かいじょう‐じえいたい〔カイジヤウジヱイタイ〕【海上自衛隊】
【海上自衛隊】(かいじょうじえいたい)
Japan Maritime Self Defence Force (JMSDF)
1952年に設立された海上警備隊を1954年に発展させてつくられた、防衛省の特別の機関。
主に日本国領海の防衛と、その周辺海域の警護を目的とする、我が国の海軍である。
周囲を海で囲まれた島国であるという地勢上、イージス艦・ヘリ空母を筆頭とする多数の護衛艦と100機を超える哨戒機を配備しており、その戦力と練度は世界各国の海軍の中でもトップクラスと言われている。
特に対潜水艦戦における索敵、攻撃能力はアメリカやイギリスなどの海軍と肩を並べるか、時として凌駕するほどの実力を備えており、リムパックでも好成績を残している。
専守防衛を基本としているため、外洋での艦隊運用は苦手とされているが、「迎え撃つ」事に関しては、世界のどの海軍が侵攻しようと決して無視できない損害を負わせる事が可能なだけの能力と人員がそろっている。
関連:自衛隊 陸上自衛隊 航空自衛隊
海上自衛隊ホームページ http://www.mod.go.jp/msdf/
主な装備品
艦艇 | |
汎用護衛艦(DD) | はつゆき型、あさぎり型、むらさめ型、たかなみ型、あきづき型(2代目) |
ミサイル護衛艦(DDG) | はたかぜ型、こんごう型、あたご型 |
ヘリコプター搭載護衛艦 (DDH) | はるな型、しらね型、ひゅうが型(実質上ヘリコプター空母)、19500トン型(1番艦が建造中) |
護衛艦(DE) | あぶくま型護衛艦 |
ミサイル艇(PG) | はやぶさ型 |
潜水艦(SS) | おやしお型、そうりゅう型 |
補給艦(AOE) | ましゅう型、とわだ型 |
輸送艦(揚陸艦) (LST) | おおすみ型 |
輸送艇・揚陸艇 (LCU・LCM) | 1号型、エアクッション艇1号型、交通船2125号型 |
掃海母艦(MST) | うらが型 |
掃海艦(MSO) | やえやま型 |
掃海艇(MSC) | うわじま型、すがしま型、ひらしま型、えのしま型 |
掃海管制艇(MCL) | はつしま型、うわじま型 |
敷設艦(ARC) | むろと型(2代目) |
練習艦(TV) | かしま型、しまゆき型 |
練習潜水艦(TSS) | あさしお、ふゆしお |
訓練支援艦(ATS) | くろべ、てんりゅう |
潜水艦救難艦(ASR) | ちはや(2代目) |
潜水艦救難母艦(AS) | ちよだ |
海洋観測艦(AGS) | しょうなん、にちなん、すま、ふたみ型 |
試験艦(ASE) | あすか、くりはま |
音響測定艦(AOS) | ひびき型 |
砕氷艦(AGB) | しらせ |
多用途支援艦(AMS) | ひうち型 |
特務艇(ASY) | はしだて |
航空機 | |
対潜哨戒機 | P-3C、P-1 |
飛行艇 | US-1A、US-2 |
練習機・輸送機・連絡機 | T-5、YS-11M/M-A/T-A、LC/TC-90、C-130R(YS-11Mの後継、2013年導入予定) |
哨戒ヘリコプター | SH-60J/K |
掃海・輸送ヘリコプター | MH-53E、MCH-101 |
救難ヘリコプター | UH-60J |
練習ヘリコプター | TH135 |
火砲 | |
艦砲 | 62口径76ミリ速射砲 54口径5インチ単装速射砲(Mk42) 54口径127ミリ速射砲 62口径5インチ単装砲(Mk45 Mod4) |
CIWS・機関砲 | 多銃身式20ミリ機関砲 高性能20ミリ機関砲 |
誘導弾 | |
対空誘導弾 | 81式短距離地対空誘導弾(SAM-1) RIM-66/67「スタンダード(SM-1/2)」 RIM-161「スタンダード(SM-3)」;弾道ミサイル防衛(BMD)専用(ブロックIIは日米共同開発中) RIM-7E/F/M「シースパロー」 RIM-162「ESSM」 |
対艦誘導弾 | AGM/RGM/UGM-84「ハープーン」 90式艦対艦誘導弾(SSM-1B) 91式空対艦誘導弾(ASM-1C) AGM-114M「ヘルファイアII」 AGM-65「マーベリック」 |
魚雷・爆弾 | Mk.46&bt;73式短魚雷 80式魚雷 89式魚雷 97式短魚雷 12式短魚雷 150kg対潜爆弾 07式垂直発射魚雷投射ロケット |
