中部地方整備局
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/08 05:58 UTC 版)
![]() |
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2014年9月)
|
中部地方整備局 | |
---|---|
役職 | |
局長 | 佐藤 寿延 |
副局長 | 西尾 保之 中川 雅章 |
組織 | |
上部組織 | 国土交通省 |
出先機関 | (本文参照) |
概要 | |
所在地 | 〒460-8514 名古屋市中区三の丸二丁目5番1号 名古屋合同庁舎第2号館 |
ウェブサイト | |
国土交通省中部地方整備局 |
中部地方整備局(ちゅうぶちほうせいびきょく)は、国土交通省の地方支分部局である地方整備局の一つ。中部地方のうち東海地方の土木建築行政全般を管轄する。岐阜県、静岡県、愛知県、三重県[1]を管轄地域とする。
所在地および管轄区域
- 管轄地域:岐阜県、静岡県、愛知県、三重県[1]
沿革
- 1878年(明治11年) - 岐阜県羽島郡竹鼻村(現在の羽島市)に「内務省木曽川土木局出張所」を設置[3]。
- 1886年(明治19年) - 内務省第四区土木監督署(現在の近畿地方整備局)の出先機関「第四区土木監督署派出所」となり、庁舎を岐阜県安八郡大垣町(現在の大垣市)に移転。翌年には庁舎を三重県桑名郡桑名町(現在の桑名市)に再移転。
- 1894年(明治27年) - 組織改編(第四区土木監督署の分割)により新たな「内務省第四区土木監督署」となり、庁舎を名古屋市中区南久屋町に移転。翌年には庁舎を名古屋市東区上堅杉町に再移転。
- 1905年(明治38年) - 「内務省名古屋土木出張所」に改組。
- 1913年(大正2年) - 「内務省名古屋土木出張所」を廃止(東京第2土木出張所に合併)、中部地方から出先機関が一時消滅。
- 1923年(大正12年) - 「内務省名古屋土木出張所」再設置(庁舎は上堅杉町に置く)。
- 1943年(昭和18年) - 「内務省中部土木出張所」に改称。
- 1948年(昭和23年) - 内務省解体に伴い総理府の出先機関である「建設院中部地方建設局」に移管。同年、「建設省中部地方建設局」に改組。
- 1951年(昭和26年) - 中部地方建設局庁舎を名古屋市昭和区狭間町に移転
- 1953年(昭和28年) - 天竜川水系上流部が関東地方建設局から中部地方建設局へ移管。
- 1958年(昭和33年) - 富山県・石川県内の事務所(金沢営繕工事事務所を除く)を北陸地方建設局へ所属換え。
- 1961年(昭和36年) - 運輸省伊勢湾港湾建設部が発足(港湾建設部の前身)
- 1964年(昭和39年) - 官制改正により、伊勢湾港湾建設部を第五港湾建設局に改称。
- 1967年(昭和42年) - 中部地方建設局庁舎を現在地の名古屋市中区三の丸に移転。
- 1980年(昭和55年) - 金沢営繕工事事務所を関東地方建設局へ所属換え。
- 2001年(平成13年)1月6日 - 省庁再編により国土交通省発足。建設省中部地方建設局と、運輸省第五港湾建設局を統合し国土交通省中部地方整備局を設置。
- 2016年(平成28年)4月1日 - 奈良県内の名阪国道針IC以東が近畿地方整備局から中部地方整備局へ移管。
出先機関
![]() |
この節の加筆が望まれています。
|
名称 | 区分 | 管轄区域・施設 | 所在地 |
---|---|---|---|
多治見砂防国道事務所 | 砂防 | 木曽川 庄内川 |
岐阜県多治見市 |
道路 | 国道19号 国道21号 国道475号(東海環状自動車道) |
||
木曽川上流河川事務所 | 河川 | 木曽川 長良川 揖斐川 |
岐阜県岐阜市 |
国営公園 | 国営木曽三川公園 | ||
越美山系砂防事務所 | 砂防 | 揖斐川 | 岐阜県揖斐郡揖斐川町 |
新丸山ダム工事事務所 | ダム再開発 | 新丸山ダム(木曽川) | 岐阜県加茂郡八百津町 |
岐阜国道事務所 | 道路 | 国道21号 国道22号 国道41号 国道156号 国道158号・中部縦貫自動車道 国道258号 国道475号(東海環状自動車道) |
岐阜県岐阜市 |
高山国道事務所 | 道路 | 国道41号 国道158号・中部縦貫自動車道 |
