漁具
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/16 22:25 UTC 版)
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漁具(ぎょぐ)は、人間が漁業を中心とする漁撈活動に用いている道具の総称である。
概要
漁具は歴史的には、先史時代の遺物として出土例もある銛や釣り針のように簡素なものから、漁網、さらに漁業機械へと進化を遂げてきた。
一方で新しい漁具の開発が魚介類の乱獲を招く場合もある。プラスチック製漁具は流出や放置、不適切な廃棄により漂流・漂着ごみ、さらにマイクロプラスチックの発生源にもなり、回収やリサイクルも試みられている[1]。
漁具の種類
漁網
網漁で使用される漁網(あみ)の種類については、当該項目を参照。
釣り具
釣りで使用される漁具(釣り具)のうち、釣り竿(つりざお)、釣り針(つりばり)、浮子(うき)、錘(おもり)、釣り糸(つりいと)、餌(えさ)を「釣りの六物」と呼ぶ。これ以外の釣り具として数えられるものに、ルアー、リールなどがある。
刺突漁具
水中を移動する魚類・クジラなどを徒行あるいは船上から直接刺突する道具(突具・鈎具)。簎(ヤス・矠とも表記)、鉤(カギ)、銛(モリ)などがある。
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紀元前1430年頃の槍を持つ漁師。
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ポールスピア
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ボウフィッシング
陥穽漁具
魚類の習性や生態を利用して仕掛けに誘導して捕獲するための漁具[2]。筌(ウケ)、梁(梁漁を参照)、魞(エリ)、籠、モンドリ、蛸壺、石干見などがある[2]。
漁業機器
機械化されている高性能漁船に装備されている機器として、魚群探知機、集魚灯などがある。
爬具
爬具(はぐ)は岩場の貝類などを採捕する際に用いられる熊手などの金具[3]。地域によっては都道府県漁業調整規則のため使用に制限がある[3]。
脚注・出典
関連項目
- 漁業/漁/漁撈
- 漁師
- インディアン水車
- 毒もみ - 毒を利用する。
- ダイナマイト漁 - 爆薬を利用する。
- ウェットスーツ - 地域によっては漁業調整規則で漁具として扱われている場合がある。
- ストリンガー (漁具) ‐ 釣った魚の口からエラに紐を通して縛って水中で保持しておける道具。
- クーラーボックス - 魚を〆た後に持ち帰るための保冷箱
外部リンク
- 都道府県漁業調整規則で定められている遊漁で使用できる漁具・漁法(海面のみ) - 水産省
- 漁業の民具 - 東浦町
漁具
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 06:06 UTC 版)
丹後地方では「ナサシ」と呼ぶ貝起こしの小さな鉄具と、海中で採集したものを入れる袋を携えて潜水した。袋は1斗4~5升入りの米袋のような形状のもので、「スマブクロ」、「ウミカヅキブクロ」、「ウミブクロ」などと言い、腰の前側に下げた。採集物を入れる袋がいっぱいになると、船頭が船内に引き上げ、海女は浜で流木を燃やして暖をとった。 この袋は、藤布や麻布などで作られた目の粗い袋で、なかでも塩分や摩擦に強く丈夫な藤蔓の繊維で織った藤布は濡れても身体にべとついて泳ぎに支障をきたすことがなく、大変適材とされた。藤布を撚って作った縄は、海女が潜水するために抱いて潜る重石と船とを繋いだ命綱でもあった。こうした藤布は、採取したワカメやノリを山間部に行商に行った際に、物々交換で入手した。藤布の入手先は宮津市世屋や駒倉集落などで、麻布は藤布よりも後の時代、峰山町や加悦町などの丹後ちりめんの機屋に奉公に行くようになってから、ちりめん織機に用いる麻のツウジ糸を譲り受け、用いるようになった。「春ははいる、秋はあきぶくろ、冬はふさがる」とゲンを担いで、スマブクロを仕立てるのは必ず春先にしたという。 1962年(昭和37年)8月、「漁村と海女の生活」をテーマに民俗資料調査を行っていた京都府教育委員会の法山竜正主事らのグループが、このスマブクロに注目した。海女の聞き取り調査によって世屋で藤織りが存続していることを知り、これを「古代生活の貴重な資料」として古代の繊維研究の権威として知られた布目順郎京都工芸繊維大学教授(当時)のコメントとともに新聞各紙が報じたことで全国的に注目を集め、全国各地で藤布をはじめ麻布など自然布の調査や保存・伝承活動が発足するきっかけとなった。
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