機雷 | 係維触発機雷:66式機雷(水中線式) 係維感応機雷:MK.57、71式機雷、83式機雷 沈底機雷:Mk.18・67式機雷、Mk.25、Mk.36・70式機雷、Mk.52、Mk.55 上昇機雷:80式機雷、91式機雷 |
電子機器・情報機器 | |
射撃指揮装置 | 72式射撃指揮装置1型(FCS-1) 79式射撃指揮装置2型(FCS-2) 00式射撃指揮装置(FCS-3) |
レーダー | OPS-9/9B/9C OPS-10 OPS-11/11B/11C OPS-12 OPS-14/14B/14C OPS-16/16B/16C/16D OPS-18-1/-3 OPS-20/20B/20C/20D/20E OPS-22 OPS-24/24B/B-1/B-2/24C OPS-28-1/1B/1C/1D/1E OPS-29/29J/29K OPS-39/39D/39F/39G OPS-50(FCS-3の派生型。19,500トン型護衛艦に搭載予定。) AN/SPS-52/52B/52C AN/SPY-1D/(V) |
ソナー | OQS-101 OQS-4/4II OQS-102 OQS-5/5-1 OQS-8 OQQ-21 OQQ-22 AN/SQS-53C |
海上自衛隊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/16 20:36 UTC 版)
海上自衛隊(かいじょうじえいたい、英: Japan Maritime Self-Defense Force[1]、略称: JMSDF)は、日本の行政機関のひとつ。自衛隊のうちの海上部門にあたる防衛省の特別の機関の総称である[2][3]。日本語略称は、海自(かいじ)[4]。
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注釈
出典
- ^ “海上自衛隊の部隊、機関等における英語の呼称について(通達)(平成30年3月5日海幕総第340号〔第69次改正〕) (PDF)” (日本語). 海上自衛隊. p. 12 (2018年3月5日). 2020年8月10日閲覧。
- ^ “自衛隊法(昭和29年法律第165号)第2条第3項”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局 (2019年6月19日). 2019年12月30日閲覧。 “令和元年法律第三十八号改正、2019年9月18日施行分”
- ^ “防衛省設置法(昭和29年法律第165号)第19条”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局 (2019年3月26日). 2019年12月30日閲覧。
- ^ “海上自衛隊の部内相互間において使用する文書の略語の定義に関する達(平成30年3月28日海上自衛隊達第10号〔航空隊等の内部組織に関する達の一部を改正する達附則第2条による改正〕) (PDF)” (日本語). 海上自衛隊. p. 17 (2018年3月28日). 2020年8月10日閲覧。
- ^ 韓国海軍艦艇による火器管制レーダー照射事案について - 韓国海軍の艦艇へ英語で呼びかける際にJapan Navyと発言している。
- ^ 『よくわかる!艦艇の基礎知識』菊池雅之(イカロス出版、2008年)154頁
- ^ a b 海上自衛隊公式HP
- ^ “Japanese navy may seek greater electronic, cyber warfare collaboration with US Navy”. Jane's Information Group (2016年2月18日). 2016年3月21日閲覧。
- ^ 海上保安庁と海上自衛隊の違いはなんですか?第五管区海上保安本部総務課(2018年10月8日閲覧)
- ^ ここまで出典:令和2年版防衛白書 資料6 主要艦艇の就役数
- ^ ここまで出典:令和2年版防衛白書 資料5 主要航空機の保有数・性能諸元
- ^ a b c d e 「世界の艦船」2015年7月増刊(通巻819号)『海上自衛隊2015-2016』
- ^ 令和2年版防衛白書 資52 自衛官の定員および現員
- ^ 我が国の防衛と予算-令和2年度予算の概要-
- ^ 海上自衛隊公式HPの「基地の所在地」を基に算出
- ^ 自衛艦隊HP 組織・編成
