農業用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 05:00 UTC 版)
木炭は土壌改良材としても利用され、農業用途においては燻炭(くんたん)またはバイオ炭(英: biochar、バイオチャー)とも呼ばれる。木炭には透水性の改善効果が認められているほか、研究途上であるが、土壌への炭素貯留が期待されるほか、原料や処理法によっては保水性や保肥性(陽イオン交換容量)が付与可能であると考えられている。 日本における炭の農業利用は、1697年(元禄10年)に書かれた宮崎安貞の『農業全書』に記された「火糞(やきごえ)」に遡ることができる。「燻炭」という呼称を広めたのは、明治33年に「燻炭肥料」(燻炭に糞尿を馴染ませた肥料)を発明した小柳津勝五郎と言われる。現代では、地力増進法に基づく政令指定土壌改良資材として木炭(植物性の殻の炭を含む)が指定され、土壌の透水性の改善を主たる効果として謳うことが認められている。前述の燻炭肥料は肥料取締法において特殊肥料に指定されているが、現代ではほとんど用いられない。 日本国外においては、ブラジル先住民の集落跡にみられるテラ・プレタ(英語版)と呼ばれる人為改良された土壌がバイオマス由来の炭を含んでおり、通常の熱帯土壌より土壌肥沃度が高いことが2000年代に注目され、これをバイオ炭と呼んでその利用・研究が盛んになった。
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