引火
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 06:47 UTC 版)
日本において、メタノールは危険物第四類アルコール類に指定されており、引火の危険性の高い液体である。揮発性が高く、メタノールの入った容器を直接火にかけると爆発するため、保管場所・使用場所における火気や電気火花について念入りに注意しなければならない。特に使用する場所では十分な換気と、容器を倒さないこと、液をこぼさないことに留意されたい。換気は防火上有効であるとともに、後述する中毒の防止にも有効である。 一般的な油火災(B火災)同様に引火して炎上した際は、粉末の消火器、二酸化炭素、砂を用いる。噴霧注水は差し支えないが、注水消火は、薄められたメタノールが溢れ火災が広がる可能性があり、極少量の火災以外には用いない。泡消火は泡がメタノールに吸収されてしまうので、泡消火薬剤を用いる場合は特に耐アルコール性の泡消火薬剤を用いる。 メタノールの炎は薄青色であるが、特に昼間は視認しにくい。キャンプ用品として販売されている木炭用の着火剤はゲル状物質にメタノールが含まれている。特に復元性を持つ樹脂容器に充填された製品は着火後に継ぎ足すと、容器内の空洞に生じた可燃性混合気に引火・破裂拡散し火のついたゲル状燃料を撒き散らす危険があるので決して着火後に継ぎ足してはならない。この種の事故が相次いだ為に使いかけの製品でも容器内に空洞を生じない製品も多い。金属製チューブ・使い切りのパック入りの製品ではこの危険は無い。また、適正な使用であっても、炎が見難いために火傷を負う事故がある。
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「引火」の例文・使い方・用例・文例
- 誰かが投げ捨てたタバコの吸い殻が倉庫に充満していたガスに引火したらしい.
- 引火性の高いガス(メタン)を発火させない石油ランプ
- 引火性が高く有毒なトルエンの誘導体である黄色の結晶性化合物で、強力な爆薬として使われる
- 石油から得られた炭化水素(ヘキサン、ヘプタン、オクタンなど)の揮発性の引火性混合物
- 石炭の微細な粉に引火しておこる爆発
- 原油を引火しにくいように分留すること
- 引火しにくいように,分留して揮発性成分を除いた石油
- 物質の最低引火温度
- チオフェノールという,有毒性と引火性をもつ液体
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