- ^ 落合畯. “Operation Gulf Dawn(湾岸の夜明け作戦) (PDF)”. 海上自衛隊 掃海隊群. 2017年3月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月20日閲覧。
- ^ 海上自衛隊公式HP 「主な活動 - 24時間体制の警戒監視活動」
- ^ 『[世界の艦船』2011年11月の記事中で香田は空海軍と表現を用いている。
- ^ 香田洋二「護衛艦隊の誕生と発展 1961-2011」、『世界の艦船』2011年11月No.750。
- ^ "Military Balance 2011"では Naval Aviation の項目で人員9,800人と記載されている。
- ^ 平成27年版防衛白書 資料50 わが国のBMD整備への取組の変遷
- ^ 統合幕僚監部報道発表
- ^ 「ロシア艦艇28隻が宗谷海峡通過 冷戦後最多」日本経済新聞ニュースサイト(2018年9月4日)2018年10月8日閲覧。
- ^ 海自潜水艦、南シナ海で訓練 異例の公表…軍事拠点化の中国牽制 ベトナム要衝にも初寄港産経ニュース(2018年9月17日)2018年10月8日閲覧。
- ^ 平成27年防衛白書 第1章第1節 4 武装工作船などへの対処
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- ^ 中東への自衛隊派遣 海上自衛隊護衛艦部隊が横須賀出港NHK NEWS WEB(2020年2月2日)2020年2月2日閲覧。
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- ^ “日米安全保障共同宣言”. 外務省. 2016年3月21日閲覧。
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- ^ 海上自衛隊の職種 (海上自衛隊公式Webサイト) 2020年2月15日閲覧
- ^ 准海尉以下の自衛官及び自衛官候補生の経歴管理に関する達 別表第1(海上自衛隊達第14号・平成16年5月12日)
- ^ 自衛艦乗員服務規則 第11章 乗組曹士
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- ^ 読売新聞戦後史班編「第2章 海上警備隊」『昭和戦後史「再軍備」の軌跡』読売新聞社、1981年、174-256頁。ASIN B000J7W6JM。
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- ^ a b NHK取材班(2003) 第八章
- ^ 「(第二次)特殊研究資料」による制度的枠組の検討では、後述の通り海上保安庁の下に新海軍の母体組織を作りつつも、両者は実質的に分離されているという計画であった。
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- ^ 幹部候補生学校:伝統
- ^ “自衛隊百科・自衛隊インビテーション(2月放送内容) テーマ:3自衛隊の特色、違い① 四文字熟語”. 防衛省 東北防衛局 (2013年2月). 2018年2月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月21日閲覧。
- ^ 高森 2018, pp. 72-86, 第二章 「海軍カレー」いくつかの伝説 - 金曜日は決まってカレーだった?
- ^ 赤澤史朗 (編さん) 『高度成長の史的検証 (年報・日本現代史) 』 p.40
- ^ 水泳
- ^ 海上自衛隊 女性初の飛行艇の機長が誕生 - NHK
- ^ a b 儀礼曲の統一について(通達)改正 平成14年5月24日 海幕総務第2946号
- ^ 女性自衛官が増える中、歌い出しが「男と生まれ~ 」であった。
- ^ 海上自衛隊:海上自衛隊について:海上自衛隊とは:役割 - 海上自衛隊
- ^ NHK報道局「自衛隊」取材班 2003, p. 167.
- ^ NHK報道局「自衛隊」取材班 2003, p. 292.
- ^ “時代の「潮流」海自艦にも…私有携帯メールOK” (2018年9月28日). 2018年9月29日閲覧。
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