海上保安庁とは?

かい じょうほあんちょう -じやう -ちやう 【海上保安庁】

海上において,人命財産保護し,法律違反予防捜査鎮圧するために設けられた国土交通省外局1948年昭和23設置JCG

海上保安庁(かいじょうほあんちょう)

海上の安全を確保するための機関だ。

「海の警察」として海上保安庁が設置されている。海上保安庁の主な役割は、海難救助と、船舶法などの違反行為取り締まることだ。不審船に対して威嚇射撃はできるものとされているが、威嚇超える手段海上自衛隊任せる。なお、海上保安庁は、国土交通省外局として設置されている。

陸の警察通報するときは「110番通報だ。海の遭難などでは「118番通報により海上保安庁に救助求めることができる。118番通報は、2000年5月から制度運用が始まった。制度開始後の半年間で計458108件の118番通報があり、海上保安庁は374隻、1118人を救助した。

(2000.11.04掲載


【海上保安庁】(かいじょうほあんちょう)

日本政府国土交通省外局として設置運営している海上警察組織
英語表記では「Japan Coast Guard(ジャパン・コースト・ガード)(JCG)」と呼ばれている。
第二次世界大戦後1948年アメリカ沿岸警備隊(U.S.Coast Guard)をモデルとして設立された。

海上保安庁公式webサイト
http://www.kaiho.mlit.go.jp/

その任務

現在、海保が行主たる任務次の4種類とされている。

また、この他にも領海警備海洋調査などの「海洋権益保全」も任務としており、四方を海に囲まれた日本の「国境警備隊」としての役割も果たしている。

海の「もしも」は118番

海上における事故犯罪通報は、当該船舶付近航行する船舶などからの無線通報よるものが多いが、2000年からは「118」(市外局番市内局番なし)をダイヤルすることで、船舶電話陸上固定電話携帯電話からも通報ができるようになった
これをダイヤルすると、船舶電話場合海保本庁に、陸上電話から発信地管轄する管区海上保安本部全国11ヶ所)に接続され、その通報によって巡視船艇・航空機出動させて事態解決にあたる。

以前海保本庁及び各海上保安部署の通報専用電話市外局番市内局番4999」で受け付けていたが、現在でもこれは稼動しており、どちらにかけてもよい。
また、海難事件事故通報110番警察)や119番消防救急)に誤ってかけた場合でもすぐに海保取り次がれる。

しかし実際には、知名度の低さからか有効な通報1%程度と低く、海保は頭を悩ませているという。

国内外での位置づけ

上述のように、海保日本の領海上における治安維持組織であると同時に国境警備隊性格併せ持ち軍隊準じた強力な武装組織であることから、国際的には「準軍事組織」として扱われているが、日本政府では法律海上保安庁法)により「軍隊ではない」としている。
ただし、有事の際に自衛隊に「防衛出動」「治安出動」「国民保護出動命令発動されたときには自衛隊法80条により防衛大臣指揮下に組み込まれ、海上自衛隊と共に行動できることになっている
(これは、モデルとなったアメリカ沿岸警備隊有事には大統領令により国防総省傘下組み込まれることに倣ったもの、とされている)。

なお、一部では「本来、交通運輸政策遂行する行政庁である国土交通省が(軍隊準じる武装組織持っているのはおかしい」として、「防衛省外局とすべきではないか」という意見存在している。

この声自体設立当初からあり、1950年代には「海上公安局」という組織改編した上で保安庁防衛省前身)」の隷下組み込むことが検討され、そのための法律まで制定されたが、海保内部の強い反対凍結されてしまい、保安庁の「防衛庁」への改編とともに法律も(施行されないまま)廃止となった。

創設当初、同庁の英文表記日本語直訳した「Maritime Security Agency(マリタイム・セキュリティ・エージェンシー)(MSA)」となっていたが、外国海事関係者から「海洋警察なのか海事サービス組織なのか判らない」という批判が多かったため、現在は上記通りJapan Coast Guard(JCG)」と改められている。

海上自衛隊との関係

上記にもあるように、有事において海保海上自衛隊とともに行動できる、とされていたが、その関係は必ずしも良好とはいえない時代長く続いていた。
これは設立当初事情多く作用していた、と言われている。

現在、海保が受け持っている種々の業務第二次世界大戦終結まで海軍が行っていたものであるが、大戦終結伴って軍隊解体されたことでこれらの業務が行われなくなっており、その解決策として海保設立されることとなった。
設立に当たって主な人材供給源となるべき海軍は、主だった幹部海軍兵学校出身者が主体)がGHQ指令により公職へ就くことを禁じられていたため、人材海軍予備学生民間船舶業界出身者を中心に構成されていた。
しかし彼らは、戦時中通商保護あまりにも軽視していた海軍殊に連合艦隊)により多く犠牲を払わされた経験があり、後に設立された海自を「海軍後身」として敬遠する感情支配的であったという。
このため同時期に就役している巡視船艇と自衛艦で全く同じ名前が使用されるなどの不具合が起きていた。

