常見とは? わかりやすく解説

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じょう‐けん〔ジヤウ‐〕【常見】

読み方:じょうけん

仏語世界すべての存在永久不変として、人の死後も我(が)は消滅しいとする見方物事執着する誤った考えとされた。


常見

名字 読み方
常見つねみ
名字辞典では、珍しい名字を中心に扱っているため、一般的な名字の読み方とは異なる場合がございます。

常見

読み方
常見じょうけん
常見じょうみ
常見つねみ
常見ときみ
常見とこみ

常見

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/26 16:39 UTC 版)

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仏教用語
常住論
パーリ語 Sassatavada
サンスクリット語 śāśvata-dṛṣṭi
中国語 常見
日本語 常見
英語 Eternalism
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常見(じょうけん)とは、仏教用語で、「アートマン(自我:霊魂)」は永遠に続くもので不滅であるとする見解のこと。常住論者(sassatavādā)ともされ、邪見のひとつ。反対語は断見(だんけん)。

原始仏教、つまり釈迦が在世の頃にあった六十二見のうちの1つで、この世界・世間アートマン(梵我)が永遠に存続すると主張したものである[1]。「」(ディッティ,dṛṣṭi)とは見解・意見・見方のこと、あるいは邪見や執見との否定的な意味も含む。

人の一生・人生はこの世の一回限りであるが、死後もこの世界においてアートマンという固定の実体が不滅で永続するものであると肯定する見解をいう。梵網経では「我と世界は常住である。死後山頂の如く不動で石柱の如く固定したものである」などと述べている[1]

常見の反対語は断見といい、この世は有限で永遠のものではないという見方(断滅論者, ucchedavādā)であるが、仏教ではこれらに同せず無記を説き[2]、両方の偏った見方に依らない、不断不常の中道を宗旨とした。

なお、大乗仏教の教義が発展すると、不断不常の中道から、対立する見解とは違う次元で、如来我すなわち仏性の常住を説くようになった。

抜粋 

Santi bhikkhave eke samaṇabrāhmaṇā sassatavādā sassataṃ attānañca lokañca paññāpenti catūhi vatthūhi.(中略)
So evamāha: 'sassato attā ca loko ca vañjho kūṭaṭṭho esikaṭṭhāyiṭṭhito. Teva sattā sandhāvanti saṃsaranti cavanti upapajjanti, atthitveva sassatisamaṃ. ....


比丘たちよ、一部の沙門婆羅門たちは常住論者であり、四つの根拠から、(アートマン)と世間(loka)は恒常であると説く。(中略)
常住論者はこのように主張する。我と世間とは恒常である。無力で実を結ばず、山頂の如く不動で、石柱のように安立している。そして衆生らは、流転し、輪廻し、死に、再生するが、しかし永遠に存在しつづける...

脚注

  1. ^ a b パーリ仏典 長部, 梵網経
  2. ^ パーリ仏典 無記相応, アーナンダ経

関連項目


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