浸漬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 15:45 UTC 版)
洗米された米は、水に付けられ、水分を吸わされる。これを浸漬(しんせき、若しくは、しんし)という。 浸漬は、のちのち蒸しあがった米にムラができないように、米の粒全般に水分を行き渡らせるために施される工程である。水が、米粒の外側から、中心部の心白(杜氏蔵人言葉では「目んたま」)と呼ばれるデンプン質の多い部分へ浸透していくと、米粒が文字通り透き通ってくる。米の搗(つ)き方、その日の天候、気温、湿度、水温など様々な条件によって、浸漬に必要な時間は精緻に異なる。 このとき、米にどれだけ水を吸わせるかによって、できあがりの酒の味が著しく違ってくる。米の品種や、目指す酒質によって、浸漬時間も数分から数時間と幅広い。精米歩合が低い米ほど、その違いが大きく結果を左右するので、高級酒の場合はストップウォッチを使って秒単位まで厳密に浸漬時間を管理する。米は水から上げた後もしばらく吸水し続けるので、その時間も計算に入れた上で浸漬時間は判断される。 なお、できあがりの酒質のコンセプトによっては、意図的に途中で水から上げるなど、ある一定の時間だけ米に吸水させる。これを限定吸水(げんていきゅうすい)という。
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