根源とは? わかりやすく解説

こん‐げん【根源/根元/根原】

読み方:こんげん

物事の一番もとになっているもの。おおもと根本。「腐敗政治の—を絶つ」「諸悪の—」

物事始まり。「紛争の—となる事件」「—をさかのぼる」

本家元祖

お茶の湯の—とも言はるる秦野官翁に向かひ」〈伎・三十石艠始〉


根源

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/05/16 07:10 UTC 版)

根元(こんげん)あるいは根源(こんげん)とは、

  • ものごとのおおもとのこと[1]。 
  • 起こり[1]。はじまり。

概説

「根源」という言葉は「根」という字と「源」という字から成り立っており、「根」という字は、木へんの字で、意味は植物のである。「」という字ほうは、さんずいで、「みなもと」「水(み)のもと」という意味(=水源)である。

次に根源に関する言及を辿る。

古代ギリシアではものごとのἀρχή アルケーは何なのか、ということが問われた。このアルケーを日本語に訳す時に一般的に(/しばしば)「根源」があてられている。アリストテレスは『形而上学』で、先人たちのアルケーに関する見解を紹介し、ミレトスのタレースは万物のアルケーは水だとしたと言い、ヘラクレイトスは火、ピュタゴラスは数、エンペドクレースは土・水・火・空気の四大からなるリゾーマタ、デモクリトスはアトモス(不可分体)、アナクシマンドロスは無限定(ト・アペイロン、en:Apeiron)だとしたという[2]

アルケーの対語は「τελος (telos テロス)」であり、「終わり・目的完成」というような意味の言葉である。

古代ギリシア語の「ἀρχή アルケー」を、古代ローマのキケロがラテン語に翻訳する時に「principium プリンキピウム」という語をあてたという[3]。そしてἀρχή はprincipium系の言葉に訳すことが定着した。『新約聖書』の『ヨハネによる福音書』はもともとギリシア語であるがそのΚατά Ιωάννην Ευαγγέλιοは、その冒頭に、コイネーギリシア語で「Εν αρχηι ην ο Λόγος (En arkhēi ēn ho logos、エン・アルケー・エーン・ホ・ロゴス)」と記されており、代表的なラテン語訳である『ウルガータ聖書』でも、この部分を「In principio erat verbum 」と訳している。日本語では「はじめに言葉があった」などと訳されている。(なおここで「Λόγος ロゴス」はラテン語では「Verbum」と訳されたわけである。)なおこの文を後ろまでたどると、ラテン語では「in principio erat Verbum et Verbum erat apud Deum et Deus erat Verbum」となっており、「はじめにことばがあった。ことばはとともにあった。ことばは神であった。」などと訳されている。

(「principium」は、後の時代、自然哲学・自然科学などでも、学術的な体系の最初に置かれる言明などを指す用語としてさかんに使われるようになったわけであるが、この文脈のprincipiumは近年の日本語では「原理」と訳すことが一般的になっている)

脚注

  1. ^ a b 広辞苑第六版【根元・根源・根原】
  2. ^ アリストテレス『形而上学』A3、983b6
  3. ^ 『岩波 哲学思想事典』岩波書店、1998、p.474

関連項目


根源

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 08:59 UTC 版)

ミシェル・フーコー」の記事における「根源」の解説

フーコー思想は、ニーチェハイデッガー影響受けている。特に、ニーチェの「力への意志」や伝統的価値無力化の指摘と、ハイデッガーによる「技術的存在理解」への批判をもとに、フーコーは、社会内で権力変化するさまざまなパターン権力自我にかかわる仕方とを探究した歴史においては、ひとつの論が時代の変化とともに真理みなされたり、うそとみなされたりすることがありうるフーコーは、それを支配している変化法則考察するまた、日常的な実践どのようにして人々アイデンティティ決定し認識体系化しうるのかをも研究したフーコーによれば事物理解するどの方法も、それなりの長所危険性をもっている。

※この「根源」の解説は、「ミシェル・フーコー」の解説の一部です。
「根源」を含む「ミシェル・フーコー」の記事については、「ミシェル・フーコー」の概要を参照ください。

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根源

出典:『Wiktionary』 (2021/08/12 10:18 UTC 版)

別表記

名詞

こんげん

  1. ものごとおおもと

関連語

翻訳


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