたオリエントの康は地廻りの頭となる。二度、銃撃を受けたが生き延びたオリエントの康は、新天地を求めて南米に渡るが、革命運動に巻き込まれて行方不明になる。
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天人五衰
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 07:38 UTC 版)
「文豪ストレイドッグス」の記事における「天人五衰」の解説
神威(カムイ) 《天人五衰》のボス。正体は《猟犬》の隊長でもある福地桜痴。 ゴーゴリ 《天人五衰》の構成員で、マジシャンのような服装とくだけた口調が特徴。唯一の理解者であり親友のドストエフスキーからは、「神に争い自分を見失う為に戦っている」と評されている。「道化師」と呼ばれている。 年齢:26歳。誕生日:4月1日。身長:184センチメートル。体重:68キログラム。血液型:B型。好きなもの:奇術、演劇、人が驚く顔、クイズ、ピロシキ。嫌いなもの:洗脳、隷属、自由でないこと。 変装が得意で半年もの間、司法次官の斗南の秘書として活動しつつ、探偵社の情報を斗南ら秘密会議の手の者たちに流すという一人二役をこなしていた。自首する小栗を乗せたパトカーを襲撃して彼を拉致した後、地下通路で敦の前に現れ異能を駆使して敦の動きを封じた。その後、主犯格として斗南や人質の前に現れるが、いつの間にか人質の一人となっており、国木田達や斗南の前で鎖鋸で上体を切断された。作戦ではその際に死ぬはずだったが、感情という洗脳から自由であると証明するべく親友ドストエフスキーを殺すことを決意、自らの異能によって隙間をつくり、別の人間の切られた胴体を接続するトリックで死んだように見せかけ、独自に行動を開始する。天空カジノから落下するシグマを異能によって救出し、ドストエフスキーの異能を探るように要請する。 異能を使い、シグマと共にムルソーに侵入し更に太宰とドストエフスキーを独房から出すと、2人に致死毒を注射した上での脱獄レースを提案した。外套 最大30メートルの範囲で、外套の布面と離れた空間を接続する異能。 能力名はキャラクターと同名の文豪、ニコライ・ゴーゴリの小説から。 シグマ(本名不詳) 《天人五衰》の1人。天空カジノの総支配人。燕尾服のようなスーツを着ており、左右で色の異なる長髪が特徴。『本』の書き込みによって3年前に無から生まれた存在とされる。 年齢:不明。誕生日:不明。身長:177センチメートル。体重:62キログラム。血液型:不明。好きなもの:カジノ、高い場所、才能、クッキー。嫌いなもの:砂漠、空腹、利用しようと近づいてくる他人。 天空カジノは国際法上いかなる国家の警察権も適用されない、いわば独立国であり、猟犬などの組織でも手を出すことは不可能。自らの過去を持たないが故にカジノに自分の「家」として非常に強く執着し、カジノとその客を自らの財産として命同様に思っており、カジノの二万人近い客と性質を全て暗記し経済知識も得ており、周囲からはカジノの支配人になる為に生まれてきたと評されているが、実際は睡眠を削って覚えたものであり、カジノを守る為ならば手段を選ばない。 《猟犬》によるカジノの閉鎖を即座に断るものの、燁子によって入り口を爆破される。その後カジノ内を捜索する立原に硬貨に偽装した爆弾を見付けられた為、航空機で轢き殺し、止められた場合は大量の硬貨爆弾で爆殺しようとしたが、燁子と立原の連携によって失敗。続いてカジノの客達に燁子と立原を攻撃すれば負債を帳消しにしたり賞金を与えると周知することで始末しようとするが、異能によって外見を変えた燁子と立原に警備を突破される。逃げ出したい思いに駆られながらもカジノを守るために無痛銃や音響銃で燁子に果敢に立ち向かうが、彼女の圧倒的な身体能力と覚悟の前に失敗する。しかしそれでも尚諦めずにどちらか一方だけでも救うべくカジノを守る為に自らを犠牲に彼女を道連れにするべく身を投げるが、逮捕を断念した彼女に蹴り落とされた。転落するところを敦に拾われ『本』の情報を自白しようとするが、ドストエフスキーの指示で粛正に来たホーソーンに心臓を撃たれて致命傷を負い、カジノから落下。その寸前で攻撃を喰らいながらも自身を助けようとし優しい言葉をかける敦に笑みを浮かべ彼に頁の情報を渡した。そのまま死を受け入れるつもりだったがドストエフスキーを殺そうと計画するゴーゴリに救助され、彼の異能を調べて欲しいと依頼される。 ゴーゴリと共にムルソーに侵入し、太宰・ドストエフスキーを独房から出すが3人の真意を図りかねている中で、太宰から脱獄レースの「武器」として指名され、困惑しながらも行動を共にする。能力:不明 相手に触れることで、「自分の知識の中で相手が最も知りたい情報」と「相手の知識の中で自分が最も知りたい情報」を入れ替える異能。 フョードル・ドストエフスキー 詳細はフョードル・ドストエフスキーを参照。 ブラム・ストーカー 《天人五衰》の1人。異能で細胞が変異し《吸血種(ドラキュリア)》へと変容した元人間。長髪で耳が尖っており両頬に傷跡がある。“不死公主”と呼ばれた北欧の伯爵で、かつては“人類を滅ぼす十の災厄”の1つに数えられた。陽光に弱く日焼け止めが欠かせない体質となった代わりに、肩から下を失った状態でも死なないほどの不死性と、血を吸った相手を眷属とする力を得た。「この世の災い」「不死なる王」などとも呼ばれるが、8年前に福地に敗れ首を斬り落とされるまで、自分に“災厄”の綽名がある事すら知らなかった。 現在は首だけが残されて福地が管理し、普段は故郷の土を詰めた棺の中で眠っている。福地には突き立てられた聖十字剣で脳髄を焼き尽くすと脅されて協力を強要されているため、彼を宿敵と呼び仲間意識は持っていない。なお、聖十字剣は脳髄に根を張っており抜くことは不可能な上、眷属を操る能力も奪われている。8年前の敗北以来、二度と眷属を増やさないと誓っていたが、福地の脅しに屈し、芥川を眷属へと変える。福地を追ってきた立原に噛みついた後は、《大指令》が輸送される空港に密かに運び込まれ、空港の制圧を進める。福地に追われて咄嗟に棺桶の中に逃げ込んできた文に事件の真相を語り、彼女に連れ出される。事態を打開しようと協力を請う文を初めは断るが、携帯音楽プレーヤーを差し出されたことで態度が変化し、彼女を捕まえようとした吸血種を言葉だけで引き下がらせた。賢治と出会った際は領地の開墾を持ちかけている。能力:吸血種 噛んだ人間を《吸血種》にし己の配下として操ることが出来る異能。噛まれた人間は他人に感染を広げる。 能力名はキャラクターと同名の文豪、ブラム・ストーカーの小説『ドラキュラ』から。
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天人五衰(てんにんのごすい)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 07:38 UTC 版)
「文豪ストレイドッグス」の記事における「天人五衰(てんにんのごすい)」の解説
構成員は5名。首領は「神威」なるガスマスクをつけた人物(福地桜痴)。道化師ゴーゴリと魔人ドストエフスキー、天空カジノ総支配人シグマ<本名不詳>の他に凄腕の異能者(ブラム・ストーカー)がひとりいる。その最終目的は不明だが、その過程の目標として国家の消滅を掲げている。
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