浸水制限
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/24 04:59 UTC 版)
「ダメージコントロール」の記事における「浸水制限」の解説
艦船の設計にあたっては一定の安全率が見込まれており、浸水があってもある程度までなら沈没を避けることができるよう配慮されている。特に軍艦の場合は、過酷な戦闘に耐えて各種の被害に対しても十分な抗堪性を保持できる区画配置と強固な船体構造が要求される。現代の護衛艦の場合、DE級の小型艦では2区画グループ、DD以上の大型艦では3区画グループまで、あるいは破口の長さが水線長の15%までと定めるのが一般的とされている。また浸水時に耐えられる限度として、限界線(boundary line)が設定されている。アメリカ海軍の場合、限界線は隔壁甲板舷側点から76mm下としているが、これは商船の数値と同じである。 水線下に損傷を受けると、特に中小艦艇の場合は、復原力や予備浮力、船体強度の低下によって沈没に至ることが多い。損傷区画位置によっては、浸水量が増大すると横/縦傾斜を起こして、艦の転覆に繋がることもある。このため、浸水区画から排水する一方、対側の区画にあえて注水することで復原力を保つこともある。
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