しゃ‐てい【射程】
射程
射程
射程
有効射程
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有効射程(ゆうこうしゃてい)とは、目標を照準して命中させ、射撃の効果を発揮できる最大距離のことである。英語では Effective Range と呼ぶ。火砲では、砲兵部隊が目標に対し効果を得るために行う効力射[1]の最大距離である。銃砲類、ロケット弾・弾道ミサイル・魚雷などの兵器の性能を表す指標の1つであり、実用上その威力が有効となる目安の距離である。有効射距離、有効射程距離と表記する場合もある。有効射程圏外では、初弾発射の試射後、修正のための較正射を繰り返しても、目標に直接危害を及ぼす効力射を得ることがほぼできない状態となる。砲撃においては土煙または水柱が目標の手前と遠方を均等に捉える挟叉が効力射とされる。
- ^ “防衛省規格 火器用語(射撃)” (PDF) (2009年5月13日). 2020年9月22日閲覧。
射程
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 05:51 UTC 版)
大和型戦艦が搭載した45口径46cm3連装砲の最大射程は42,026mで、米国の同世代戦艦ノースカロライナ級、サウスダコタ級の搭載する40.6cm45口径砲 Mk.6の射程距離33,740m、40.6cm50口径砲 Mk.7を搭載したアイオワ級の射程距離38,720m、英国のキング・ジョージ5世級が搭載した35.6cm45口径砲の射程距離37,100mなどを上回っていた。ただし、後述するアウトレンジ射撃の項目に書かれている通り、水平線を越える射撃には航空機による観測が必要であった。46cm砲弾は初速780m/秒 (2,808km/h) で発射され、距離20,000m(仰角12.43度、落角16.31度)では522m/秒、30,000m(仰角23.12度、落角31.21度)では475m/秒(時速1,710km/h。音速の1.4倍)で着弾した。主砲を最大仰角45度で発砲した場合、弾丸の高度は距離25km付近で11,900mに達した。砲塔の旋回速度は毎秒2度(3度説もある)、砲の俯仰速度は毎秒10度(8度説もある)とされている。なお、凌波性向上のために、艦首に強いシアーを付けたため、1番砲塔は前方射撃(正面より左右へ各30度)では、仰角5度以下での発砲が行えなかった。砲身は200発の発射で交換することになっていたが、これは砲身そのものではなく、傷ついた内筒のみである。船体の傾斜角度が5度を超えると、砲塔が旋回できなくなったという。 46cm砲に対応した防御を備えた戦艦は他国に存在しないため、通常の戦闘距離で発射された砲弾が命中したなら、いかなる敵戦艦の防御をも貫通し得た。なお、日本海軍は46cm砲命中時の廃艦所要弾数について、大型巡洋艦で4ないし5発、戦艦で9 - 16発と考えていた。 世界最強の艦載砲といわれる46cm砲だが、サマール沖海戦後の戦闘詳報によれば、「主砲の発射弾数は170余発に過ぎず(中略)平素1門あたり4ないし5発の教練射撃でも、故障が絶無なることは希なるを常とする」という状態であった。同詳報はサマール沖海戦について「今回は海戦期間中、一度の小故障も起こさずに使用できた」と記載していることから、信頼性に問題があると認識されていた。信濃の三番砲塔を調査した米軍は「日本独自のもので、英米戦艦より簡略な構造で機能する。作業の安全性と迅速性は作業員の訓練に依存し、全体的に安全に関する過剰な要素が設計に含まれ、非常に重い」「保守管理に大量の潤滑油が必要」と評価している。しかし、戦艦クラスの大口径砲では諸外国でも同様に故障が発生している。たとえば、米アイオワ級戦艦においては、主砲弾の爆発事故が起きており多数の死傷者を出している。また、レイテ沖海戦における10月25日未明のスリガオ海峡海戦では、西村艦隊を迎撃した米第7艦隊の戦艦6隻に様々な故障が生じ、ウェストバージニアと カリフォルニアでは数基の砲塔が射撃不能になっている。イギリスにおいてもビスマルク追撃戦において、各戦艦が頻繁な主砲の故障に悩まされている。
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射程
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 14:40 UTC 版)
和弓に関する記述としては、上泉信綱伝の『訓閲集』(大江家兵法書を戦国風に改めた兵書)に、「弓は90メートル以上の内に用いる武器だが、54メートル以上(55メートル以内)より先は自分の技術が及ばないもの」としており、16世紀の弓の時点、特に実戦=動き回る敵相手では、55メートルまでが狙って射るものと記述している。最大射程とは別に、武士があくまで自己の技量にこだわった記述といえる。近世、120メートル先を狙った三十三間堂の通し矢の場合、あくまで動かない的であり、実戦とはかけ離れている。 軍記物であるため、誇張が考えられるが、『土佐物語』巻第十三「勝瑞の城没落の事」に2人の弓の名手の飛距離について記述がある。鶴津丹波守という武士がいたが、ある時、数百人が乗った敵の大船が鶴津の沖(現富岡郡窪川町大鶴津)へ寄せて来た。丹波守居城の上より例の大弓を持って、8町=約870メートルばかり沖の船腹を横様に射抜けば、潮が入って沈没し、敵は1人も残らず死んだ。このことで丹波守は「今為朝」といわれるようになった。もう1人は大高坂長門守で、大高坂城より小高坂城内へ内通事があって、遠矢を射たが、ちょうど小高坂の武士は食事中であり、飯椀に射当たった。両城の間は10余町=約1100メートルあった。 江戸時代に改良され登場した「弓胎弓」の最大射程は400メートル以上とされる。 射程距離を弓の性能面からでなく、精神面の影響から論じたものとして、オイゲン・ヘリゲル著の『弓と禅』があり、阿波研造の語ったこととして、「立派な射手は中位の強さの弓でもって、魂のない射手が最強の弓で射るよりも遠くまで射るというのは、我々弓の師範には周知のことであり、そしてまた日々の経験によって確認されている事実です。ですから罪は弓にあるのではなく、あなた方が射る時の“精神現在”にあり、活発さと覚醒状態にあるのです」として、強弓だからといって、遠くまで射ることができるかは射手の精神問題であるとしている。
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「射程」の例文・使い方・用例・文例
- 射程内に
- 射程距離内にいる
- 敵兵は今射程距離にいる
- このライフルは400メートルの射程距離がある
- その標的は彼らの弾道ミサイルの射程距離内にある
- この大砲は2マイルの射程がある
- 射程距離はどれくらいですか
- この銃は300メートルの射程がある。
- 射程内に[外に].
- これらの大砲の射程は 7 マイルである.
- 射程内[外]で[の].
- この銃は約 200 メートルの射程距離がある.
- 射程外[内]に.
- このライフルの射程は約 1.6 キロだ.
- 蒙古勢の石弓は日本の弓よりずっと射程が長かった.
- 敵は射程内に在り、射程外に在り
- 最大射程の射角よりも大きい射角で撃たれた大砲からの射撃
- (他の銃)よりも射程距離の長い
- その的は小銃射程外であった
射程と同じ種類の言葉
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