YJ-8_(ミサイル)とは? わかりやすく解説

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YJ-8 (ミサイル)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/23 01:34 UTC 版)

YJ-8
種類 対艦ミサイル
製造国 中国
性能諸元
ミサイル直径 36cm
ミサイル全長 5.814m
ミサイル翼幅 1.18m
ミサイル重量 815kg
弾頭 165kg 遅延信管半徹甲弾
射程 42 km (23 nmi)
推進方式 固体燃料ロケット
誘導方式 中間:INS
終末:ARH
飛翔速度 M0.9
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YJ-8中国語: 鷹撃-8, 拼音: Ying-Ji-8)は、中国で開発された艦対艦ミサイル。輸出名はC-801であり、また、西側諸国においては、アメリカ国防総省(DoD)識別番号としてはCSS-N-4NATOコードネームとしては「サーディン」(: Sardine)とされている[1]

概要

従来、中国人民解放軍海軍P-15 テルミート(SS-N-2 スティクス)の系譜に属する上游(SY)および海鷹(HY)系列のミサイルを主力対艦ミサイルとして運用してきた。しかし、1950年代に開発されたP-15をベースとしていたために、誘導装置の限界から飛翔高度は数十メートルより低空化することができなかった。また、東側諸国のドクトリンに基づいていたことから、大型の弾頭を搭載するため弾体重量も2トン以上という重量級のシステムとなっていた[2]

これに対して、フランスエグゾセ MM38に似た全く新しい設計のミサイルとして開発されたのが、本ミサイルである。開発は、北京にある中国海鷹電気技術学院(CHETA、別名:第三航空宇宙学院)において1970年から開始されたものの、文化大革命のために遅延し、完成は1986年までずれ込んだ[2]

YJ-8は、中国人民解放軍の主力艦対艦ミサイルとして配備され、空対艦ミサイル型のYJ-81潜水艦発射型のYJ-82も派生した。また、のちには翼を折りたためるようにした艦載型改良版のYJ-8Aも開発・配備された[1]

なお、当初は、YJ-81はYJ-8の射程延伸型(80km)、YJ-82はサステナーをターボジェットエンジンに変更した発展型ともされていた[3]。実際には、サステナーをターボジェット化したものは、YJシリーズの第2世代にあたるYJ-83として配備されている[4]

脚注

  1. ^ a b Dennis M. Gormley, Andrew S. Erickson, and Jingdong Yuan (2014) (PDF). A Low-Visibility Force Multiplier: Assessing China’s Cruise Missile Ambitions. National Defense University Press. http://ndupress.ndu.edu/Portals/68/Documents/Books/force-multiplier.pdf 
  2. ^ a b Norman Friedman (1997). The Naval Institute guide to world naval weapon systems 1997-1998. Naval Institute Press. ISBN 9781557502681. https://books.google.co.jp/books?id=l-DzknmTgDUC 
  3. ^ 多田智彦「ウエポン・システム (特集・中国海軍)」『世界の艦船』第774号、海人社、2013年3月、90-95頁、 NAID 40019570973 
  4. ^ 陶慕剣 (2011年10月18日). “中国の先進兵器に対する4つのでたらめな噂”. 中国網. 2014年7月8日閲覧。

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