【ダメージコントロール】(だめーじこんとろーる)
damage control
敵の攻撃などによって損傷を被った際、その被害が広がらないように施される事後の処置。
「ダメコン」と略されることもある。
被害自体を受けないように装甲を強化するなどの方策は含まれず、既に起きてしまった事象に対して行われる対処のことを指す。
具体的には延焼や浸水の防止、バラストタンクへの注水による転覆防止などが挙げられる。
海軍では、艦艇の被害が拡大することを防ぐために重要視される。
第二次世界大戦当時、アメリカ海軍の艦船は総じてダメージコントロールを意識していたといわれる。
たとえば、早くから航空母艦に開放型の格納甲板を採用していたことが挙げられる。
これには爆発のエネルギーを拡散させると同時に、揮発した燃料が充満して引火・爆発しないようにする効果があった。
なお、防御の要とも言えるので、CICと並んで機密性の高い項目となっている。
ダメージコントロール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/20 13:57 UTC 版)
ダメージコントロール(英語: damage control)とは、物理的な攻撃・衝撃を受けた際に、そのダメージや被害を必要最小限に留める「事後処置」を指す。通称「ダメコン」などと呼ばれる。自動車分野、医療分野、格闘技などのスポーツ、軍事分野などで使われる。
- ^ 海野 1991.
- ^ a b c d e f g h i j k 岡田 1997, pp. 196–212.
- ^ a b c d e 海人社 1991.
- ^ 森 1991.
- ^ a b c d 岡田 1997, pp. 258–270.
- ^ “約300度の炎に突入⁉︎海上自衛隊で“最も過酷”といわれる新人隊員の訓練とは|TBSテレビ” (日本語). TBS Topics. 2022年8月2日閲覧。
- ^ “SCBA Case Study”. Naval Sea Systems Command. アメリカ海軍. 2007年4月6日閲覧。
- ^ 海人社 2012.
- ^ a b c d e 加藤 2004, pp. 116–117.
- ^ 「日本メディアが中国軍艦のダメージコントロールを「酷評」、専門家は「差があるのは確か」―中国紙」『フォーカス・アジア』小豆沢紀子、2014年8月11日。オリジナルの2015年9月24日時点におけるアーカイブ。
- ^ 岡田 1997, pp. 271–296.
- ^ Friedman 2012, p. 289.
- ^ 白石 2022.
- 1 ダメージコントロールとは
- 2 ダメージコントロールの概要
- 3 医療
ダメージコントロール(英語版)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 08:24 UTC 版)
「アルティメット・スパイダーマン」の記事における「ダメージコントロール(英語版)」の解説
スーパーヒーローと悪役(スーパーヴィラン)の戦いによって破壊された町を再建する企業。創業者のマック・ポーター(声 - /英:ケビン・マイケル・リチャードソン)はこの企業のCEOでもある。第18話「レッキング・クルーとの戦い」で、スパイダーマンらは、管理人のスタンとともにこの企業の手伝いを行う。
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ダメージコントロール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 05:51 UTC 版)
大和型には被弾時に於ける浸水や対応として急速注排水区画と通常注排水区画を多く設けた。それぞれの注水区画は前部・中部・後部の注排水管制室で管理され、艦中央部下甲板の注排水指揮所が掌握している。注排水指揮盤を見ながら油圧でコントロールされたバルブを遠隔操作することにより、迅速に注水が実施できた。潜水艦の浮力タンクの注排水システムを大型化したものが採用され、取水孔は艦底に6箇所設置された。排水には蓄圧された圧縮空気が使用された。想定では、潜水艦・水雷戦隊の大型魚雷1本命中に対し5分以内に傾斜復旧、2本目の魚雷命中でも30分以内に復旧というものである。注排水区画の注水可能量は3,832トンで、横傾斜復原能力は18.3度であった。燃料の重油の移動によっても艦の傾斜をコントロールすることができ、双方あわせて片舷への20度近い傾斜を30分以内に復原する能力を持っていた。非常手段として機械室や缶室への注水も可能で傾斜25度まで復原可能だった。しかし同時期の米戦艦が艦全長の約60パーセントが注排水可能な範囲だったのに対し大和型戦艦の注排水可能な範囲は艦全長のたった22.7パーセントに過ぎずダメージコントロールという分野においては同時期に建造された米戦艦に大幅に劣っていた。もっともこれは大和型戦艦に限らず旧日本海軍の軍艦全般に言える弱点であった。 一方で艦内被弾や、爆弾投下に於ける被弾の復旧や消火に関しては、泡状の消火剤の噴射や、各種消火水に、防火防壁に加え、強制注排水により、弾薬庫の引火を抑えるシステムを設けていた。主砲弾薬庫の底部は3重底になっているので、油圧で遠隔制御される注水弁が設置されていた。副砲弾薬庫は喫水上に配置しているので、ポンプによる天井からの散水システムが設置されていた。
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ダメージコントロール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 23:10 UTC 版)
「ミッドウェー海戦」の記事における「ダメージコントロール」の解説
「ダメージコントロール」も参照 日本の空母は防御力が弱く、また防御に関する研究、システム、訓練も不足していた。これは海軍全般の傾向であった。空母の防空指揮組織も完備しておらず、無線も不良、戦闘機、援護艦艇、見張りも、消火訓練も不足。航空戦訓練も全ては攻撃に集中していた。 赤城は、爆弾2発直撃で大破したが、これは第二次大戦で撃沈された正規空母のうち最も少ない被弾数である。これについては後部命中の爆弾は命中せず至近弾の可能性もある。 反面、アメリカ軍のヨークタウンは第一次攻撃隊の急降下爆撃時に被弾したがすぐに復旧し、第二次攻撃隊が無傷の空母と誤認するほど回復していた。また、第二次攻撃隊によっても被弾したが(両攻撃で計3発)自力航行可能なまでに復旧している。この艦船被害時の回復力の違いが明暗を分けたとの指摘がある[信頼性要検証]。 回復力の差には日米の空母設計思想の違いもある。日本の空母は多層の密閉式格納庫で、米空母は一層で開放式である。日本の密閉式は、風雨や波浪から保護されるが、直撃弾を受け艦内で爆発すると爆風の逃げ場がなく、甚大な被害を及ぼす。米空母の開放式は、艦内で爆発があっても爆風は外に逃げ、被害を最小にできる。また緊急時に艦載機や燃料弾薬等を投棄でき、二次被害を抑えることもできた。ただし波浪に弱く、台風に遭遇して艦載機を失うこともあった。
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ダメージコントロール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/04 06:03 UTC 版)
火室と機関室を分けることでダメージコントロールを高めることができる。これは機関室が破損した際、蒸気を別の機関室に運ぶことができるからである。また、機関室は直結する火室が稼働不可になっても稼働し続けることも可能である。 1990年代初期に、火室を不要とする2種類の新技術が生まれた。一つは原子力船である。これは、もし核燃料格納庫が被害を受けた場合、当該格納庫だけを船から廃棄することが可能である。 2個目はすべての軍艦に内燃式のガスタービンを追加することである。これにより、ボイラーを使わず直接機関を動かすことができる。
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