可動堰
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/02 02:19 UTC 版)
ゲートの開閉により水位調節が可能な堰。固定堰の最大の欠点は、流量を制御できないことにあったが、可動堰は流量を随意に制御し洪水時には水を迅速に流下させることができる。 可動堰は可動部の構造によってさらに起伏堰と引上堰に大別される。 起伏堰(きふくぜき)は、水中の構造物を起てたり倒したりして水を制御する。堰が比較的小規模で、なおかつ制御する水位幅が狭い場合に採用される。鋼鉄製の扉体を操作するものもあるが、耐久性のあるゴム引布などでできた筒型の袋に空気や水を入れて膨らませて水をせき止めるものもある。 後者の方式はゴム引布製起伏堰、通称ラバーダムなどと呼ばれるもので、倒伏の確実性が高いことや動力がわずかで済み、費用がかからないことなどから起伏堰として近年よく採用されている。 引上堰(ひきあげぜき)は、上下に開閉する門扉をもつ。止水が容易で操作の信頼性が高いため、大規模な可動堰のほとんどはこの方式である。 固定堰(吉野川第十堰) ラバーダム(小規模なもの) ラバーダム(大規模なもの・日野川堰) 起伏堰(小野川放水路) 安積疏水の一部として利用している五百川から取水して疏水幹線水路に用水を分配する熱海頭首工 安積疏水第一分水路取水口(小型堰) 埴科頭首工で可動式床板を倒し水を流している状態。 三角形の石張堰(山田堰) ベアトラップ堰による人工的急流を利用したラフティング(ティーズ川)
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「可動堰」の例文・使い方・用例・文例
- 可動堰という建造物
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