岐阜県高山市 |
沼津河川国道事務所 | 河川 | 狩野川 | 静岡県沼津市 |
砂防 | 狩野川 伊豆東部火山群 |
||
海岸 | 伊豆半島沿岸 駿河湾沿岸 |
||
道路 | 国道1号 国道138号 国道246号 国道414号(伊豆縦貫自動車道) |
||
浜松河川国道事務所 | 河川 | 天竜川 菊川 |
静岡県浜松市中央区 |
海岸調査 | 遠州灘沿岸 | ||
道路 | 国道1号 国道474号(三遠南信自動車道) |
||
静岡河川事務所 | 河川 | 安倍川 大井川 |
静岡県静岡市葵区 |
砂防 | 安倍川 | ||
海岸 | 伊豆半島沿岸 駿河湾沿岸 |
||
富士砂防事務所 | 砂防 | 富士山 薩捶山 |
静岡県富士宮市 |
静岡国道事務所 | 道路 | 国道1号 国道52号 国道139号 吉田町道古川川尻一号線(古川橋) |
静岡県静岡市葵区 |
庄内川河川事務所 | 河川 | 庄内川 | 愛知県名古屋市北区 |
豊橋河川事務所 | 河川 | 豊川 矢作川 |
愛知県豊橋市 |
海岸 | 遠州灘沿岸 三河湾・伊勢湾沿岸 |
||
設楽ダム工事事務所 | ダム建設 | 設楽ダム(豊川) | 愛知県新城市 |
名古屋国道事務所 | 道路 | 国道1号 国道19号 国道22号 国道23号 国道41号 国道153号 国道155号 国道302号(名古屋環状2号線) |
愛知県名古屋市瑞穂区 |
愛知国道事務所 | 道路 | 国道1号 国道19号 国道22号 国道41号 国道155号 国道247号 国道302号(名古屋環状2号線) 国道475号(東海環状自動車道) 近畿自動車道伊勢線 |
愛知県名古屋市千種区 |
名四国道事務所 | 道路 | 国道1号 国道23号 国道153号 国道155号 国道302号(名古屋環状2号線) 国道475号(東海環状自動車道) |
愛知県名古屋市瑞穂区 |
三重河川国道事務所 | 河川 | 鈴鹿川 雲出川 櫛田川 宮川 |
三重県津市 |
海岸調査 | 三河湾・伊勢湾沿岸 熊野灘沿岸 |
||
道路 | 国道1号 国道23号 国道25号 国道258号 |
||
木曽川下流河川事務所 | 河川 | 木曽川 揖斐川 長良川 |
三重県桑名市 |
国営公園 | 国営木曽三川公園 | ||
紀勢国道事務所 | 道路 | 国道23号 国道42号 近畿自動車道尾鷲多気線 |
三重県松阪市 |
北勢国道事務所[4] | 道路 | 国道1号 国道25号 国道475号(東海環状自動車道) |
三重県四日市市 |
天竜川上流河川事務所 | 河川 砂防 |
天竜川 | 長野県駒ヶ根市 |
三峰川総合開発工事事務所 | ダム再開発 | 美和ダム(三峰川) | 長野県伊那市 |
飯田国道事務所 | 道路 | 国道19号 国道153号 国道474号(三遠南信自動車道) |
長野県飯田市 |
天竜川ダム統合管理事務所 | ダム管理 | 天竜川上流ダム群 小渋ダム(小渋川) 美和ダム(三峰川) |
長野県上伊那郡中川村 |
木曽川水系ダム統合管理事務所 | ダム群連携 | 木曽川上流ダム群 味噌川ダム(木曽川) 丸山ダム(木曽川) 阿木川ダム(阿木川) 岩屋ダム(馬瀬川) 徳山ダム(揖斐川) 横山ダム(揖斐川) |
岐阜県岐阜市 |
ダム管理 | 丸山ダム(木曽川) 横山ダム(揖斐川) |
||
長島ダム管理所 | ダム管理 | 長島ダム(大井川) | 静岡県榛原郡川根本町 |
矢作ダム管理所 | ダム管理 | 矢作ダム(矢作川) | 愛知県豊田市 |
蓮ダム管理所 | ダム管理 | 蓮ダム(蓮川) | 三重県松阪市 |
中部技術事務所 | 建設技術 調査・試験・開発 |
愛知県名古屋市東区 | |
中部道路メンテナンスセンター | 道路 | 愛知県名古屋市東区 | |
静岡営繕事務所 | 官庁営繕 | 静岡県 | 静岡県静岡市葵区 |
清水港湾事務所 | 港湾整備 | 清水港 御前崎港 田子の浦港 下田港 |
静岡県静岡市清水区 |
名古屋港湾事務所 | 港湾整備 | 名古屋港 | 愛知県名古屋市港区 |
三河港湾事務所 | 港湾整備 | 三河港 衣浦港 |
愛知県豊橋市 |
四日市港湾事務所 | 港湾整備 | 四日市港 津松阪港 |
三重県四日市市 |
名古屋港湾空港技術調査事務所 | 港湾空港技術 調査・試験・開発 |
