価値観の相違
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/27 04:16 UTC 版)
上記の雑誌企画における最も美しい村選定に関しては、途上国のインターネット上で「先進国のエゴである」との批判が多数ある。実際に美しい村連合に加盟するのは先進国のみで、どれだけ辺鄙なところへ行こうとも最低限のインフラが整備されており、旅行者は田舎暮らしの疑似体験を望むだけで、利便性や快適さを求めずにはいられないという揶揄である。また、「美しい」の基準もあくまで西洋基準主体であり、サービスや衛生状態なども評価対象としており、こうした制度は観光地としても格差社会を助長すると主張する。先進国側の視点では、無機質な都市化・近代化が進む中で、失われゆく牧歌的な空間を保護し、精神衛生向上に役立てたい目的もあるが、公的文化施策ではなく利害関係が生じる観光業では理解が進みにくいことは事実である。 これらは農村観光分野においても共通することとして認識されている。(アグリツーリズム#定着に当たっての課題を参照) 一方、国内でもこれまでは取り残された片田舎であった地域が、地域おこし・まちづくりといった活動を通し、「地方の負は文化になりえる」という逆転の発想も生まれ、その延長線上に美しい村運動も位置づけられる。
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