しかし近年では、海自海保双方戦争経験者退職による人材世代交代完了したことや、「不審船事案など、共同行動要する事態頻発していることから改善進みインド洋ソマリア沖で行われている「海賊対処行動」では、警備行動に当たる護衛艦海上保安官同乗するまでになっている

主な組織構成

主要装備

警備救難業務用
巡視船
PLH型巡視船そうや(ヘリコプター1機搭載型(砕氷))
つがる型(ヘリコプター1機搭載型)
みずほ型(ヘリコプター2機搭載型)
しきしまヘリコプター2機搭載型(プルトニウム輸送長距離警備))
あきつしまヘリコプター2機搭載型(長距離警備))(艤装中・2013年就役予定
PL巡視船しれとこ型(1,000トン型)
えりも型(1,000トン型)
はてるま型(1,000トン型)
おき(1,000トン型(救難強化プロトタイプ))
こじま(3,000トン型(練習)・海上保安大学校練習船
みうら(3,000トン型(練習災害対応)・海上保安学校練習船
いず(3,500トン型(災害対応))
あそ型(1,000トン高速高機能大型巡視船
ひだ型(2,000トン高速高機能大型巡視船
1000トン型(仮称
PM巡視船びほろ型(改4-350トン型)
たかとり型(特350トン型(消防))
なつい型(500トン型)
てしお(500トン型(砕氷))
あまみ型(350トン型)
とから型350トン型)
PS巡視船あかぎ型(特130トン型)
たかつき型(特130トン型)
つるぎ型(高速特殊警備船
しんざん型(180トン型)
らいざん型(180トン型)
巡視艇
PC巡視艇しきなみ型(23メートル型)
しまぎり型(23メートル型)
あきづき型(特23メートル型)
なつぎり型(特23メートル型)
まつなみ(特23メートル型(迎賓))
むらくも型(30メートル型)
あそぎり型(30メートル型)
はやぐも型(30メートル型)
はやなみ型(35メートル型)
はまぐも型(35メートル型(消防巡視艇))
よど型(35メートル型(消防巡視艇))
CL巡視艇いそかぜ型(15メートル型)
なだかぜ型(15メートル型)
しらうめ型(20メートル型)
はやぎく型(20メートル型)
ひめぎく型(20メートル型)
消防船消防艇
FL消防船ひりゆう型(初代/2代)
FM消防艇ぬのびき
特殊警備救難艇
GS救難艇はやて型(初代
はやて型(2代(旧SSG監視取締艇「さじたりうす」))
SS監視取締おりおん
ぽらりす型(旧さざんくろす)
おりおん
ぽおらすたあ型
りんくす型
さざんくろす型
MS放射能測定きぬがさ
さいかい
かつれん
海洋情報業務用
測量船
HL測量船拓洋
天洋
明洋
昭洋
HS測量はましお
じんべい
灯台見回り船
LM灯台見回り船ずいうん
はくうん
LS灯台見回り船はつひかり型
あきひかり型
教育業務用
教育実習あおば型
CⅠ
航空機
固定翼機ガルフストリーム
ファルコン900
サーブ340B
ビーチ350
セスナU206G
ボンバルディアDHC-8 Q300
回転翼機ベル212
ベル412EP
シコルスキー S-76C
アエロスパシアル AS332L1
ベル206B
ユーロコプター EC225LP
アグスタウェストランド AW139
火砲銃器
巡視船搭載ボフォース 40mm機関砲
エリコンKD 35mm機関砲
Mk.44「ブッシュマスターⅡ」30mm機関砲
20mm機関砲
GAU-19 12.7mm機関銃(「13mm多銃身機関銃」と呼称
ブローニングM2 12.7mm機関銃(「13mm短銃機関銃」と呼称
Mk22 3インチ単装砲創設時。現在は退役済み
個人装備64式7.62mm小銃
89式5.56mm小銃
H&K MP5
S&W M19
SIG SAUER P228
ニューナンブM60
S&W M5906
レミントンM870 マリンマグナム
狙撃ライフル
対物狙撃ライフル
警告弾

海上保安庁

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/08/15 00:58 UTC 版)

海上保安庁(かいじょうほあんちょう、略称:海保(かいほ)・海保庁(かいほちょう)[2]保安庁(ほあんちょう)、英語:Japan Coast Guard、略称:JCG[3])は、国土交通省外局であり、海上の安全及び治安の確保を図ることを任務としている[4]。第二次世界大戦後の1948年に、創設時の旧組織はアメリカ沿岸警備隊をモデルに設立された。モットーは「正義仁愛」である[5]