愛知県名古屋市南区 |
- 廃止組織
脚注
注釈
出典
- ^ a b 国土交通省組織令(平成十二年政令第二百五十五号)第二百六条
- ^ a b 地方整備局組織規則(平成十三年国土交通省令第二十一号)別表第一
- ^ 中部地方整備局の沿革(2022年5月22日アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project
- ^ “県のエリア分類「無理ある」 伊賀市長が本紙記事の感想 生活実態に合った境界線を”. 読売新聞オンライン (読売新聞). (2021年1月27日). オリジナルの2021年2月1日時点におけるアーカイブ。 2022年1月27日閲覧。
- ^ 地方整備局組織規則の一部を改正する省令(平成21年3月31日国土交通省令第19号)
- ^ 地方整備局組織規則の一部を改正する省令(平成22年4月1日国土交通省令第23号)
- ^ 地方整備局組織規則の一部を改正する省令(平成23年3月31日国土交通省令第23号)
- ^ 地方整備局組織規則の一部を改正する省令(令和3年3月31日国土交通省令第20号)
関連項目
外部リンク
中部地方整備局
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/05 09:58 UTC 版)
「国土交通省直轄ダム」の記事における「中部地方整備局」の解説
中部地方整備局管内では既設ダム・堰7基、工事中・再開発・再生事業中ダム6基の13基を直轄管理・施工している。ただし、河川法第17条の兼用工作物として丸山ダム(木曽川)は関西電力と、新豊根ダム(大入川)は電源開発と、櫛田川可動堰(櫛田川)は三重県との共同事業として建設されている。また、中部地方を流れる河川のうち富士川水系は関東地方整備局、信濃川水系、神通川水系、庄川水系は北陸地方整備局が管理する河川である。 管内を流れる木曽川水系、大井川水系、天竜川水系、矢作川水系は北陸地方の河川と同様に水力発電に適した河川として、大正時代から福澤桃介や松永安左エ門などにより大井ダム(木曽川)などの水力発電用ダムが建設され、治水は木曽三川(木曽川・長良川・揖斐川)の分流工事など堤防整備を中心とした改修が行われていた。しかし戦後の水害頻発や食糧・電力不足を補う必要が生じたため多目的ダムによる河川開発が木曽川水系と天竜川水系で計画され、それぞれ木曽特定地域総合開発計画、天竜東三河特定地域総合開発計画として1951年閣議決定されて本流・支流に多数の多目的ダムが計画された。直轄ダムとしては木曽川水系において日本発送電が施工し関西電力に継承された丸山ダムが治水目的を加えた多目的ダムとして1955年(昭和30年)に完成。天竜川水系では特定多目的ダム法指定第一号の直轄ダムとして美和ダム(三峰川)が1957年(昭和32年)に完成した。その後1959年(昭和34年)9月の伊勢湾台風や1961年(昭和36年)の昭和36年梅雨前線豪雨(三六災害)による管内河川の洪水被害を受け木曽川、矢作川、天竜川の各水系で多目的ダムが計画され、横山ダム(揖斐川)、矢作ダム(矢作川)、小渋ダム(小渋川)が建設された。小渋ダムはその後貯水池への堆砂が深刻になったため、2018年にバイパストンネルを建設して排砂を促進している。 中部地方については名古屋市を中心とした中京圏の人口増加、古くから穀倉地帯である濃尾平野の農業生産力向上と知多半島、渥美半島、三方原台地、牧之原台地など慢性的な水不足地域への水供給、さらに中京工業地帯の拡充による利水需要の増大が戦前・戦後を通じ表面化。愛知用水(1961年)や豊川用水(1963年)などの完成により水需要は改善したものの東名高速道路や東海道新幹線の開通は人口の増加に拍車を掛け、水不足は容易に解決しなかった。このため1965年(昭和40年)に木曽川水系が水資源開発促進法の対象河川として水資源開発公団(現在の独立行政法人水資源機構)の開発河川に指定され、同法に基づく木曽川水系水資源開発基本計画により建設省が計画していた徳山ダム(揖斐川)、岩屋ダム(馬瀬川)、阿木川ダム(阿木川)は公団へ事業が移管された。 このほか中部電力による水力発電事業が先行していた大井川水系では島田市、掛川市など大井川流域市町村への治水・利水を目的に流域唯一の多目的ダムとして長島ダム(大井川)が2001年(平成13年)に完成。