およぎ【泳ぎ/×游ぎ】
泳ぎ
泳ぎ
『坊っちゃん』(夏目漱石) 四国の中学校の教師になった「おれ(坊っちゃん)」は、住田の温泉(*モデルは道後温泉)へ毎日出かける。15畳敷きぐらいの広い湯壺を泳ぎ回って、「おれ」は喜んでいた。ある日、「湯の中で泳ぐべからず」という札が貼ってあったので、それから「おれ」は泳ぐのを断念した。学校へ行くと、教室の黒板に「湯の中で泳ぐべからず」と書いてある。生徒全体が、「おれ」1人を探偵しているみたいだ。
『コクーン』(ハワード) 空き家となった大邸宅の屋内プールで、3人の老人が泳ぐ。プールの底には、巨大な繭(まゆ)のようなものが、いくつもあった(*→〔宇宙人〕2b)。3人は、泳いでいるうちに活力がよみがえり、心身ともに少し若返ったようだった。プールの水には、繭に供給するための生命エネルギーが満ちており、それが老人たちの身体に作用したのだ。
『泳ぐひと』(ペリー) 中年男ネッドは、高級住宅地に住む友人・知人たちの庭のプールを順々に泳いで、家まで帰ろうと考える。愛想良く彼を迎える家もあり、冷たくあしらう家もある。友人・知人たちとネッドの会話は、かみ合わない。ネッドは、大邸宅で家族と幸福に暮らす紳士のはずである。しかし友人・知人たちはネッドを、破産して家庭も崩壊した男のように扱う。ネッドは方々でトラブルを起こしつつ、家へ帰り着く。そこは無人の廃墟だった。
★4.泳ぎの名手。
『平家物語』巻11「能登殿最期」 壇の浦の合戦で平家は敗北し、武将や女官たちが次々に入水する。総大将の平宗盛と息子清宗も海に入るが、重い鎧を着ておらず、また、2人とも泳ぎの名手だったので、なかなか沈まない。2人は「相手が沈んだら自分も沈もう。相手が助かるなら自分も助かろう」と考え、互いに目を見交わして泳いでいるところを、源氏の軍の熊手に引っかかって、船上に引き上げられてしまった。
*平宗盛は、平清盛夫婦の子供ではなかった→〔取り替え子〕1aの『源平盛衰記』巻43「宗盛取替子の事」。
★5a.泳ぐ人の足を引っぱる。
『現代民話考』(松谷みよ子)5「死の知らせほか」第2章の10 私の友達(男)が、下田の海かなんかで泳いでいた。何かおかしいなと思って、ひょっと見たら、防空頭巾をかぶった女の子が、彼の足を引っぱっていた(静岡県下田市)。
『現代民話考』(松谷みよ子)1「河童・天狗・神かくし」第1章の4 明治の頃の話。家の前に大きな池があったが、そこで泳ぐのはたいへん危険だった。たびたび水死体があがり、皆、肛門が大きく全開していた。池に棲む河童が、泳ぐ人の肛門から手をつっこんで、内臓を抜き取ってしまうのである(長崎県諫早市。*「尻子玉を抜く」「尻を抜く」などともいう)。
『奇妙な乗客』(ノーマン) 列車の食堂車に乗り合わせた男が語った。「私は金持ちで、自邸には広く深いプールがある。妻マリリンと不倫相手チャールズは、ともに水泳選手で、深夜、明かりを消した真っ暗なプールで彼らはよく泳いでいた。高飛び込みの板から飛び込む水音が、聞こえることもあった。ある夜、私は、プールの水を全部抜いておいた。彼らは知らずに飛び込んだ」。
*列車に乗り合わせた男が、妻殺しを告白するという点で、→〔乗客〕1の『クロイツェル・ソナタ』(トルストイ)と同様の設定。
★6b.水があっても、すぐその下が岩場であれば、飛び込んではいけない。
『赤い部屋』(江戸川乱歩) 「私」は断崖からの飛び込み泳ぎに、親友を誘った。水面から1間(いっけん)くらいの所に大きな岩があることを、「私」は前もって調べておいた。水泳の得意な「私」は、高所から飛び込んでも、水中に僅か2~3尺もぐるだけで、水面に浮かび上がることができた。何も知らぬ親友は、「私」に続いて勢いよく飛び込み、頭を岩にぶつけて死んでしまった〔*「私」は退屈しのぎのため、法律に触れぬ殺人法をいくつも考案し、何の恨みもない大勢の人間を殺した→〔あまのじゃく〕5〕。
水泳
泳ぎ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 06:42 UTC 版)
「Mega Man III (DOS)」の記事における「泳ぎ」の解説
従来では水中は泳げずジャンプ力が上がるものであったが、今作では泳いで移動するアクションが可能となった。
※この「泳ぎ」の解説は、「Mega Man III (DOS)」の解説の一部です。
「泳ぎ」を含む「Mega Man III (DOS)」の記事については、「Mega Man III (DOS)」の概要を参照ください。
泳ぎ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 02:21 UTC 版)
ミユビナマケモノ科は地上での動作は遅いが、泳ぎは上手である。これは生息地のアマゾン近辺では雨季と乾季があり、雨季には生息地が洪水にさらされることもしばしばあるため、泳ぐ技術を身につけていない個体は生存できないからである。ただしフタユビ科は泳ぐ時に頭が水上に出ないため泳げない。
※この「泳ぎ」の解説は、「ナマケモノ」の解説の一部です。
「泳ぎ」を含む「ナマケモノ」の記事については、「ナマケモノ」の概要を参照ください。
「泳ぎ」の例文・使い方・用例・文例
- 寒かったが,彼は泳ぎに行くことにした
- 彼は楽に舟から岸へ泳ぎ着いた
- ひと泳ぎする
- 体の具合がよくなったら泳ぎに行こう
- 泳ぎがうまくなるには,相当の練習をしなくては
- 彼は医者の忠告に逆らって泳ぎに行った
- 初めの計画をやめて泳ぎに行くことに決めた
- 湖でひと泳ぎする
- 監督はその少年が泳ぎがとてもうまいとわかった
- プールよりもやっぱり海に泳ぎに行きたいですか
- 夏がやって来ると,また泳ぎに行く時機だ
- 泳ぎに行きたくてたまらなかった
- 川泳ぎに絶好の場所
- 彼は何とか岸に泳ぎ着こうと力を振り絞った
- 岸に向かって泳ぎ始める
- 犬は泳ぎがとてもうまい
- きのうプールに泳ぎに行きましたか
- 馬に川を泳ぎ渡らせようとした
- 泳ぎに行く
- 泳ぎがうまい人
- >> 「泳ぎ」を含む用語の索引
- 泳ぎのページへのリンク