壱岐水道
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/30 05:10 UTC 版)
壱岐水道(いきすいどう)は、九州本島西北部の東松浦半島と壱岐島の間にある水道。壱岐海峡(いきかいきょう)とも言う。
概要
東西に日本海(玄界灘)と東シナ海をつないでおり、壱岐島を挟んで北側に対馬海峡(東水道・西水道)と並行している。幅約20km。水道内の九州本島寄りには馬渡島・加唐島などの島があり、これらは佐賀県に属している。
対馬海流が流入するため温暖であり、クジラやイルカやウミガメ[1][2]や暖時性の回遊魚などの通り道(回遊経路)となっているが、江戸時代や明治時代まではとくに沿岸性のヒゲクジラ類やニホンアシカなど[3]が一帯で狩猟の対象とされ[4][5]、現代でも壱岐水道や対馬海峡は現代の日本列島でもクジラと高速船が衝突する危険性がとくに高い海域の一つとなっている[6]。
脚注
- ^ 「ウミガメ保護ハンドブック」『環境省』、日本ウミガメ協議会, 環境省自然環境局、2006年3月、5頁、2025年3月3日閲覧。
- ^ 浦田明夫「対馬 壱岐近海で見られるウミガメ類」(PDF)『長崎県生物学会誌』第52号、日本航海学会、2001年、39-41頁、ISSN 0388-7405。
- ^ 松井章「013 動物遣存体の調査(11)」『年報 : 奈良国立文化財研究所年報』第1995巻、奈良国立文化財研究所、1996年3月、22-22頁、 CRID 1390009225470301056、doi:10.24484/sitereports.14851-9646、 hdl:11177/3341。
- ^ 『西海鯨鯢記』 13巻〈平戸市の文化財〉、1980年3月。 NCID BN15724724 。
- ^ “テーマ展「玄界灘でクジラがとれた日ーよみがえる記憶とにぎわいー」”. 佐賀ミュージアムズ. 佐賀県 (2021年). 2025年3月3日閲覧。
- ^ 辻紀海香, 加賀美りさ, 社方健太郎, 加藤秀弘「日本沿岸域における超高速船航路上の鯨類出現状況分析」『日本航海学会論文集』第130巻、日本航海学会、2014年、105-113頁、 CRID 1390001205480962048、doi:10.9749/jin.130.105、 ISSN 0388-7405。
参考文献
- 角川日本地名大辞典編纂委員会『角川日本地名大辞典 42 長崎県』1987年 ISBN 9784040014203
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