名古屋市を貫流する庄内川水系では下流域の都市化により堤防建設や川幅拡張が極めて困難な状況になったことからダムによる治水が計画され、支流の小里(おり)川に小里川ダムが2003年(平成15年)完成している。櫛田川では1969年(昭和44年)に三重県が従来建設していた農業用の固定堰を改築して治水目的を加えた櫛田川可動堰が完成、さらに1991年(平成3年)には水系唯一の多目的ダムである蓮(はちす)ダムが支流の蓮川に完成。三重県中南部のみならず離島である神島の水需要に貢献している。 管内における施工中のダムは6基あるが、このうちダム再開発事業が5ダム存在する。天竜川水系の美和ダムは流域が南アルプスに属しているが南アルプスは脆弱な地質が原因で絶えず崩壊しており、崩壊による大量の土砂がダム湖に流入して深刻な堆砂を招いていた。このため堆砂を防除してダム機能を維持するためのバイパストンネル建設を軸にした再開発事業が現在進められている。また天竜川最大にして日本屈指のダムである佐久間ダム(天竜川)は天竜川下流の治水強化とダム機能維持を目的として2004年(平成16年)より佐久間ダム再開発事業(天竜川ダム再編事業)が計画されており、完成すれば佐久間ダムは従来の水力発電目的単独から洪水調節目的が加わり多目的ダムとなる。一方木曽川本流の丸山ダム再開発は1983年(昭和58年)の豪雨で木曽川が美濃加茂市で氾濫し、丸山ダムの治水機能向上が不可避となったことから日本国内では最大となる24.3メートルのダム嵩上げをして治水容量を旧ダムの3.5倍に拡張する新丸山ダムがある。さらに矢作ダムの放流設備を新設して治水能力を向上させる矢作ダム再生事業も施工中である。また新規ダム事業としては慢性的な水不足が頻発する豊橋市など愛知県東部の水がめおよび治水ダムがない豊川水系の治水を目的にした設楽ダム(豊川)があり、新丸山と設楽の両ダムはダム事業再検証対象となったが事業継続が決まっている。 なお、管内の一級河川において狩野川、安倍川、菊川、鈴鹿川、雲出川、宮川の各水系には直轄ダムが建設されておらず、このうち狩野川と安倍川には本支流を含めダムが全く建設されていない。ただし狩野川については狩野川台風による甚大な被害を契機に狩野川放水路が建設されている。雲出川と宮川については三重県により君ヶ野ダム(雲出川水系八手俣川)、宮川ダム(宮川)といった補助多目的ダムが完成。鈴鹿川には支流に利水専用ダム(加佐登調整池)が建設されている。 所在水系河川ダム型式高さ総貯水容量着工完成分類水特法備考長野 天竜川 小渋川 小渋ダム アーチ 105.0 58,000 1961 1969 特定 2018年再開発 長野 天竜川 三峰川 美和ダム 重力 69.1 34,300 1952 1959 特定 再開発中ダム湖百選 岐阜 庄内川 小里川 小里川ダム 重力 114.0 15,100 1979 2003 特定 岐阜 木曽川 木曽川 新丸山ダム 重力 122.5 146,350 1980 2029 特定 指定 丸山ダム再開発 岐阜 木曽川 木曽川 丸山ダム 重力 98.2 79,520 1950 1955 兼用 再開発中 岐阜 木曽川 揖斐川 横山ダム 中空重力 80.8 40,000 1957 1964 特定 2010年再開発 静岡 天竜川 天竜川 佐久間ダム 重力 155.5 343,000 2004 未定 再開発中ダム湖百選 静岡 大井川 大井川 長島ダム 重力 109.0 78,000 1972 2001 特定 指定 愛知 豊川 豊川 設楽ダム 重力 129.0 98,000 1978 2026 特定 愛知 天竜川 大入川 新豊根ダム アーチ 116.5 53,500 1969 1972 兼用 愛知 矢作川 矢作川 矢作ダム アーチ 100.0 80,000 1962 1970 特定 再生事業中 三重 櫛田川 櫛田川 櫛田川可動堰 堰 - - - 1969 兼用 三重 櫛田川 蓮川 蓮ダム 重力 78.0 32,600 1971 1991 特定 指定
※この「中部地方整備局」の解説は、「国土交通省直轄ダム」の解説の一部です。
「中部地方整備局」を含む「国土交通省直轄ダム」の記事については、「国土交通省直轄ダム」の概要を参照ください。
- 中部地方整備局のページへのリンク