体言・用言
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体言(たいげん)と用言(ようげん)は、日本語や朝鮮語の品詞に関する文法用語。体言は「自立語で、活用がなく、主語となる語[1]」つまり名詞を主に指す。用言は「自立語で、活用があり、述語や連体修飾語となる語」つまり動詞・形容詞・形容動詞を主に指す。
- ^ a b c d e f g h 鈴木 2001, p. 427f.
- ^ a b c 『用言』 - コトバンク
- ^ 橋本進吉『国語法要説』1934年
- ^ 山田孝雄『日本文法論』1908年
- ^ 時枝誠記『日本文法口語篇』1950年
- ^ a b c d 工藤 1993.
- ^ 永山 1962, p. 27.
- ^ 山田孝雄『国語学史要』1935年 NDLJP:1216534/71
- ^ 趙義成. “朝鮮語を知る ― 文法”. www.tufs.ac.jp. 2023年1月7日閲覧。
- ^ “체언(體言)”. 韓国民族文化大百科事典. 2023年1月7日閲覧。
- ^ “국어풀이씨가름: 표해식국어문법(國語用言分類: 表解式國語文法) - 한국민족문화대백과사전”. 韓国民族文化大百科事典. 2023年1月7日閲覧。
- 1 体言・用言とは
- 2 体言・用言の概要
用言
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 08:54 UTC 版)
動詞の活用は、基本的に共通語と同じであるが、五段活用をする動詞では「書こう」「やろう」にあたる形は無く、代わりに「書くべ」のように「べ」「べえ」を用いる。一段動詞の未然形は、助動詞「える」「せる」「さる」が付く場合、「起きらえる」「起きらせる」「起きらさる」のように、ラ行四段活用化している。岩手県では、仮定形で、「かげんば」(書けば)、「おぎれんば」(起きれば)のような形だけでなく、四段動詞で「かがんば」、一段動詞で「おぎらんば」のような古い形が残っている。青森県 や岩手県北西部の安代町など では、「買う」を「かる」と言うなど、ワ行四段がラ行四段に変化している。サ行変格活用の「する」の終止形は「し/す」または「する/しる」で、「し/す」の方が普通。「する」の否定形(しない)は「しねぁ」のほか「さねぁ」の形も現れ、仮定形(すれば)は「せんば」(青森県では「へんば」とも)が一般的、命令形(しろ)は「せ」と言う。 形容詞は、連母音の融合が活用に影響を及ぼした例が認められる。南部弁ではai→ɛという連母音の融合が起こるため「高い」の終止形は全域で「たげぁ」となるが、これが連用形にも影響して「たげぁぐねぁ」(高くない)、「たげぁがった」(高かった)のような形を使う地域がある。「たがくねぁ」(高くない)、「たががった」(高かった)のように融合しない地域もある。過去形は「あががった」(赤かった)、「さびがった」(寒かった)のように、共通語と同じく「-かった」を使い、津軽弁の「-くてあった」形ではない。また、「べ」「べえ」は、「あげぁべ」(赤いだろう)、「すんずしべ」(涼しいだろう)のように終止形に直接付く場合と、「あかかんべ」「すんずしがんべえ」のようにカリ活用を使う場合とある。仮定形では、「あげぁんば」(赤ければ)、「すずしんば」(涼しければ)のように、終止形に直接「ば」が付いた形が使われ、青森県の南部地方では「あかから」、「かなすから」(悲しければ)のような形もある。 形容動詞は、連体形が「静がな森」(静かな森)のように「な」語尾の場合と、「静がだ森」のように終止形と同形を使う場合があり、どちらを使うかは地域によっても違う。仮定形では、青森県で「静がんだら」(静かなら)、岩手県中北部方言では「静がんだらんば」「静がんだんば」のような形を使う。
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用言
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 16:06 UTC 版)
