よう‐せん【×傭船/用船】
よう‐せん【用船】
用船契約
(用船 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/02 05:30 UTC 版)
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用船契約(ようせんけいやく)とは、他人の船舶を自己のために、一定の約束のもとに船舶運用上の責任を定めたうえで、所定の料金を支払い借用する契約のこと。本来の日本語、ないしは法律用語では「傭船契約」と書くが、「傭」の漢字が常用漢字及び新聞漢字表に含まれないため、代用表記で「用船契約」と書かれる(同様の理由で傭兵も「雇い兵」と書かれることがある)。また、チャーター契約ともいう。
種類
大きく分けて裸用船契約、定期用船契約及び航海用船契約の3つがある。
裸用船契約
乗組員のつかない船舶そのものの貸し借りを内容とする契約のこと。保険やメンテナンスは運用者側が責任を持つ。航空機リースにおけるドライ・リースに近い形態。
定期用船契約
船長その他の乗組員付きで一定の期間船舶を借り受ける契約のこと。保険やメンテナンスは船舶所有者側が責任を持つ。航空機リースにおけるウェット・リースに近い形態。
航海用船契約
特定の区域間の貨物輸送を目的とした運送契約のこと。
法的性質を巡る議論
用船契約は、典型契約たる賃貸借契約とまったく性質を同じくするとはいい難い等の点などから、その法的性質を巡って種々の学説が唱えられている。
国際会計基準(IFRS)における用船契約とリース会計の関係について
海運会計実務において、定期用船契約は、従来リース会計の対象ではないものとして運用されてきた[1]。一方、IFRSにおいては、「法的形式にかかわらず、契約により資産の使用権が移転しているかなどに着目すること[1]」とされているため、船舶賃貸借の要素が強い定期用船契約は、契約実態によってはリース会計の対象となること、さらには運用側の資産として計上されることも想定される。これは海運事業者の自己資本比率などを悪化させることにもつながるとみる会計当事者もいる[2]。
関連語句
脚注
- ^ a b “IFRS導入が海運業に与える影響について - 新日本有限責任監査法人”. 2017年1月21日閲覧。
- ^ “日本海事新聞(10月28日発刊)にIFRSの海運に及ぼす影響についてのインタビュー記事が掲載されました。 - 青山綜合会計事務所”. 2017年1月21日閲覧。
用船
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 23:42 UTC 版)
貨物を輸送するために船を借りる行為を用船(または傭船)という。タンカーは4種類の用船契約に基づいて借り受ける。航海用船 (voyage charter)、定期用船 (time charter)、裸用船 (bareboat charter)、数量運送契約 (contract of affreightment) である。航海用船では、借受者は積み込む港から積み降ろす港まで船を借り受ける。定期用船では、借受者が指定する航海を実施するために船をある期間借り受ける。裸用船では、借受者は船の運航者兼管理者となり、船員を雇ったり船を保守したりといった責任まで負う。最後に数量運送契約では、借受者はある一定量の積み荷をある指定した期間に指定した規模で輸送することを指示するもので、例えば「100万バレルのJP-5燃料を1年以内の期間で、25,000バレル単位の船積み」というように指定できる。締結された契約は用船契約 (charter party) と呼ばれる。 用船契約の主な観点としては貨物運賃がある。タンカーの用船契約の貨物運賃は、4種類のうちの1つで指定される。ランプ・サム・レート (lump sum rate)、レート・パー・トン (rate per ton)、期間用船等価レート (time charter equivalent rate)、ワールドスケール・レート (worldscale rate)である。ランプ・サム・レートの契約では、指定された積み荷の輸送に関して固定した運賃が交渉され、船の所有者・運航者は港に関わる経費やその他の航海に掛かる費用全てを支払う。レート・パー・トンの契約は主にケミカルタンカーの用船に用いられ、港の経費や航海費用を借受者が支払うという点がランプ・サム・レートとは異なっている。期間用船契約では1日あたりの費用を指定し、港の経費と航海費用は一般的に借受者が支払う。 ワールドワイド・タンカー・ノーマル・フレイト・スケール (Worldwide Tanker Normal Freight Scale) は、しばしば単にワールドスケール (Worldscale) と呼ばれ、ロンドンとニューヨークのワールドスケール・アソシエーションズ (Worldscale Associations) によって合同で設定・運営されている。ワールドスケールでは、世界中の任意の2つの港間で1 トンの製品を輸送する基準価格を設定している。ワールドスケールに基づく交渉では、運航者と借受者はワールドスケール・レートに対するパーセンテージで価格を決定する。ワールドスケールの基準価格はWS 100と表示される。もしある用船契約がワールドスケール・レートの85 パーセントに設定された場合、WS 85と表現される。同様に、ワールドスケール・レートの125 パーセントに設定した用船契約はWS 125と表現される。
※この「用船」の解説は、「石油タンカー」の解説の一部です。
「用船」を含む「石油タンカー」の記事については、「石油タンカー」の概要を参照ください。
「用船」の例文・使い方・用例・文例
- 短期用船契約のタンカー.
- チャーター[用船契約]によって.
- 裸用船をチャーターして、あなた自身の乗組員と準備を用意で提供するボート遊び
- 我々は、裸用船によって、お金を節約した
- 娯楽クルーズ用乗用船舶
- 仕組船という,用船の方法
- 仕組船という用船方法で使用される船舶
- チャーターバックという,用船の方法
- チャーターバックという用船の方法で使用される船舶
- 日本船籍の船舶を外国の会社に貸与し,その運行を委託する用船の方法
- マルシップという用船方法で使用される船舶
- 海運の営業用船
- 潜水艦という,水中を潜って行くことができる軍用船
- 軍艦の将校用船室
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