海尉とは? わかりやすく解説

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かい‐い〔‐ヰ〕【海尉】

読み方:かいい

海上自衛官階級の一。海佐准海尉との間で、一・二・三等がある。諸外国海軍および旧日本海軍大・中少尉相当する


海尉

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/08 08:13 UTC 版)

海尉(かいい)とは


注釈

  1. ^ 指揮官として独立している場合と、戦隊の先任艦長が務める場合とがある。大日本帝国海軍ではコモドーに相当する階級はなく、後者のケース(先任艦長が代将旗を掲げて戦隊の指揮を執る)しかなかった。1886年(明治19年)の閣議に参考資料として提出された英国陸海軍武官官等比較表の注釈に「小艦隊司令官(コモドル)アリ少将心得に当レトモ官名ニアラサルカ如シ我国ノ大佐ニ相当ス」とある[1]
  2. ^ REGULATIONS AND INSTRUCTIONS RELATING TO HIS MAJESTY'S AT SEA(海軍本部規則書)の追加規則では、職位3年を過ぎた勅任艦長は国王規則により陸軍大佐と同格、それ以外の勅任艦長は同じく陸軍中佐と同格とされている。 また、1872年(明治5年1月12日)に日本の海軍省が定めた外国と国内の海軍武官の呼称でもシニヲル・ケプテインを大佐に、ジューニヲル・ケプテインを中佐に対応させている[2]。1886年(明治19年)に外国海軍で同一の官であるものが日本では異なる官名に別れていると外交上不都合が多いとして海軍中佐と海軍中尉を廃止しており、そのときの閣議に参考資料として提出された英国陸海軍武官官等比較表でも大(中)佐はケピテンとしている[1]
  3. ^ Universal Dictionary of Marine(1780年度版)では、陸軍少佐と同格とされている。 また、1872年(明治5年1月12日)に日本の海軍省が定めた外国と国内の海軍武官の呼称でもコマンドルを少佐に対応させている[2]。1886年(明治19年)の閣議に参考資料として提出された英国陸海軍武官官等比較表でも少佐はコマンドルとしている[1]
  4. ^ 1872年(明治5年)の海軍省刊本である英国海軍官名録では英語の Commander コマンドルに「准艦長」を充てている[3]1881年(明治14年)の五国対照兵語字書でも フランス語: Officier commandantドイツ語: Befehlshaber英語: Commanderオランダ語: Bevelhebber に「准艦長」を充てている[4]
  5. ^ Lieutenant は、イギリス英語ではレフテナント、アメリカ英語ではルテナントのように発音する。
  6. ^ 1872年(明治5年)の海軍省刊本である英国海軍官名録では英語の Lieutenant リウテナントに「艦士」を充て、Sub-Lieutenant サブリウテナントに「二等艦士」を充てている[3]。 1881年(明治14年)の五国対照兵語字書では フランス語: Lieutenat en piedドイツ語: Derjenige Officier eins Kriegsschiffes, welcher dem Befehlshaber zunächst im Range und Commando folgt英語: First lieutenant of a man-of-warオランダ語: Eerste Officier に「艦士」を充てている[5]
  7. ^ なお、『砲艦ホットスパー』の翻訳を担当した菊池光はホーンブロワーが勅任艦長に昇進する場面で、Post Captain を「海佐」、Commander を「准海佐」と訳しており、軍事専門誌ではこちらを使うケースも見られる。これは職としての艦長は Commanding Officer と呼称するため、明確に区別する必要性から[7]

出典

  1. ^ a b c 「海軍武官官等表ヲ改正ス」JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.A15111142400、公文類聚・第十編・明治十九年・第十四巻・兵制三・陸海軍官制三(国立公文書館)(第1画像目、第7画像目から第8画像目まで)
  2. ^ a b 「海軍武官彼我ノ称呼ヲ定ム」国立公文書館、請求番号:太00432100、件名番号:003、太政類典・第二編・明治四年~明治十年・第二百十巻・兵制九・武官職制九
  3. ^ a b 「海軍官名諸艦船トモ英国海軍官名録ノ通リ唱ヘシム」国立公文書館、請求番号:太00432100、件名番号:004、太政類典・第二編・明治四年~明治十年・第二百十巻・兵制九・武官職制九(第3画像目)
  4. ^ 室岡峻徳、若藤宗則、矢島玄四郎 ほか 編『五国対照兵語字書』 〔本編〕、参謀本部、東京、1881年2月、682頁。NDLJP:842999/350 
  5. ^ 室岡峻徳、若藤宗則、矢島玄四郎 ほか 編『五国対照兵語字書』 〔本編〕、参謀本部、東京、1881年2月、588頁。NDLJP:842999/303 
  6. ^ セシル・スコット・フォレスター『スペイン要塞を撃滅せよ』(Lieutenant Hornblower)(ハヤカワ文庫)あとがき。
  7. ^ 英国海軍その他順風満帆ホーンブロワー・ファンサイト


「海尉」の続きの解説一覧

海尉

出典:『Wiktionary』 (2016/11/11 04:10 UTC 版)

名詞

かいい

  1. 海上自衛隊における階級一等海尉二等海尉三等海尉総称海佐の下で准海尉の上

「海尉」の例文・使い方・用例・文例

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