コンセプト
コンセプトとは、コンセプトの意味
コンセプト(英:concept)とは、「概念」や「観念」のこと。conceive(心に抱く)の名詞形である。コンセプトを日本語として用いる場合には、全体を通して一貫した基本的構想という意味で使うことが多い。すなわち、コンセプトは単なる「目的」ではなく、終始一貫してブレることのない基本的な方向性を意味する。コンセプトは、物事に取り組む際の姿勢・方針・思想を表す。コンセプトの類義語
コンセプトの類義語として、アイデアやイメージが挙げられる。アイデアは、コンセプトより具体的な内容を意味しており、コンセプトのような全体的に通底する抽象的概念ではない。「アイデア商品」という言葉は、他人が思い付かない特殊な発想により開発されたグッズを指すだけで、必ずしも企業の理念を表象する製品という訳ではない。イメージは、コンセプトやアイデアより曖昧な語感で、雰囲気や印象を示すワードである。「ブランドイメージを傷つける」というフレーズからわかるように、イメージは外部の人間が抱く印象であり、コンセプトのような企業理念や経営方針とは関係ない。「イメージ戦略」という言葉もあるが、これは消費者や利用者に好印象を抱いてもらうための技巧を凝らすことであって、企業経営の方向性を示すコンセプトとは根本的に異なる。その他の類義語として、ポリシーやプロットを挙げることができる。ポリシーも方針や方向性を表すので、コンセプトと似ている面もある。ただし、ポリシーは全体に通底する基本的理念だけでなく、企画者や開発者の強い意志を示すので、コンセプトより主観的意味合いが強いと言える。プロットもよく使用されるワードだが、プロットは脚本などのあらすじや構想として使われる場面が多く、ビジネス界で使われるコンセプトより狭い意味に限定される。プロットに従って企画を組み立てることはあるが、プロットはコンセプトに基づくものでなければならない。
コンセプトの語とテーマの語も似た意味合いだが、テーマは主題、すなわち主な内容のことであり、企業の経営方針や思想とは無関係である。テーマはさまざまな項目に共通する主題であれば何でもよいが、コンセプトの場合は企画者の企図する方向性が貫かれる内容でなければならない。多種多様な出展者が集まるフェスティバルなどでは共通のテーマを掲げることができるが、特定の企業が独自の方針に基づいて開発する製品には、テーマではなくコンセプトが求められる。
コンセプト
コンセプト(英: concept)とは、ある広告、作品、工業製品、店舗、料理など、何らかの意図を込めて制作される物を作る際に基調とする考え方のことである。
用例:「コンセプトを一新する」「毎日食べても飽きないことをコンセプトにした料理」
「コンセプト」は英語conceptに由来する語である。conceptはラテン語で「心に抱かれた考え」を意味するconceptumに由来する言葉で、「概念」などを意味する。国立国語研究所の「『外来語』言い換え提案」では、「コンセプト」をわかりやすく言い換える場合は「基本概念」「基本理念」「基本発想」などとすることが提案されている。
「コンセプト」は、他の語の上につき、それが特定の考え方を示すために試作されていることを示したり(例、「コンセプトカー」)、それが統一的な目的や仕様を明確にして作られていることを示す(例、「コンセプトカフェ」)ことも多い。
「コンセプト」と同様に、ある表現や制作物の基本となる物事を指す外来語に「テーマ」「モチーフ」「イメージ」がある。
「テーマ」は、制作物に限らず広く議論や論述の主題をも指す語である。したがって、「災害をテーマに議論する」とは言えるが、「災害をコンセプトに議論する」とは言いにくい。制作物についていう場合、「コンセプト」はその全体に通底する考え方を指すというニュアンスが強いが、「テーマ」は単に主題として取り上げる物事を指す場合が多い。
「モチーフ」は、建築物や小説を含む芸術作品や鑑賞性のある商品などにおいて、その題材となる物事を指す語である(例、「干支をモチーフにしたアクセサリー」)。「コンセプト」「テーマ」が漠然とした標語のようなものにも普通に使えるのに対し、「モチーフ」は具体的な物事を指すことが多い。したがって、「『伝統建築を保存する』をコンセプトにした駅舎」は普通だが、「『伝統建築を保存する』をモチーフにした駅舎」とは言いにくい。
「イメージ」は、サ変他動詞化した「何々をイメージする」の形で、それに着想を得て表現することを表し、「モチーフ」と同様に具体的な物事を対象とする(例、「星空をイメージした内装」)。「コンセプト」「テーマ」「モチーフ」は、サ変動詞化しない。
「コンセプト化」は、マーケティングの用語で、ある商品などの意義を明確化すること。
(執筆:稲川智樹)
コンセプト
コンセプト
着想、構想、概念、アイデア。製品開発、市場投入などに対する構想、考え方。実際にはそれぞれの役割に従って商品コンセプト、デザインコンセプト、マーケティングコンセプトなどと細分化される。開発に際しては、コンセプトディスクリプションを明記し、関係者の目標設定、目標分担、評価の指針とすることが望ましい。開発プロセスに従い、コンセプトスケッチ(コンセプトを表現したスケッチ)、コンセプトモデル、コンセプトカーが開発され、評価を受けていく。
コンセプト concept
コンセプト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/01 06:31 UTC 版)
コンセプト (concept)
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