【エグゾセ】(えぐぞせ)
AM39/SM39/MM40 Exocet(エグゾセ)
フランスのMBDA社が製造し、1972年から各国軍に配備されている対艦ミサイル。
現在、フランス海軍は後継としてラムジェット推進ミサイル「ANNG」を計画中。
本ミサイルは、航空機・艦艇・潜水艦と、どんなプラットフォームにも対応可能な汎用的設計が特徴。
EU諸国を中心に30カ国以上が採用し、生産数は合計3300発以上に及ぶ。
アメリカのハープーンシリーズと並んで、最も有名な対艦ミサイルである。
1982年のフォークランド紛争で実戦投入され、西側世界で初めて戦闘証明された空対艦ミサイルとなった。
イギリスでは「エグゾセ」という語が「致命的な一撃」を意味する慣用句にまでなっている。
スペックデータ
全長 | 4.69m(AM39・SM39)/5.80m(MM40) |
直径 | 35cm |
翼幅 | 1.1m |
発射重量 | 670kg(AM39)/655kg(SM39)/870kg(MM40) |
推進装置 | 2段式固体燃料ロケットモーター ターボジェット(MM40 Block3) |
速度 | Mach 0.93 |
射程 | 50~70km(AM39・MM40)/50km(SM39) |
飛行高度 | 9~15m(巡航時)/8m(攻撃時) |
弾頭 | HE 徹甲弾頭(165kg) |
誘導方式 | 慣性/アクティブレーダー誘導 |
バリエーション
MM38:海上(水上艦)発射型。
AM39:空中発射型。
SM39:潜水艦発射型。
MM40:海上発射型。地上発射型としても使用可能であり、同型がキプロスに沿岸防衛用として配備されている。
エグゾセ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/24 01:00 UTC 版)
エグゾセ[注 1](フランス語: Exocet:フランス語でトビウオの意)は、フランスのアエロスパシアル(現MBDA)が製造する対艦ミサイルである。
注釈
- ^ エグゾゼと表記・発音されることもあるが、フランス語の発音/日本語表記としては誤り
- ^ 納入の遅れたミラージュF1の代替としてフランス海軍から5機を短期間リースされた。
- ^ シラノレーダーを搭載し、エグゾセの搭載と運用を可能にした簡易対艦攻撃機。
- ^ 純粋な陸上発射型ではなく、アレン・M・サムナー級駆逐艦「セグイ(旧ハンク)」から取りはずした水上艦発射型のキャニスターをトレーラーに乗せた急造品。アルゼンチン海軍では「ITB(Instalación de Tiro Berreta)」と呼ばれたもので、プエルト・ベルグラーノの海軍基地で組み立てられた後、C-130輸送機でフォークランド諸島に空輸されていた。
- ^ アメリカの情報機関が関与したとも言われている。
- ^ 事実、後にペルーは、自国が保有していたミラージュ5のうち10機を、減耗したアルゼンチン空軍に引き渡している(ミラージュ5Aマラー)
出典
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u Friedman 1997, pp. 226–227.
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v Hooton 2001.
- ^ a b c Taylor 1974, p. 615.
- ^ a b Taylor 1978, p. 636.
- ^ a b c d e f g h ForecastInternational 2008.
- ^ a b Wertheim 2013, p. 193.
- ^ Guillot, Jean; Estival, Bernard (1988). L’extraordinaire aventure de l’Exocet. Les éditions de la Cité
- ^ 多田 2022, p. 47.
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