天人の分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 23:19 UTC 版)
天論篇では、「天」を自然現象であるとして、従来の天人相関思想(「天」が人間の行為に感応して禍福を降すという思想)を否定した。 「流星も日食も、珍しいだけの自然現象であり、為政者の行動とは無関係だし、吉兆や凶兆などではない。これらを訝るのはよろしいが、畏れるのはよくない」。 「天とは自然現象である。これを崇めて供物を捧げるよりは、研究してこれを利用するほうが良い」。 また祈祷等の超常的効果も否定している。 「雨乞いの儀式をしたら雨が降った。これは別に何ということもない。雨乞いをせずに雨が降るのと同じである」。 「為政者は、占いの儀式をして重要な決定をする。これは別に占いを信じているからではない。無知な民を信じさせるために占いを利用しているだけのことである」。
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