アワ行五段動詞の連用形は、他の西日本方言と同じく「て」「た」「とる/ちょる」の前でウ音便になる(例:洗う→あろーて、言う→ゆうとる、~てしまう→~てしもーた)。また、バ行・マ行五段動詞も高齢層を中心にウ音便化する(例:飛ぶ→とーだ、飲む→のーだ)。また、サ行五段動詞は同じ条件でイ音便になる(例:出した→だいた・だあた)。 「~しよう」という意思・勧誘形は、下一段動詞では「あぎょー」(上げよう)、「でょー」(出よう)のような「~ょー」の形を取る。上一段動詞では、「みゅー」(見よう)、「おきゅー」(起きよう)のような「~ゅー」形となるが、瀬戸内海の島嶼部では「みょー」「おきょー」のように「~ょー」形を取る。カ変は「こー」(来よう)、サ変は「しょー」(しよう)を用いる。 形容詞の連用形もウ音便を用いる(例:あこーなる/あこなる(赤くなる)、うれしゅうなあ/うれしなあ(嬉しくない)、あつうて/あつて(熱くて))。形容詞の未来表現には、「あかかろー」のように「~かろー」形を用いる。仮定形は「あかけりゃ」のような「~けりゃ」の形が一般的だが、高齢層では「~かりゃ」と言う。 形容動詞の終止形は「静かな」のように「~な」の形になる。過去形(~だった)は「静かなかった」のような「~なかった」形、「静かじゃった」のような「~じゃった」形、「静かにあった」のような「~にあった」形がある。仮定形にも「静かなら」と「静かなけりゃ」の形があり、推量表現は「静かなろー」「静かなかろー」「静かなじゃろー」のような形がある。
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用言
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規則的なアクセント活用を示す用言は大きく分けて2類(低起式=低くはじまる語声調)と1類(高起式=高くはじまる語声調)の二つに分けられ、これはおおむね東京式アクセントの有核と無核に対応している(ただし、首都圏方言では形容詞に関してこれらはほとんど合流している)。
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用言
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単独で文節を構成できる自立語のうち、動詞、形容詞、形容動詞など、活用をする品詞を用言という。秋田方言の用言の活用は、共通語に比べると単純化が進んでいる部分があり、特に形容詞はほとんど活用をしなくなっている。
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用言
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動詞の活用は基本的に共通語と同じだが、五段活用をする動詞の「行こう」「やろう」などにあたる形はなく(代わりに「行ぐべ」のように「べ」を使う)、四段活用である。また「買う」「習う」などのワ行四段動詞が、「かる」「ならる」のように、ラ行四段活用やラ行変格活用となることがある。一段動詞の命令形は、「起ぎろ」、「開げろ」のように「ろ」語尾を使うが、日本海側の西津軽郡では「起ぎれ」、「開げれ」のように「れ」語尾とすることがあり、秋田弁や北海道方言と共通する。サ行変格活用の「する」は、未然形では「しねぁ」または「さねぁ」(しない)、終止形は「し」または「しる」、仮定形は「せば」、命令形は「しろ」または「しれ」「せ」となる。 形容詞は、終止形語尾が連母音融合を起こした形、例えば「赤い」なら「あげぁ」が語幹となっており、それ自体は活用しない。連用形は「あげぁぐ」(赤く)、仮定形は「あげぁば」(赤ければ)となり、語幹に直接「ぐ」「ば」などの接尾辞を付ける。カリ活用は発達しておらず、過去形「赤かった」は「あげぁくてあった」「あげぁふてあった」と言う。南部弁でカリ活用が発達しているのとは対照的である。 形容動詞では、連体形が「しずがだもり」(静かな森)となって、終止形と同形になる。また仮定形も、「静かだら」(静かならば)、あるいは「静がだば」のように「-な」ではなく「-だ」に統一された形となる。
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用言
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/02 08:05 UTC 版)
単独で文節を構成できる自立語のうち、動詞、形容詞、形容動詞など、活用をする品詞を用言という。秋田方言の用言の活用は、共通語に比べると単純化が進んでいる部分があり、特に形容詞はほとんど活用をしなくなっている。
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