注釈

  1. ^ 参考として、特別職の国家公務員である海上自衛隊は、人員約4万5千人、総予算規模約1.05兆円であり、防衛省予算に占める陸・海・空自衛隊の総人件・糧食費の比率は44.5%になる。
  2. ^ 海上保安庁法第25条「この法律のいかなる規定も海上保安庁又はその職員が軍隊として組織され、訓練され、又は軍隊の機能を営むことを認めるものとこれを解釈してはならない。」
  3. ^ 米海軍の裁定は以下の通りだった。一、Y機構の名称の海上保安予備隊は不可。ぜひともCoastal Safety Force(沿岸警備隊)とせよ。』[14]
  4. ^ 『海上保安庁の船舶は、軍艦ではないので、士官下士官といった海軍の階級制度ではなく、職員部員といった船舶職員の制度に近いものである。』[16]
  5. ^ 自衛隊法第80条第1条は、「内閣総理大臣は、第七十六条第一項(防衛出動)又は第七十八条第一項(治安出動)の規定による自衛隊の全部又は一部に対する出動命令があつた場合において、特別の必要があると認めるときは、海上保安庁の全部又は一部をその統制下に入れることができる。」、同法同条第2項は「内閣総理大臣は、前項の規定により海上保安庁の全部又は一部をその統制下に入れた場合には、政令で定めるところにより、防衛大臣にこれを指揮させるものとする。」、同法同条第3項は「内閣総理大臣は、第一項の規定による統制につき、その必要がなくなつたと認める場合には、すみやかに、これを解除しなければならない。」と規定する。
  6. ^ 2008年10月1日、常滑保安署と伊勢航空基地を統合し開設。
  7. ^ 1996年前後に存在が明らかにされた。
  8. ^ 美星(岡山県井原市(旧美星町)、2008年4月1日閉所)・白浜(静岡県下田市、2006年3月31日閉所)

出典

  1. ^ a b c 海上保安庁パンフレット (PDF)
  2. ^ 我が国の情報機能について,総理官邸資料,P5
  3. ^ a b c 平成12年版海上保安庁白書広く国民の皆様に海上保安庁の業務を分かりやすく理解していただくため、海上保安庁のロゴ、ロゴマーク及びキャッチコピーを定めた。」
  4. ^ a b 海上保安庁法第2条
  5. ^ 特集 海上保安庁の精神 正義仁愛,海上保安レポート2014
  6. ^ 海上保安レポート2015
  7. ^ 海上保安庁法第25条
  8. ^ 『よみがえる日本海軍(上)』p.129
  9. ^ 光波標識5208基・電波標識59基・その他の標識42基
  10. ^ 制定時の海上保安庁法附則第35条。
  11. ^ a b c 海上保安庁の国際活動,福山潤三,国会図書館,レファレンス 平成22年1月号
  12. ^ 5 海を知る > CHAPTER II 海洋情報の提供,海上保安レポート2014
  13. ^ 諸外国への海上保安能力向上支援等,海上保安庁
  14. ^ 『海上自衛隊はこうして生まれた―「Y文書」が明かす創設の秘密』 p.259 NHK報道局「自衛隊」報道班
  15. ^ 国連海洋法条約 条文第2部(英文)Definition of warships: For the purposes of this Convention, "warship" means a ship belonging to the armed forces of a State bearing the external marks distinguishing such ships of its nationality, under the command of an officer duly commissioned by the government of the State and whose name appears in the appropriate service list or its equivalent, and manned by a crew which is under regular armed forces discipline.:条文で軍艦などの「艦」とつく船の定義(乗員についても)が行われている。政府用船(巡視船等)については“government ships”としている。
  16. ^ 『海上保安庁パーフェクトガイド』 p.159
  17. ^ 2004年防衛白書
  18. ^ パイロットと整備士を養成する海上保安学校宮城分校 航空研修
  19. ^ 自衛隊法施行令第103条「法第80条第2項 の規定による大臣の海上保安庁の全部又は一部に対する指揮は、海上保安庁長官に対して行うものとする。」。
  20. ^ 海上保安庁の武力紛争法上の地位


「海上保安庁」の続きの解説一覧





海上保安庁と同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

海上保安庁に関連した本

辞書ショートカット

カテゴリ一覧

全て

ビジネス

業界用語

コンピュータ

電車

自動車・バイク

工学

建築・不動産

学問

文化

生活

ヘルスケア

趣味

スポーツ

生物

食品

人名

方言

辞書・百科事典

すべての辞書の索引

「海上保安庁」の関連用語

海上保安庁のお隣キーワード

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   
検索ランキング

画像から探す

サンディ

スタビレーター

リムーブビフォアフライト

スロットルレバー

たかなみ

装弾筒付翼安定式徹甲弾

バブルキャノピー

コブラ





海上保安庁のページの著作権
Weblio 辞書情報提供元は参加元一覧にて確認できます。

  
三省堂三省堂
Copyright (C) 2001-2017 Sanseido Co.,Ltd. All rights reserved.
株式会社 三省堂三省堂 Web Dictionary
時事用語のABC時事用語のABC
Copyright©2017 時事用語のABC All Rights Reserved.
航空軍事用語辞典++航空軍事用語辞典++
この記事はMASDF 航空軍事用語辞典++の記事を転載しております。
MASDFでは航空及び軍事についての様々なコンテンツをご覧頂けます。
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの海上保安庁 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2017 Weblio RSS