防水作業
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/24 04:59 UTC 版)
「ダメージコントロール」の記事における「防水作業」の解説
船体に破孔やクラックが生じた場合、特に浸水の原因となるならば、早急な遮防が必要となる。完全な防水閉鎖ができなくとも、排水ポンプやエダクターとあわせて浸水量を減少させることで、艦の復原性・浮力維持には有用である。艦内から遮防作業を行う場合、破孔に毛布・マットや箱パッチを当てて、その上から当て板を当てる。その近くで、ロンジビームなどを活用して縦方向の支柱を立てて、当て板との間に梁支柱を突っ張ることで、水圧に対抗するのである。これらの支柱としては、艦内に備えられた木製の角材が使用され、その場で必要な長さに切り出して用いられる。また可能な場合は、艦外から箱パッチをあてることで、水圧によって密着させることも行われる。このほか、特にクラックの場合は、艦が航行するとともに割れが伝播して拡大するので、小さなクラックに対しては傷の両端にあえてドリルで穴を開ける(クラック・アレスタあるいはストップ・ホール)ことで進行をストップさせることもある。 浸水に対処する米海軍の応急員 潜水艦での応急対処訓練 護衛艦「くらま」艦内に備えられた角材 角材により艦内補強作業中の米海軍の応急員
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