命綱とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 文化 > 道具 > > 命綱の意味・解説 

いのち‐づな【命綱】

読み方:いのちづな

高い場所や海の中などの危険な場所で仕事をするとき、用心のためにからだに巻きつけておく綱。また、救命ブイ救助艇にわたす綱など。

命の綱」に同じ。「この資金最後の—だ」

「命綱」に似た言葉

いのちづな 命綱

安全帯をみよ!

命綱

作者岸本ジェシカ

収載図書秘密の
出版社文芸社
刊行年月2005.11


命綱

作者中上紀

収載図書蒼の風景
出版社アートン
刊行年月2006.11


命綱

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/28 13:42 UTC 版)

命綱(いのちづな)は、高所や水中などで作業を行う際、落下や流出など防ぐために装備されるロープワイヤー。転じて、危機的な状況で最低限の保身を維持するためのものなどを指す。

命綱の用途

労働安全

高所作業等では墜落による労働者の危険を防止する手段として用いられる[1]。河川及び海岸工事でも河川を歩いて横切る渡河などで必要に応じて命綱を着用する[2]。水中(潜水)作業の場合は、通常の命綱のほか、底に予め固定した「さがり綱」を使用して潜行や浮上を行うこともある[2]

宇宙で船外作業を行う宇宙飛行士宇宙船を繋ぐ空気補給や通信のための命綱にはその形状から「アンビリカルケーブル(臍の緒)」の異名がある。

スポーツ

登山に用いる綱をドイツ語でザイルという(日本では特に岩壁を登る時の命綱を意味した)[3]

スポーツに特化したスポーツクライミングもある。クライミングスタイルには、トップロープクライミング(最上部に予め固定したロープを命綱として壁に設置されたホールドを使って登るもの)、ボルダリング(命綱などのロープなしで登るもの)、リードクライミング(予め壁に設置されたカラビナにロープをかけながら登るもの)がある[4]

このほかバンジージャンプでも用いられる。

TV企画の競技番組においても命綱を用いる例は見られ、TBS系列の『SASUKE』のファイナルステージ=綱登りにおいては、時間制限内に登り切らなければ、綱が落ちる演出システム上、選手には命綱がつけられている(詳細は、「SASUKE」のFINAL STAGEを参照)。

その他の用途

  • 未知の場所を探索する際に用いられ、例として、洞窟探検家が使用する(例えば、映画『ミスト』では、謎の霧に覆われた街で、外に探索する際、腰に縄をかけている)。
  • 睡眠時遊行症(夢遊病)の中には転落事故があり(一例として、オーストラリアのカヌー選手ビクトリア・シュワルツなど)、命綱の対策が必要な場面は睡眠時にも見られる。

命綱の利用

日本

日本語における「命綱」という言葉自体は、宝暦4年(1754年)の『宝暦漂流物語』に記述が見られ、船中に7、80尋の命綱とみられる(『日本国語大辞典』)。

近世期の絵画史料の一例としては、葛飾北斎の『富嶽百景』二編「遠江山中の不二」(1835年)において、崖に立つ樹木を3人のが、まず樹木が倒れて崩れ落ちないよう、樹木に直接縄をかけ、1人はその縄の状態を点検し、さらにを持った1人が命綱をかけた上で、太い枝に、逆さにぶら下がった状態で斧を振り上げる構図(枝上からだと斧が他の枝にぶつかりかねない、また上から枝を叩き付ける衝撃で樹木が倒れかねないため)が描かれている。

潜水用途にも用いられ、『日本書紀允恭天皇紀(5世紀)の記述として、海人男狭磯が60の縄を用いた記録が見られる。

バヌアツ

バヌアツにはツタ(蔦)の命綱を足首につけて地上20-30メートルの木製の塔からジャンプするナゴールの儀式がある[5]。この儀式はバンジージャンプのもとになった[5]

ライフライン

転義して、生活や生命の危機から救ってくれるものを命綱とも呼ぶ。震災や戦災の際の非常用食糧や飲料はその代表格である。

脚注

  1. ^ 労働安全衛生法令における墜落防止措置と安全帯の使用に係る主な規定 厚生労働省安全衛生部安全課建設安全対策室、2022年12月21日閲覧。
  2. ^ a b 第22章 河川及び海岸工事 国土交通省、2022年12月21日閲覧。
  3. ^ 長田 敏「「氷壁」ナイロンザイルの科学的調査によって明らかになった59年前の真実」 製品評価技術基盤機構、2022年12月21日閲覧。
  4. ^ 3つのクライミングスタイル パースエクスプレス Vol.215(2015年12月号)、2022年12月21日閲覧。
  5. ^ a b 世界の国を知る 世界の国から学ぶ わたしたちの地球と未来 バヌアツ共和国 愛知県国際交流協会、2022年12月21日閲覧。

参考文献

  • 『日本書紀』
  • 『日本国語大辞典』

関連項目


命綱

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/05 04:11 UTC 版)

鬼太郎」の記事における「命綱」の解説

第4作49話や第5作75話で、赤舌体内霊界から脱出する際に、(後者場合先祖の力によって)糸がほどけ、命綱になった第6作57話ではラ・セーヌたちの想像で糸がほつれてそれを使って金庫から脱出するシーンもある(これはあくまでも想像であるため実際にできるかは不明)。

※この「命綱」の解説は、「鬼太郎」の解説の一部です。
「命綱」を含む「鬼太郎」の記事については、「鬼太郎」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「命綱」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「命綱」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



命綱と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「命綱」の関連用語


2
76% |||||

3
インフラ デジタル大辞泉
76% |||||



6
ビレーヤー デジタル大辞泉
58% |||||

7
息綱 デジタル大辞泉
58% |||||

8
ライフライン デジタル大辞泉
56% |||||

9
バンジー‐ジャンプ デジタル大辞泉
52% |||||


命綱のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



命綱のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ダイキン工業ダイキン工業
Copyright (C) 2025 DAIKIN INDUSTRIES, ltd. All Rights Reserved.
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの命綱 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの鬼太郎 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS