対馬海峡とは? わかりやすく解説

つしま‐かいきょう〔‐カイケフ〕【対馬海峡】

読み方:つしまかいきょう

長崎県対馬壱岐(いき)間の東水道、および対馬朝鮮半島間の西水道総称一般には東水道をさし、西水道朝鮮海峡とよぶ。


対馬海峡


対馬海峡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/11 14:08 UTC 版)

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対馬海峡

対馬海峡(つしまかいきょう)は、九州朝鮮半島の間にあり、東シナ海日本海を連絡する海峡。広義には玄界灘壱岐水道などを含めた本州西岸・九州北岸と朝鮮半島との海域全体を指す。

概要

全体の幅は約200km、平均水深は約90~100m。海峡上には比較的大きな島として対馬壱岐の2島がある。

対馬を境界にして大きく二つの水道に分けられる。海上保安庁海洋情報部発行の海図では対馬と朝鮮半島との間の海峡を「対馬海峡西水道」、対馬と壱岐の間を「対馬海峡東水道」としている。

梅雨末期になると、前線が停滞しやすくなり、九州北部を中心に豪雨が発生する。

歴史

1905年日露戦争では、同海峡で日本海海戦が行われ、大日本帝国海軍連合艦隊ロシア海軍バルチック艦隊に勝利し、日露戦争の勝敗を決定付けた。世界的には対馬沖海戦 (Battle of Tsushima) と呼ばれる。

太平洋戦争終結後に、アメリカ合衆国ソビエト連邦が対立する冷戦に突入すると、同海峡はにわかに軍事上の要衝としての重要性が増大し、ソ連(現ロシア太平洋艦隊の艦艇がよく姿を見せていた。

政治地理

世界的に有名なチョークポイントである。

東西両水道ともに領海法に基づく領海の幅が通常の12海里(約22.2km)から3海里(5.556km)に狭められた特定海域で、当該部分を公海として開放している。これにより外国の軍艦を含め自由に通過することができる。

名称

対馬海峡・朝鮮海峡と東水道・西水道は、周辺各国(日本韓国北朝鮮など)における名称と国際的に通用している名称の間に錯綜がみられる。これをまとめると概ね以下のようになる。

全体 朝鮮半島 北西 対馬 南東 壱岐/九州
日本 対馬海峡[1] 対馬海峡西水道 対馬海峡東水道
日本慣用名 対馬海峡 対馬海峡
国際通用名
(英語)
Korea Strait Korea Strait Korea Strait
韓国 大韓海峡 釜山海峡 対馬海峡
北朝鮮 朝鮮海峡
中国 対馬海峡[1] 対馬海峡 対馬海峡

一方、韓国・朝鮮では朝鮮半島南部の海域を南海と呼び、東シナ海側に含めているが、国際的には東シナ海と日本海の北方境界は長崎半島南端の野母崎五島列島福江島大瀬崎済州島南端を結ぶ海峡西側の線であり、対馬海峡水域は日本海に含められている[2]

脚注

  1. ^ a b 由美子, 滝沢、元一, 寺澤、友孝, 伊藤、民夫, 磯部、正孝, 谷治、浩平, 渡辺、N, KOMEDCHIKOV Nikolay、宏夫, 青山 ほか「「日本海」呼称の起源と現状」『E-journal GEO』第4巻第2号、日本地理学会、2010年、123–133頁、doi:10.4157/ejgeo.4.123 
  2. ^ (英語) S-23 Limits of Oceans and Seas Archived 2011年10月8日, at the Wayback Machine. 国際水路機関, 1953, p. 31 "51.−Eastern China Sea (Tung Hai)."

関連項目


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